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2013年5月23日更新

界面科学コロキウム

2013年6月11日(火)10:40-11:30 理学研究科Z302講義室

生体不活性表面近傍の水分子の振る舞い
林智広博士
東京工業大学准教授

生体不活性な自己組織化単分子膜の生体分子・細胞の吸着・接着を忌避するメカニズムをタンパク質吸着実験、血小板接着実験、原子間力顕微鏡を用いた表面間力測定によって解析した。表面間力測定の結果から生体不活性特性を有するSAMをPBS緩衝溶液中で接近させた際には4-6 nmの表面間距離から斥力が働くことを明らかにした。一方、タンパク質を吸着し、血小板の接着が確認されたSAMにはその様な反発力は観測されなかった。我々はこの斥力は界面領域の水分子によるものである事を発見し、界面近傍の水分子がタンパク質吸着、血小板接着の抑制のための重要な役割を果たしていると結論した。

ご来聴を歓迎いたします     

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