学校だより

2022年12月13日

2022年度

参加親子の感想より

  • 葉脈標本に興味があったので、できて楽しかったです。中学生先生の方々もていねいに教えてくださり、不安なく作業できました。ありがとうございました。
  • 分かやすかったです。作業の待ち時間も、クイズなどで楽しませてもらいました。
  • 中学生がとてもしっかりしていて、説明もわかりやすかったです。自分が小学生の時に習ったことを思い出しました。(保護者の方より)  葉脈づくりが楽しかったです。(^_^) いろいろなことが学べて楽しかった\(^o^)/  (児童より)
  • 学校でできないことができた。クイズが楽しかった。
  • 家で作るより簡単にできたのが良かった。デコレーションがキラキラしていてきれいにできたのが嬉しかった。
  • 想像と実際を書いてみて葉脈について意外と分かっていないと気づけてよかった。

生徒の感想より

  • 今回の葉脈標本ワークショップで初めて大人も含めた人の前に立ちました。緊張もしましたが教えて子どもたちが楽しそうな顔をしているのを見て、達成感がありました。1つのワークショップをするために科学館の方を含めた多くの方にお世話になり行事における縁の下の力持ちの存在を改めて感じるました。特に科学館の方には客観的に見ていろんなアドバイスをもらいました。この経験を兎原祭にも活かしてこれからもがんばっていきたいです。(1年生)
  • 今回の葉脈標本ワークショップで初めて講師として人の前に立ちました。学校の発表でプレゼンテーションをするときとはまた違った緊張感がありました。ワークショップを開催するにあたって科学館のスタッフの皆さんや学校の先生に沢山力を貸してもらいました。特に科学館のスタッフの方には私たちでは気づけなかったような細かなアドバイスを頂きました。このような行事を1つ開催するために、沢山の人が携わっているのだと感じました。これからの行事やイベントを大切にするとてもいいきっかけになりました。(1年生)
  • 当日、上手く行ったところもうまくいかなかったこともありましたが、担当の方や先生のサポートのおかげで無事成功できて、担当の方にも子供さんだけでなく親御さんも楽しんでいるようにみえたと言ってもらえとても嬉しかったです。普通ならなかなかできない、科学館で子供に生物について教える、という貴重な体験ができてとてもよかったです。この経験を活かしてこれから研究にも取り組みたいです。(1年生)

2022年10月22日(土)、Future Innovator Trainingの取り組みの一環として、五国SSH連携プログラム 地理トレセン兵庫」を実施しました。兵庫教育大学理事・副学長 吉水裕也氏、兵庫県立加古川東高等学校教諭 新友一郎氏による国際地理オリンピック(科学地理オリンピック日本選手権)についての説明や問題演習などがありました。県内6校より26名の生徒が参加しました。参加生徒からは「面白かった。」「小集団学習の素晴らしさに気づいた。」「他校の生徒と仲良くなれた。」「いい刺激がもらえ、とてもいい機会になった。」「知らない人とデスカッションしたことはとても良い経験になった。」「地理オリンピックの魅力を知ることができた。」「実際にフィールドワークにも行きたかった。」などの感想がありました。今回の参加者から、代表生徒が出ることを願っています。

「世界津波の日」2022高校生サミットin新潟に参加しました。

10月19-20日に新潟で開催された「世界津波の日」高校生サミットにDR3の5年生2名が参加しました。今年のテーマは”復興を力に、経験と教訓を世界へ" ~雪国で生まれた助け合いの精神から学ぶ防災~でした。『災害を理解し、生き抜く力を高める』という分科会でDR3で進めている防災学習について発表しました。ハイブリッド形式ではありましたが、3年ぶりの対面実施で国内の高校生や留学生と交流を深めることもでき、充実した2日間の研修となりました。

第70回統計グラフコンクール(主催:公益財団法人統計情報研究開発センター)で本校11回生4年生が特選特別賞:石橋信夫賞(全国1位)を受賞しました。

第5部では他に11回生4年生2名が「入選」を受賞しています。同一校で3名が表彰されるのは本校だけです。

第4部(中学校の生徒)で、12回生3年1名が「佳作」を受賞しています。

1年生校外学習六甲アスレチックパークへ行ってきました

2022.10.04. 14回生1年生は初めての校外学習に行ってきました。午前中は、濃霧の中でしたがグループに分かれて協同してチームビルディングをし、最後は14回生でひとつの大きな輪を作りました。

午後の自由行動でのアスレチックでは、自然の中で思い切り体を動かし、少し肌寒い六甲山での秋を思う存分満喫することができました。

ASTA生物班がバンドー神戸青少年科学館で講師を務めます

2022年10月30日、本校ASTA生物班の生徒がバンドー神戸青少年科学館(神戸市立青少年科学館)で親子(子どもは小学1年生以上)を対象とした科学教室を主催します。

FIT Lecture「現代生物学への招待:生物のゲノム解読と分子系統樹の作成」を実施しました

2022年9月15日、Future Innovator Trainingの取り組みの一環として、本校教諭の樋口が生物の系統やゲノム研究について講義・実習を実施しました。前半の講義では生物の形質や遺伝情報をもとに類縁関係を推定する方法や、得られた膨大な量の遺伝情報がどのように蓄積されているかについて、実際のデータ使いながら具体的な話がありました。後半では、生徒が持ち込んだコンピューターを使って実際にデータベースにアクセスして塩基配列を取得し、分子系統樹を作成する実習を行いました。なお、このFIT Lectureは日本生物学オリンピック2022 本選出場者の学習会を兼ねて企画されました。

生徒の事後アンケートより(抜粋):

  • とても面白かったです。私自身は生物に関しての知識は生物基礎までしかありませんが、もともと生物が好きだったのもあり、とても楽しめました。DNA配列の違いの分析などは、特にソフトを使用しているところではPythonを使っているような難しさもありましたが、興味深く、私なりには自分の中に落とし込めたのかなと思います。自分でもチャレンジしてみたいなと思いました。(5年生)
  • 講義だけでなく、自分で考えるところもあってより理解が深まった。新しい世代のシークエンスについて知るなど生物の方でも学びがあり、情報の面でも知識が増えた。(5年生)
  • なんとか一年生でも理解できた。難しいところは噛み砕いて説明してくれていた。 ちょっと難しかったけどなんとか追いつけました!(1年生)
  • とても楽しかったです。先生自身が楽しそうに話してくださったので、生物学に興味が持てました。もっと先生の研究について教えてほしいと思いました。(5年生)

Future Innovator Training「立山・糸魚川研修」を実施しました

2022年8月22-24日、Future Innovator Trainingの一環で立山・糸魚川研修を実施しました。
本研修の目的どおり、「氷河期に形成された地形やフォッサマグナの露頭、その上に形成される高山特有の生態系、そしてその周囲に成立する人間文化や各種産業を包括的に巡検することで、自然環境と持続可能な開発に関する理解及び関心を深め、校内学習では不足する実体験に基づく学びを深める」絶好の機会となりました。

その様子を一部、ご紹介します。

1日目

大阪駅で全員集合! 一路、最初の研修地に向けて出発です。サンダーバード、貸切バスを乗り継いで弥陀ヶ原へと向かいます。

下は弥陀ヶ原に向かうバスの窓からの景色です。ブナやタテヤマスギが中心だった植物相が、標高差約2000mを一気に登るうちに、みるみる変化していきます。

弥陀ヶ原では、立山りんどう会の方から解説を受けながら、散策しました。さて、どんな植物が見られたでしょうか?

1日目は立山市内のホテルに宿泊し、2日目の研修に備えました。

 

2日目

この日は立山(富山側)から室堂を経由して扇沢(長野側)へと抜ける「立山アルペンルート」をたどりながら、高山帯に見られる植物や、そこで営まれる人間文化、産業を巡検しました。

立山駅から、まずはケーブルカー、立山高原バスを乗り継ぎ室堂へ。みくりが池をトレッキングしました。
1日目の弥陀ヶ原も、おなじ「高原」ではありますが、両者の違いやいかに・・・

次いで、立山トンネルトロリーバス、立山ロープウェイに乗り、黒部平で高山植物園を巡検しました。

さらに立山ロープウェイで黒部湖まで下り、黒部ダムを散策しました。黒部ダムが作られた目的、携わった人々の苦労・・・巡検にあたって、事前学習の成果も発揮されたでしょうか!?

この日は白馬村のホテルに宿泊しました。東西日本の「境目」における人々の営み・文化を五感で感じることができましたね。

 

3日目

いよいよ、この研修のハイライト、糸魚川ジオサイトへと向かいます。
フォッサマグナパークでは、日本列島を地質学上、東西に二分する糸魚川-静岡構造線の断層面を観察しました。

フォッサマグナミュージアムでは、多数の展示から日本列島の成り立ちや、当地の地質学的な価値、さらには鉱物や岩石、化石の研究の歴史について学びました。

親不知ピアパークの散策では、なぜ地質学的な「線」が人々の営みや文化に影響を与えるのか、という「かかわり」についての秘密を学びました。

生徒の事後レポートより(抜粋):

  • 参加前は、珍しい動植物を観察したり、授業で習ったフォッサマグナを実際に観察したいと景観の事ばかり意識していた。参加後になると、その地形ができた歴史や、人々の産業についても意識するようになった。
  • 本研修での一番の学びは、立山・糸魚川の地形のでき方、なぜこのような動植物が生息しているのか、なぜこのような産業が活発なのかを関連付けて考えることができた点である。
  • 今回の研修で、ジオ・エコパークに指定されている場所では、人々がそれらの自然を崩さないように、乗り物や産業、生活様式を工夫していることが分かった。そのため、私たち観光客も協力できるよう、そのような場所に入る時は靴の裏を拭くなど意識しなければならないと感じた。(4年生)
  • 糸魚川静岡構造線に道ができる理由や、親不知を境に分化が途切れている理由など、人間の営みには自然が深く関わっていることを改めて知り、そういう目で物事を見るようになった。
  • 立山にはどのような植物が生えているのか、どのような気候なのか、糸魚川静岡構造線の西と東の地質はそれぞれどのようなものなのかなどを五感で感じ、知ることができた。
  • 私はKPで月の砂に関する研究をしているので、(月の砂と成分が似ている)立山や糸魚川の地質を実際に見たり触れたりしたことをKPの実験に活かしたい。(3年生)
  • 日本が保有する特徴的な地形や生態系を身をもって理解し、感動し、学びを得ただけではなく誇りに思う気持ちが生まれた。
  • 美しい景色、自然の音、におい、美味しい山の幸・海の幸、実際に触れることができる自然といった、五感で自然を感じる体験が長い年月にわたって多くの人に提供されているのは、自然を損なわずに工夫して産業を活発化してきた地域の人々の営みがあってこそだということを知った。(5年生)
  • この事業に参加する前は、ジオパークは厳重に管理されていて、貴重で重要とされている場所を見て回るだけだと考えていましたが、参加後は、自然環境などについて学ぶことが多くあり、そこに住む生き物たちの保全にも役立っていると知り、もっと詳しく学んでみたいと思い、他のジオパークにも行ってみたいと考えるようになりました。
  • 高山という私たちが普段生活している場所とは違う環境に住む生き物は、その場所に適した特徴を持ち、生きるための工夫をしていることを知れたのが、本研修での一番の学びです。
  • 今回、改めて地層の重要さを感じることができたので、ジオパークで見た時には知識不足で分からなかったところは、今回の経験を活かして、他の人よりも実践的な視点で理科の学習にもっと取り組みたいです。(3年生)

5年生が北海道に修学旅行に行ってきました

1日目

無事に目的地の北海道に到着し、1日目の行程を終え、ホテルにチェクインしました。

昼食後の支笏湖では霧雨の中、クラス写真の撮影と湖畔の散策をしました。

羊ヶ丘展望台では太陽が顔を出しました。寒さに負けず、ソフトクリームを堪能しました。

2日目

2日目は3つのコースに分かれて活動しました。

小樽コースでは残念ながらクルーズは欠航となりましたが、ガラスやオルゴールの工房での体験など

グループでの自主研修を行いました。

札幌コースはカーリングに挑戦しました。最初は恐る恐るストーンを投げたり、スィーピング(氷を掃くこと)していましたが、

ゲームに挑戦できるまでに上達しました。

室蘭チームでは,ウポポイにてアイヌの伝統芸能を堪能し,アイヌ食をいただきました。

その後,マリンパークにて海洋生物との触れ合いを楽しみました。

3日目

3日目はルスツリゾートでのアクティビティを行いました。

午前はラフティング・サイクリング・オリエンテーリング・ネイチャーツアーに分かれて活動しました。

午後はレザーワーク・ジャムとパン作り・生キャラメル作り・アイスクリーム作りでした。

夕食後は北海道最後の夜ということで、レクリエーションを行い、温泉を満喫しました。

4日目

最終日は札幌班別自由行動。

期間中もっとも穏やかな天候の下、短い時間で思い思いの札幌を堪能しました。

2022年版「神戸大学環境報告書」に本校9回生のKobeプロジェクトの取組が「環境に関する研究」として取り上げられました。また、本校校長の教育研究活動が「環境に関する教育」として取り上げられました。

これまでにも本校の教育活動は、本校の活動は、2020,2018,2016にも「環境に関する教育」として取り上げられています。

林 兵馬 教諭(神戸大学数理・データサイエンスセンター客員研究員)が「第18回日本統計学会統計教育賞」を受賞しました。林教諭は学校設定科目「データサイエンスⅠ」及び「データサイエンスⅡ」の開発に取り組んでいます。特筆すべきは、本校数学科教員と協力するだけではなく、神戸大学数理・データサイエンスセンター、(株)日立システムズ等、大学及び企業と連携し、開発を進めている点にあります。

Future Innovator Training「臨海実習」を実施しました

2022年8月8-9日、Future Innovator Trainingの一環で岩屋臨海実習を実施しました。神戸大学内海域環境教育研究センターの協力を得て、淡路市岩屋に立地する神戸大学マリンサイトにて行われました。その様子を一部、ご紹介します。

 0. 事前指導

実習前の8月5日には、本校生物教室にて事前指導を実施しました。マリンサイト(臨海実験所)とは、またフィールドワークとは何かを事前に学びました。さらに、「見る」ことと「観察する」ことの違いについて考えるとともに、「枠付きスライドガラス」の作製と顕微鏡観察の練習も行い、臨海実習での実践的な学びに備えました。

枠付きスライドガラスを作製し、練習用の試料を封入して観察しました。左側の写真のように、スマホの照明やペンライトを用いて斜め上から光を当てると、あたかも実体顕微鏡を用いて落射照明で観察しているかのような像を得ることができるのです。

このテクニックは実習本番のどこで活躍したでしょうか? 下の実習内容をチェックしてください。

1. 実習1日目

1日目、8月8日には「海産プランクトンの採集と観察実習」と「ウニを用いた発生学実習」の2つの実習を行いました。

まずは「海産プランクトンの採集と観察実習」、マリンサイト・大沼先生の講義から。プランクトンとは何か? その定義から丁寧に解説していただきました。
葉緑体の進化の歴史は、思ったより複雑なのです。
サンプリングの場所と方法についての解説です。今回は、マリンサイト近くの岩屋港と、対岸の明石港から採取されたサンプルを比較します。
岩屋港に移動
岩屋港にやってきました。暑い!
全員が1回ずつネットを投げました。ネットの網目を通り抜けられなかったプランクトンが採水器に溜まるというわけです。
利き手でネットを持って投げます。反対の手でロープの端をしっかり持っておくのを忘れないように。
マリンサイトに戻って
海水中のサンプルをしばらく保冷しておくと、プランクトンが管の底に沈みます。かき混ぜないように底の方からスポイトで採って……
封入して観察……できたかな? 事前指導の成果が発揮されたでしょうか。
『プランクトン図鑑』を見ながら、観察したプランクトンを同定していきます。1つ以上スケッチします。

続いて「ウニを用いた発生学実習」。全員が1個体以上ずつを使って、ムラサキウニから放卵・放精させました。商業的に捕獲されたウニを購入して実習に供しています。

解説は本校・樋口教諭。まずは成体の観察から。ただイガイガしているように見えて、実はからだ全体として五放射相称になっています。
今回はウニの口器「アリストテレスの提灯」を取り外し、そこに塩化カリウムを数滴入れることで放卵・放精させます。
腰高シャーレに濾過海水を満たしておきます。
精子は、海水があると泳ぎだしてエネルギーを消費してしまい、すぐに受精能力を失います。そのために海水のないところに放精させるのです。検鏡して運動性の高い精子を選び、受精に使います。
出てきたのが卵だったらそのまま放卵させます。もし精子だったら、すぐに海水から引き揚げて乾いたシャーレの上において放精させる。前者は山吹色をしていて肉眼でも「粒」がわかります。後者は乳白色をしているのが特徴です。
生殖孔が海水に浸からない場合は、棘を散髪してやるといいでしょう。いい感じ。
無事に受精すると、受精膜があがります(左右の卵を比較)。
未受精卵に墨汁を垂らして検鏡すると、ゼリー層を観察できます。ゼリー層には、精子の誘引物質が含まれています。
1日目の終了時には、卵割を2回繰り返した「4細胞期」の胚もみられました。水換えをしっかりと行い、夜間も発生を継続させ、明日の観察に備えます。
夜の部「本校卒業生による特別講話・談話会」

宿舎にて入浴と夕食を済ませると、駆けつけてくれた卒業生2名による特別講話・談話会が開催されました。附属中等で学び、現在はライフサイエンスを専門的に学ぶ先輩の立場で、現在の学修や大学生活の話に始まり、大学学部選びの話から、大学院や将来の就職のことなど話題は多岐にわたりました。参加生徒からは具体的で活発な質問が飛び、白熱した議論が交わされました。

2. 実習2日目

2日目のメインは「藻類の採集と同定、標本作製実習」です。

藻類の採集
講義はマリンサイト・上井先生。ベントスとは何か。生物に「分け方」があるのを知り、目からウロコの参加者たち。
ウエットスーツとマリンシューズ、フィンのサイズ合わせをしたら……
マリンサイトから目の前にある実習場に出発!
砂浜でシュノーケリングの練習から。口呼吸の仕方、頭の角度にも注意しよう。
胴長組は先に磯場にて採集開始! 案外、近くで見てみるといろんな生物がいるものです。指導はマリンサイト・鈴木先生。
十分に練習したシュノーケル組も磯場に合流です。どんな藻類が採れるかな?
同定、標本作製
持ち帰った海藻を、まず同定します。
その中からいくつか選び、「押し葉標本」を作ります。
きれいに分類できたでしょうか。
同定できたら、マリンサイトの先生方にチェックしていただきます。「ここの形、図鑑とよく見比べて!」
台紙には採集地、日付、氏名と、同定した種名を記入します。
ダンボールの上に標本を置き、さらしをかけたものを重ねていきます。このあと、風乾させます。ダンボールの中の空洞を空気が流れて、効率よく乾燥させられるそうです。
ウニ胚の観察(続き)
 
2日目の最初と最後には、昨日受精させたムラサキウニ胚の観察を行いました。
立派なプリズム幼生になって、泳ぎ回っていました。
こういう形の、硬いグミのお菓子がありますね。
閉講式
 
代表生徒の挨拶に続いて、2日間お世話になったマリンサイトの先生方からお話をいただきました。
乾燥させた海藻標本は、後日学校に送っていただきます。
あっという間の2日間でした。これまでの人生における総量と同じかそれ以上、しっかり顕微鏡を覗いた2日間だったのではないでしょうか。
番外編:臨海実習はまだまだ続く
 
卒業生2人は教員とともに近くの砂浜へ。
沈む夕日に向かって、サンプリングしています。
お目当ての海産無脊椎動物がいました。近々授業で登場するかもしれません。おたのしみに。

生徒の事後レポートより(抜粋):

この臨海実習を通して学べたことは、プランクトンや海藻、スケッチの仕方などについてです。プランクトンの定義や仕組みについて知ることができました。私は、プランクトンの定義はざっくりとした事しか知らなかったので、深い学びのきっかけになりました。また、藻類などに含まれている葉緑体は細胞内共生の結果であることは授業で学びましたが、いろいろな系統で何度も起きていることは初めて知りました。海藻の種類は緑藻、紅藻、褐藻があり、それぞれで細胞内共生の回数が違うことを学べ、様々な疑問が浮かびました。また、スケッチを今までは一本の線で描かなかったり塗りつぶしたりして点描で色を表すことはしてこなかったので、これからの実験や研究に生かしていけたらいいなと思います。(4年生)

今回で臨海実習への参加は二回目だったのですが、全体を通してより一層様々な学びを深めることができました。中でも一番思い出に残ったのはウニの発生学の実習です。自分の手で受精を起こして生命を誕生させることに感動を覚えたし、同時に命を扱っているという責任を感じさせられました。卵と精子の様子や、それが受精卵になって卵割を起こし、プリズム幼生へと変化していく様子は本当に観察していて感慨深かったです。発生学に関してはこれから詳しく学んでいくと思うのですが、教科書の写真で説明されているような現象を予め自分の目でみてよく観察できたことはとても幸運なことだと思います。生命のすごさや発生学に関してより興味を持てたし、この経験を活かしてこれからの授業に臨んでいきたいと思いました。(5年生)

私は顕微鏡を使うのが苦手で、きちんと観察できるか不安に感じていた。だが、先生方のアドバイスで、スムーズに観察を行うことができ、苦手意識を払拭できた。顕微鏡で見る水中はとても面白くて、知らない名前の生物が動き回っているのを見るとすぐ名前を知りたくなった。その時も、大学の先生方が一目見ただけでパッと教えてくださり、スケッチなどにおいてとてもありがたいアドバイスになった。海藻の同定実習では、全く同じに見える海藻が実は全然違う種類だったりと、分類学の難しさを学ぶことができた。そのほかにも、標本づくりや講義など、今までかかわることのなかった部類のお話や体験をすることができ、貴重な経験となっただけでなくとても楽しかった。この実習で得た興味を、これからさらにのばせるような学習をしていきたい。(4年生)

8月5日(金)・6日(土)に開催された PDA 全国中学校・高校即興型英語ディベート合宿・大会 2022 で、前期課程(中学生の部)、後期課程(高校生の部)ともに優勝しました。

また、ベストディベーター賞、ベストPOI賞にも本校生が多数選出されています。

本校3年生(12回生)が、令和4(2022)年度 第71回近畿中学校総合体育大会 テニス競技 シングルスで優勝しました。

本校の総合的な探究の時間(Kobeプロジェクト)では、5~6学年にかけ、個人で1つのテーマを探究する、卒業研究に取り組み、18,000文字の論文にまとめます。

本校生徒の研究成果が、実証実験に協力していただいたウォータースタンド株式会社様のボトルフリープロジェクトのホームページで紹介されました。

6月25日(土)、本校のオープンスクールが行われました。
3年ぶりの開催となり、午前・午後合わせて約1000名の保護者・児童に来校いただきました。

学校説明会、個別相談会、体験授業(英語、社会、数学、SSH)、校内見学ツアーなどを実施しました。
一部の体験授業、ツアーガイド、ポスター発表、ブース相談、部活動体験などでは本校生徒も参加し、児童・保護者のみなさまと交流を深めることができました。15回生の入学を心待ちにしています。

オープンスクールの様子は「入学案内」のページに詳しく掲載しています。

本校生徒が、7月30日(土)15時30分から30分間、大阪市立住まい情報センター4階で展示されているパネルの紹介をします。内容は、「高校生による高校生のための金融教育に向けた取り組み」です。このパネルは、神戸大学の髙田先生と高槻先生の指導による、令和3年度のKUトライやるインターンシップ学習での学びがもとになっています。

また、高槻泰郎准教授(神戸大学経済経営研究所)は、13時30分から15時30分まで3階ホールで、豪商の金融史-大坂・廣岡家の商いと暮らし-をテーマとして講演されます。

第10回兎原祭は盛況のうちに開催終了いたしました。

令和4年度5月20日(金)から21日(土)の2日間、本校舎にて兎原祭(本校文化祭)を行いました。今年は節目となる第10回兎原祭でした。1日目は、保護者のみ来場の校内祭。2日目は、3年ぶりとなる一般の来場がある形式で開催され、一般来場者・関係者併せて約2500名の方にお越し頂きました。

今年度も例年通り大盛り上がりで、部活動や有志ステージ、アトラクション企画など様々な企画が行われました。また、ASTAのサイエンスショーがテレビ取材を受けたり、実行委員が一般公開用のウェブサイトを作成したりなど、たくさんの新しい試みも見られました。

運営として兎原祭を支えた兎原祭実行委員も、一般来場者がある形での兎原祭の経験は僅かでしたが、試行錯誤を繰り返し、オープニングセレモニーからエンディングセレモニーまで、無事成功させることができました。

(この記事は兎原祭広報局生徒が執筆しました)

校門前の装飾看板
エンディングに登場したマスコット「とげたん」

神戸大学dayを開催しました。

2022年5月26日(木)、コロナ禍以前は毎年恒例に行っていた「附属中等教育学校 神戸大学day」を3年ぶりに開催しました。
 「神戸大学day」とは、神戸大学の全学部の先生方に参加いただき、中等教育学校の4・5年生を対象に学部のガイダンスや講義を行っていただく行事です。
 当日は神戸大学から大村理事を含む先生方13名、アシスタントの学生13名という多くのみなさまに参加いただきました。アシスタントの学生には中等教育学校の卒業生もおり、後輩である生徒たちは親しみを感じながら貴重な話をうかがうことができました。
 今回の神戸大学dayも生徒たちにとって進路を考える大変有意義な時間となりました。

 

兎原祭がテレビ局の取材を受けました。

2022年5月21日(土)

兎原祭のASTAサイエンスショーなどがテレビ局の取材を受けました。

2022年5月20-21日に開催された兎原祭においてフードドライブ活動を行いました。

総重量63.9kg、段ボール箱11箱(お米、パスタ、レトルト食品などなど)をフードバンク関西さんへ寄贈いたしました。

多くのご家庭から協力いただきました。ありがとうございました。

KP(課題研究)合同発表会を行いました。

4月15日(金)、全校生徒が参加する課題研究合同発表会を行いました。
2、3年生は代表グループが、4〜6年生は個人発表として全員が発表しました。
全校生徒700名以上が参加し、40教室を会場とする大規模な発表会です。
ポスターセッション形式で、活発な質疑応答も行われました。
同級生同士のディスカッションがあれば、6年生から後輩へのアドバイスもあります。
大学の先生や本校の教員からの質問もあり、活発な発表会となりました。
講演題目の一覧はこちらです。

2022年4月5日(火)

Kobeプロジェクトの研究の一環としてウォータースタンドを

E棟1階とD棟2階に設置しました。

マイボトルで利用できます。

10回生3名(小川千遥,山本望実,脇阪紀恵)が,本校が母校(2回生)であるプロバスケットボール選手シェーファーアヴィ幸樹さま(東京オリンピック日本代表)からご招待いただき,4月3日(日)に開催された、アヴィ選手が所属するBリーグ「シーホース三河」の試合を観戦しました。3名が国際統計ポスターコンテスト(ISIの特別委員会 ISLPと教育セクション IASE主催の「International Poster Competition 2020-2021」)でFirst Prize受賞の際の研究が,プロバスケットボールの試合をテーマにしたものであったことから,シェーファーアヴィ幸樹選手と所属チームの「シーホース三河」から,今回の訪問・観戦・交流の機会をいただきました。「シーホース三河」からは,今後の研究を進めるにあたっての各種データ提供のお話もいただきました。今回の訪問を機に,交流を深め,より研究を進めていきたいと考えています。


小川千遥
実際に観戦する前は,コロナ禍の影響で応援の熱量の差はあまり感じられないのかなと思っていました。でも実際は全然そんなことはなくて,一面がシーホース三河カラーの青になり,拍手が聞こえてきたり,凄く盛り上がっていて圧巻でした。観戦だけでなく,研究の話を真剣に聞いていただいて,本当に貴重な経験でした。感謝の気持ちで一杯です。

山本望実
バスケの試合を会場で観戦するのは初めての体験だったのですが,あまり詳しくなくても楽しめるシステムが沢山あり,思わず叫んでしまいそうなほど白熱していました。会場の熱量を肌で感じ,研究をさらに深めるヒントにもなりました。バスケの格好良さに心を奪われそうです。 

脇阪紀恵
私たちはホームアドバンテージとその要因について研究を行っていました。実際に現地で観戦させていただき、データからは見えない様々なことに気付きました。例えばバスケットボールの試合会場内では温度が一定に保たれており,自然環境はそこまで影響していないと感じました。しかしその一方で,思っていた以上にホームチームとアウェイチームで観客,会場全体の応援量の差が大きいなと感じました。また実際にプレイしている選手の声をお聞きし,新たなホームアドバンテージの要因が見えてきました。これらのことを生かし,今年は異なる観点から分析を行ってより研究を深めていきたいと思います。

[参考URL]

附属中等教育学校の生徒が「国際統計ポスターコンテスト」のYounger age division(2004年生まれ以下の生徒)部門で優勝しました | 国立大学法人 神戸大学 (Kobe University) (kobe-u.ac.jp)

ISLP — Poster Competition 2020-2021: Prizewinners (iase-web.org)

シーホース三河 (go-seahorses.jp)


2021年度

 

 

2021年12月26日(日)

兵庫県弁護士会の主催により、オンライン開催されました。
本校5年生6名の特別編成チームで挑み、団体優勝しました。また、2名が個人賞を受賞しました。

下辻 英門 さん
尾島 颯音 さん(個人賞)
松岡 翔太 さん(個人賞)
井上 遥斗 さん
釜坂 理沙 さん
﨑山 みのり さん

本校生徒9回生5年、上田遼馬さん、梅⽥恭圭さん、佐保亮祐さんが第1回野球データ分析競技会にチームとして参加し、高校生・大学生・大学生院16チーム中、ファイナリスト7チームに選出され、東京で開催された決勝ラウンドに挑みました。高校生チームで選出されたのは、本校のみです。

2022年3月20日に東京に到着し、ファイナリストを記念した盾を授与され、写真撮影が行われました。

競技会の発表順を決めています。

その後課題と3年分の社会人野球の試合のトラッキングデータを受け取りました。
ホテルに向かい、データ分析を行いました。

 
【ホテルで課題に向かう様子】
翌3月21日午前11時に課題を提出し、発表会場であるJapan Sport Olympic Squareに向かいました。



【会場ビル前で、記念撮影】


【ファイナリスト全員の紹介】
本校生徒のプレゼンテーションのテーマは「社会人野球のHRおよびファーストストライクに関する提言」です。
本校KPやデータサイエンスⅠ・Ⅱやその他様々な教育活動を通して身に着けた力で、大学生や大学院生相手に、大勢の聴衆の前で堂々と発表してくれました。
発表後に侍ジャパン栗山監督に発表のフィードバックをしていただきました。(栗山監督にはHP掲載の許可をいただいております。)また、発表後に大学生や大学院生と発表内容に ついて交流している姿も見えました。

 

【栗山監督のフィードバック】

細かいデータに注目するのではなく、土台を刺激するような発表で普段野球をしている中では気づきにくい視点を、普段野球に携わらない人のデータ分析の観点から指摘してくれて非常に良かった。
一度指導者として原点に立ち戻り、野球のありかたを再確認させてくれた良い発表だった。

【國學院大學神事先生のフィードバック】

決勝戦での順位は真ん中ぐらいでした。
改善の余地がある点として、プレゼン能力を挙げてくれました。
内容はよいものの魅せる部分が未熟であり、その部分を改善するとよりよい発表になる。
高校生でこの大会に出場し更にこの内容を発表できたことをとてもよかった。

 

 

【栗山監督にフィードバックを頂いた後の記念撮影】
残念ながら、決勝戦では入賞することはありませんでしたが、本校での学びを活かし大学生や大学院生に負けないシンプルで力強い発表を大勢の前で行ってくれました。また、今回一緒に競技を戦った大学生・大学院生の知識、経験、発表技術を肌で感じそして活かし、本校や卒業後での研究のさらなる深化を期待します。

今後も、本校では神戸大学や神戸大学数理・データサイエンスセンターと協力しながら、中等教育におけるデータサイエンスに関する教育の開発を行っていきたいと考えております。

【参加しての生徒の感想】
上田遼馬さん
とてもいい経験になりました。中3から始めたスポーツ統計で最終的に日本代表の監督の前で発表できたことに驚いていますし、うれしく思います。一つ自分のストロングポイントを何かの分野で作ることができると自分の名刺代わりになると思います。この名刺をどう使っていくのかはその人次第ですが、きっとその人の人生のパスポートとなることは間違いないでしょう。

梅⽥恭圭さん
大学生・院生の発表は、思ってた以上に心惹かれるもので、自分のパワーポイントの作り方など、改善するべき点が多くあることに気づき、大学のレベルの高さを痛感しました。しかし、自分の知識が大学生に対してものすごく劣っているとは感じず、あと一歩足りないかもしれないけれど、大学生に十分勝負ができるレベルであると感じました。このように、今回の競技大会で、大学生のレベルを知ることで、自分の将来について考えるいい機会になったと思います。

佐保亮祐さん
今回の野球データ分析競技会は自分自身にとってとても良い経験となった。この競技会を通して、今までKPで3年間やってきたことが世間でどれだけ通用するのかということを知ることが出来、また、周りの大学生や大学院生の方々と交流することで、大学についてのお話を聞けたり、統計のコツを教えて頂くことが出来た。発表準備は慣れないことも多く、ほぼ徹夜でスライドを作り上げたが、悔いのない作品となり、審査員の方々からもお褒めの言葉を頂けたので良かった。頂いたアドバイスをこれからの研究に繋げたいと思う。

Stanford e-Kobe Program

米国スタンフォード大学が日本在住の高校生に提供する全編英語のオンライン教育プログラムを神戸市が市の高校生向けにカスタマイズし、2021年9月から2022年3月に実施。「起業家精神」や「多文化共生」などに関するスタンフォード大学講師によるライブ授業、ディスカッション、エッセイの提出を通して学びを深め、プログラムの最終回には、生徒個人によるファイナルプレゼンテーションを行いました。本校からは4,5年生5名が参加し、5年田路乃々華さんは最優秀賞を受賞しました!

 

閉講式での受講生徒のスピーチ

4年小川 ひなた

Firstly, I would like to appreciate all the people who supported this program, because Stanford e-Kobe became one of my best memories and experiences in my life so far. My initial purpose of participating in this program was, to be honest, just to improve my English. But as I kept learning, meeting new people and building new knowledge, I realized the importance of not hesitating to be creative and take action proactively. I believe these will play an important role in in my future life. Thank you very much for such an incredibly amazing experience.

 

4年金光 悠良

I want to appreciate all who took part in this program for giving me a fantastic time. This six months were so amazing and I can't believe that I'm here now to end the course. I was able to widen my perspective in especially diversity and equity unit. Not only that, I was able to learn more practical things too, like use of English skills and attitude of entrepreneurs. I want to use all the things I've learned to overcome the future challenges, and achieve my goal. Thank you very much.

 

5年石坪 秀一

It's been just six months, but thank you very much for sharing so many ideas. I really had a great time. I could learn so many things that would be useful for my future. The most impressive lecture was entrepreneurship class. I learned generating new ideas is difficult, but it's important not to be afraid of failure. In addition, I found the importance of diversity. Through this program, I could have a chance to learn diversity at the point of gender and race. Learning and discussing global issues has greatly changed my view of the world. I believe that this program made me grow as a person. Thank you very much!

 

5年阪田 晏菜

Through this program, I was able to grow in many areas, such as my ability to think from multiple perspectives, the ability to share and summarize ideas, and my English speaking skills. But, the most important thing I have learned is to be "unique”. I keenly realized, especially in the entrepreneurship class, that it is necessary to create new ideas. From now on, I would like to think about things from multiple perspectives, as I did this time, and absorb the opinions of various people to increase the number of ways of thinking. In the future, I want to achieve true biodiversity. Lastly, thank you for holding this program online and supporting us, even in the midst of the Covid-19 epidemic. It was an invaluable experience and I really enjoyed the program!!

 

5年田路 乃々華

First of all, I'd like to thank all the teachers, guest speakers, and my precious fellows who supported and helped with this program. I'm feeling sad little bit that this program will end. Through this program, I could deepen my knowledge and understandings in several fields which are very fascinating and stimulating. Q&A section and Discussion Board were one of my favorite parts in this program. By making the most use of this experience, I'll keep learning and make efforts to realize my dream.

FIT(生徒の主体性育成SSHプログラム)の1プロジェクトであるESD Food プロジェクトが、第24回「高校生新聞社賞」を受賞しました。ESD Food プロジェクトの活動内容が、高校生新聞ONLINEに掲載されました。

食品ロス減らすには?高校生が挑戦した「フードドライブ」、生徒の家庭から寄付募る

神戸日米協会主催「神戸日米協会 第29回高校生英語暗誦大会」がコロナ禍によりオンラインで開催されました。

本校4年2組 小川ひなた さんが第1位「神戸日米協会 会長賞」を受賞しました。

おめでとうございます!

グランドピアノ寄贈のお知らせ

令和3年12月6日に、神戸大学教育学部附属住吉中学校卒業40回生藤本陽啓さま、神戸大学附属中等教育学校在学中13回生藤本彩さんよりグランドピアノをご恵贈いただきました。

2021年度全国高校生フォーラムに参加し,生徒投票賞を受賞しました.

本校の代表生徒5名が,「カテキン染色を用いた抗菌バッグの提案(Proposal of an antibacterial bag using catechin dyeing)」というテーマで,2021年度全国高校生フォーラムに参加し,生徒投票賞を受賞しました.(報道発表)

全国高校生フォーラムとは,高校生が日頃取り組んでいるグローバルな社会課題の解決や提案等を,英語でのプレゼンテーションによって発表し合う取り組みです.事前にプレゼンテーション動画を撮影して本番に備え,当日は文部科学省が実施しているWWL(ワールド・ワイド・ラーニング)コンソーシアム構築支援事業及びスーパーグローバルハイスクール(SGH)ネットワークに参加する高校生達がオンラインで一堂に会し,交流しました.

「生徒投票賞受賞!英語スピーチ」

FIT Lecture「金属資源講話」を実施しました.

Future Innovator Trainingの取り組みの一環として,独立行政法人 石油天然ガス・金属鉱物資源機構[JOGMEC]より未来人材育成チームリーダーの目次英哉先生を本校にお招きし,金属資源やその開発に関して,今日の日本を取り巻く状況についてお話を伺いました.また,石油天然ガス・金属鉱物資源機構は地質調査のため地中からサンプルを採取することがありますが,当日は目次先生が多くの貴重な鉱石サンプルをお持ちくださり,その意外な重さや質感などを実際に手に持って感じ取りました.

生徒の事後アンケートより(一部抜粋)

金属資源をめぐる現代のさまざまな問題について学ぶことができた。資源の需要が上下することで,資源を巡って,さまざまな争いが起きたり,海外では,閉鎖的な政策により,資源獲得が難しくなることがあることを学んだ。

資源は,時代が変わっても,経済を支える,産業を支えるなどの重要な役割を担うことには変わりなく,それによって,さまざまな問題が生まれる。だから,将来も,資源については,関心を持ち続けて持ち続けて行こうと思った。

今回の講義によって金属資源についての理解を深めることが出来ました。また、実際に金属資源を触ってみることで聞いているだけよりもより金属資源のことを理解することが出来ました。講義をして下さりありがとうございました。

 
金属資源に関する講話を受講しています.前方の机の上には,機構が採取した岩石や鉱石のサンプルが並んでいます.

COP26を題材に英国交流校とオンライン会議を行いました。

Future Innovator Trainingの一環で、本校が交流を続けている英国のAlleyns' Schoolと、英国グラスゴーで開催されたCOP26を題材にオンライン会議を行いました。両校生徒が各々の政府の国際公約とその課題について検討し、互いに報告しました。

今般の情勢で、交流校への直接渡航は2年間実現できていませんが、相互交流を続けてきた学校とのオンラインでの交流の機会を今後も増やしていきます。

オンライン会議の様子
Zoomを使って国際会議を行っています。
本校生徒がまとめた日本政府の国際公約
本校生徒がまとめた日本政府の国際公約です。

神戸大学マリンサイトにて岩屋臨海実習を行いました。

Future Innovator Trainingの一環で,神戸大学内海域環境教育研究センターの協力を得て,淡路市岩屋に立地する神戸大学マリンサイトにて岩屋臨海実習を実施しました。田ノ代海岸に設置された人工磯場にて藻類を採集し,種を同定して標本を作成する作業を体験しました。

生徒の事後レポートより(抜粋):

採集した藻類と図鑑を照らし合わせて同定を行いましたが、同定を進めていくうちに同様に見える種でも種類が異なることや、図鑑と採集した藻類の色が異なる場合でも同じ種という場合があるという事を知りました。図鑑と全く同じものを探すのではなく、それぞれの種の特徴を五感を使いながら捉えていく事が重要という事を学びました。私が同定を行う際に多用したのは視覚と触覚です。視覚では形状に注目して似た種の区別を行いました。具体的にはオバクサとマクサの2種の同定に大いに役立ちました。最初は同じ種として分類していたのですが、同定した種の確認をして頂いたところ、2種が異なるものであり、葉体の先端に注目するよう指摘をいただきました。その点に注意し2種を見比べたところ、マクサの先端はとがっていて、芽の出が不規則的だったことに対し、オバクサの先端は丸くなっており、芽の出が規則的であることがわかりました。また、カジメの葉体の根元に傷が無く、先端部分付近に傷が多いのに対し、オオツバノマタの葉体の根元に傷が多く、先端に傷が少ないのを疑問に思って質問したところ、それぞれの種の成長点が異なることを教えていただき、これらの違いから成長点の位置を推測し同定に役立てるテクニックがあることを知りました。触覚では生育環境の違いによって色が変わっており、紅藻類か褐藻類か見分けがつきにくい個体を判別するとき、すでに同定が終わっている個体と色が変わっている個体の感触を比較することで、同定を行うことができました。正確な同定とは図鑑に忠実である事ではなく、自分の五感を使って積極的に情報を集める意識をもってこそ行われるものだと気づけたことが大きな学びだと感じました。

「人間が自然を完全に再現することは難しいからフィールドでのサイエンスは面白い」ということです。自然には色、温度、生態、突然変異などきりがないほどたくさんの要素やイベントがあり、日々それらは変化していて、しかもそれぞれが影響し合っています。ある特定の現象を人間が再現することはできても、リアル(タイム)な自然をそのまま人間が再現することは今のところ不可能です(なぜならそれをしようとするともうひとつ地球を作らなければいけなくなるから)。自然は人間の意思や行動に関係なく、勝手にその姿を変え、勝手に新種の生物を生み出します。フィールドでサイエンスする面白さは、その偶然性や流動性に身を任せているといつの間にか新発見に出会えるというところにあると思います。しかし、偶然で流動的で複雑な自然ゆえに新発見があったときにその原因となっている事物を特定するのはとても難しいことです。これは計画を立て、仮説を立てて行う研究室の中の実験とは決定的に異なる、フィールドでサイエンスすることの難しさなのだと思います。それでもフィールドに出て果敢に何かを見つけよう、深めようとすることには意義があると考えます。そこで得た新発見や通念を覆す真実はいつも多くの人を興奮させるとともに、時に人々が自然の一部となって暮らしていくうえのヒントとなったり、人々を救うものとなったり、人々が今まで気づかなかった、無視していた問題を科学的に示し、警告するものとなったりします。フィールドでのサイエンスによる成果が私たちにもたらしているものは、様々な意味で私たちが思っているよりもかなり大きいのではないでしょうか。

人工磯場に潜り,海洋生物を実際に採集します。
採集した海藻はどんな種であるか,図鑑を片手に同定します。
生徒が制作したマクサの押し葉標本です。

研究室体験インターンシップ「KUトライやる」を実施しています.

附属中等教育学校は,研究室体験インターンシップ「KUトライやる」を実施しています.「KUトライやる」とは,本校の生徒が大学などの研究室を訪問し,研究室の方々と一緒に研究活動を体験させて頂く取り組みです.今回紹介するのは,神戸大学バイオシグナル総合研究センターの乾秀之先生の研究室でのインターンシップです。今年度は感染症対策の観点から,乾先生を本校にお招きしての実施となりました.

乾先生の研究テーマの1つである「生物機能を利用した環境汚染物質の浄化と作物保護」の一環として,汚染された土壌で栽培したズッキーニやヘチマの茎から導管液を採取し,その液体の蛍光スペクトルを測定することによって,汚染物質が輸送されていること確認したり,汚染物質の輸送メカニズムを明らかにするため,ウェスタンブロッティングというタンパク質検出法を用いて,汚染物質の輸送に関わるタンパク質を特定したりしました.乾先生との2日間の実験・ディスカッションを通して,研究者の方々が日頃からどのように問題解決に取り組んでいるのか,その一端を感じ取りました.

卒業研究優秀者発表会を行いました.

令和3年7月15日(木),神戸大学出光佐三記念六甲台講堂にて,卒業研究優秀者発表会を実施しました.当日は,先立って開催された卒業研究発表会にて,特に優れた研究発表を行い優秀者に選出された8名が,スライドを用いた口頭発表を行いました.講演会場では,登壇者とその同級生達が,個性あふれる講演と激しい質疑応答を繰り広げ,その現地の模様はZoomによって,本校に待機していた後輩達のもとへと同時中継されました.

講演のアーカイブ動画は,こちらの画像をクリックしてください.

豊岡ジオ・エコパーク研修を実施しました。

Future Innovator Trainingの一環で,ユネスコ世界ジオパークに認定されている玄武洞や,ラムサール条約湿地に指定されている円山川下流域を有する兵庫県豊岡市にて,ジオ・エコパーク研修を実施しました。玄武洞公園,コウノトリの郷公園,城崎温泉一帯を訪問し,我々が住む「地球」,その上に成立する「生態系」,そしてその中で暮らす「ヒト/人間」の関わり合いを学びました。

生徒の事後レポート(抜粋):

私は兵庫県民であるのに、こんなに地球科学を感じられる場所が兵庫県にあることを知らなかったですし、今回学べたことで自然の面白みを再確認することができました。他のジオパークにも行ってもっと自然を知りたいと思うと同時に、このジオパークが教育として 次の世代にこの素晴らしさを継承されてほしいと思いました。

私がコウノトリの飼育などに携わっておられる方の話を聞いて驚いたのは、豊岡の方々は本当にコウノトリに愛情を注いでおられるのだ、ということだった。言葉の端々に、コウノトリに対する愛やいたわりがにじんでいた。だが、ペットに対するそれとはまた違う。あそこに住んでいるコウノトリが巣を追い出されて、とか、死んじゃったんだ、などと口にするのを見て、コウノトリをその手で豊岡の空へ送り出してきた、強さを感じた。

これからの動物保護の在り⽅について考えさせられたと同時に、そもそも動物はなぜ保護しなければならないのか疑問に感じた。コウノトリ保護に向けた地域の取り組みや意識は本当に素晴らしいものであり、その成果が近年あらわれていることから他⽣物においても参考にすべきだとは感じる。しかしながら、そもそもなぜコウノトリを保護しなければならないのか考えるとそれは⾮常に深い問いだと感じた。実際にKPの講座でこの質問を投げかけられ、論理的に説明をすることができなかった。そして⽣息環境がなくなってし まった動物を、復活させたり飼い殺しにしたりすることは保全であるのか、⼈間のエゴではないのか、と書いている記事を読み確かにそれも⼀意⾒であると感じた。

今回の研修では我々が住む「地球」について玄武洞での見学や講義で、生態系についてコウノトリの郷公園での見学や講義で、城崎温泉では「ヒト」との関わり合いについてそれぞれ学んだ。僕がこの研修で一番学んだことはこれらのことが互いに関わり合っているということだ。

まず「地球」と生態系の影響では、地球の奥底にあるマグマの影響によってマグマが噴火することにより、玄武洞周辺の地形が形作られ、また、その他の地殻活動によって縄張り意識の強いコウノトリが住みやすい尾根が並ぶ地形となった。その結果国産コウノトリの最後の生息地となった他、現在でも多くのコウノトリが暮らすことができることにつながっていると考えられる。

コウノトリの郷公園で飼育されているコウノトリを観察しました。
玄武洞公園の玄武岩に磁石を近づけ,磁化されていることを確かめます。

卒業研究発表会を行いました.

令和3年7月2日(金),本校舎にて6年生の卒業研究発表会を行いました.附属中等教育学校では,総合的な探究(学習)の時間を「Kobeポート・インテリジェンス・プロジェクト」略して「KP」と呼び親しみ,1年生のころから6年間かけて「真理の探究に携わるための力」を育んでいます.今年度の卒業研究発表会では,研究領域によって分類された「芸術」「教育」「地域・医療福祉」「法政・国際・ジェンダー」「経済・環境」「生活・言語」「心理・統計」「数学・物理・情報」「生物」「社会」の合計10ヶ所の会場が,生徒達によって運営されました.6年生は,自身のKPの集大成を披露すべく各会場に赴き,スライドを用いた口頭発表を行いました.

講演題目の一覧はこちらです.

 

FIT Lecture:神戸大学医学部医学科長匂坂教授による出前授業を行いました

附属中等教育学校は7月14日(水)匂坂敏朗医学研究科教授(医学部医学科長)を招き,オンラインで「代謝と栄養」をテーマについて学ぶ出前授業を行いました。中等3年生から6年生までの生徒24人が,医学における基礎研究等について学びました。


生徒達は匂坂教授の講義に興味深そうに聞いていました。受講後のアンケートでは,

貴重なご講演をありがとうございました。医学部の学生さんが具体的にどのような授業を受けているのかが身をもって体験することができました。今後の進路選択の参考にしたいなと思いました。また,進路の幅を広げるためにも日々の学習にしっかりと取り組んでいきたいと思いました。

講義を受けて医学部の雰囲気を感じることができたと思います。また,医学部への興味もより深まり受験に向けて引き続き勉強を頑張ろうという気持ちも強くなりました。講演を聞くことができてよかったです。ありがとうございました。

匂坂教授,今回は貴重な時間を割いて講義をしてくださり,ありがとうございました。代謝に関しての基本的な情報から,複雑な構造まで,図を用いて説明して下さったので,とてもわかりやすかったです。また,講義の冒頭や最後の質疑応答で,大学の紹介やこれから必要になってくる力など,為になることを教えてくださって,嬉しかったです。もし機会があれば,次も講義を受けたいと思います。

具体的な例もお話に含まれていて,医学を身近に感じることができました。特に,一日に75kgものATPを作っているということに驚かされました。酸素がない場合に効率が悪くても呼吸をするメリットはあるのかという疑問を解消することもできました。そして,ラボアジエの実験の手順などについてもっと知りたいと思いました。今回の講演で神戸大学の医学部の特徴や入試についても知ることができたので,自分の将来について考える良い機会となりました。今後もこのような医学の企画があれば(可能であれば研究室訪問など)ぜひ参加したいです。

医学に興味を持っていて,Kobeプロジェクトでも医学関連の研究を考えていることもあり今回の講義に参加しました。医学部では実際どのような授業をされているのか,高校までの基礎分野と大学からの専門分野との違いなど調べただけでは分からないこともたくさんあったので,授業を体験できてとても良い経験になりました。神戸大学医学部の特徴や活動についても最初に教えていただき,オープンスクールの説明会を聞いているようでおもしろかったです。中学の頃から理系に進むことが憧れですが,得意な教科は文系教科ばかりなので諦めようかと考えていたときもありましたが,苦手を克服して理系に進むモチベーションになりました。

といった声が寄せられました。

短い時間ではありましたが,大学での学びに触れる貴重な機会となりました。この出前授業が,今後の進路を考える上で参考になることを願っています。

講義の様子
講義の様子

ASEAN諸国の中でも特に日本と関係が深い、シンガポールのピーター・タン駐日大使が講師として登壇されました 。ピーター・タン大使による講話のあと、中等生との質疑応答をとおして、外交現場の実際や日本との関係、安全保障問題などについて語られました。

とても貴重なお話を聞くことができました。シンガポールの特徴や社会システム、コロナ渦での独自の政策、日本との関係を築いてきた経緯など、多くのことを知ることができました。大使として、シンガポールのことも日本のことも分かっていないといけない文化的背景も含めてことは大変な仕事だと思ったが、それを行っている姿に尊敬の念を覚えました。(6年生男子)

もともと綺麗な国であり、食べ物もおいしそう、景色がよさそう、ということでシンガポールに興味があったが、今日のお話を聞いて、より興味を持った。一方向のプレゼンではなく、オンラインでは難しい対面の良さを利用した、聞く側を巻き込んだプレゼンで、こんな風に自国のことを話せるのが素敵だな、と思った。私も外国の人に日本のことを紹介できるようになりたい。(5年生女子)

英語での講演でしたが、分かりやすく話されていておもしろく、楽しめました。シンガポールは前から行きたい国の一つでしたが、お話を聞いてその気持ちがより強まりました。そして、変わりゆく国際情勢の中でも、これからも日本との友好関係が続いてほしいと思いました。(4年生男子)

今回はピーター・タン駐日大使のとても貴重なお話を聞くことができ、シンガポールだけでなく様々な国の外交や文化について興味を持つことができました。特に大使として中国をどう思っているかという質問は、私もとても気になっていたので、より国際というものに興味を持つきっかけになった気がします。またこのような講演の機会があれば参加したいです。(4年生女子)

シンガポール大使による講演の様子

345KP(課題研究)合同発表会を行いました.

令和3年4月15日(木),本校4年生,5年生,6年生合同による,345KP(課題研究)合同発表会を行いました.神戸大学附属中等教育学校では,総合的な探究(学習)の時間を「Kobeポート・インテリジェンス・プロジェクト」,略して「KP」と呼び慣わしていますが,この探究活動の総まとめとして,各生徒が研究成果をポスターセッションにて発表し合いました.当日は,生徒達の昨年度一年間の研究の集大成であるポスターが400枚以上制作され,本校の教室という教室を埋め尽くすように掲示されました.2年生, 3年生の優秀研究の発表も参加し,各会場では活発な意見交換が行われました.

講演題目の一覧はこちらです.

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