6年間の流れ

KPの6年間の流れは、基礎期(1,2年)の課題研究入門と、充実期&発展期(3〜6年)の課題研究での協同ゼミと大きく2つに分かれています。

1、2年生での課題研究入門では、講義・実習・講演会・フィールドワークを組み合わせて探究の基礎的なスキルを身につけます。その中で小集団で協同して探究する力も身につけます。

3〜6年生の課題研究では、課題研究入門で身につけた力を用いて、一人ひとりが個々人の興味に基づいて1テーマずつ探究する問いを決めて、4学年合同の協同ゼミで探究活動を進めていきます。研究の成果は論文、ポスター、プレゼンテーションの形で発表します。

探究という、誰も答えがわからない事柄を突き詰めていく活動においては、多様な観点からのアドバイスが必要です。また、何かを教えてもらうだけではなく、自分たちで議論してわからないことを考えていくことも、将来社会に出てから重要な力であると考えています。そこで同学年の生徒同士で議論するだけでなく、他の学年の生徒とも議論し、先輩と後輩の間で様々なやりとりができる4学年混合の『協同ゼミ』を実施しました。異学年合同によって、下級生は先生だけではなく、先輩からも数多くのアドバイスをもらうことができ、上級生は自分が行ってきた探究の技術について後輩に教えることでより深く学ぶことができます。Kobeプロジェクトがより自治的、協同的、創造的に行われることを目指して『協同ゼミ』を実施しています。

 

実際に協同ゼミを実施してみると、4学年も離れた生徒たちが同じ教室で探究活動をするということは、低学年の生徒にとっては緊張する面もあったようです。また、上級生にとっても新しい形で探究活動を行う事になり、大きな苦労があったと思います。その中で上級生が自身の経験や6年間で身につけた探究の力をもとに有用なアドバイスをしており、また下級生も熱心に耳を傾けており「先輩はすごい!」という思いを持ったようです。また、面白いアイディアを持つ下級生がいるゼミではそれによって上級生も奮起していたようです。新しい形での異学年交流が今後も発展していってほしいと思います。

KPで育成する4+1の力

 

育成する力 課題研究 課題研究入門
見つける力 個人の興味関心に従って選定した文献や資料などから疑問を見出し,問いを立てる。 教員側が用意した資料や講演などから疑問を見出す。
調べる力 自身で調査対象・内容および計画を決めて情報を入手し,問いの解答を模索する。 書籍やウェブ,博物館や実地調査から情報を得て問いへの解答を試みる。
まとめる力 問いに対して根拠を持って結論を述べるという研究の型を実践し,個人で論文・レポートを作成する。 問いに対して根拠を持って結論を述べるという研究の型を学び,調査結果を文章にまとめる。
発表する力 ポスターやスライドを制作し,個人単位で発表する。 ポスターやスライドを模して紙媒体でのまとめを制作し,グループ発表する。
考える力 研究に係る一切を自ら考えるとともに,異学年協同ゼミで他者の報告にコメントする。 原則4人の小集団で,明確な役割分担を行いながら協同的に探究を進める。

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