only a Japanese version

2010年6月21日更新

大西研究室・木村研究室セミナー

2010年6月24日(木)14:00-15:40 理学研究科Z402講義室

原子間力顕微鏡による生体分子集合体の構造 -機能相関解明-
出羽毅久博士(名古屋工業大学工学研究科准教授)14:00-14:50

生体系では、分子集合体として機能するものが多くある。結晶構造解析により構造ー機能相関が明らかになるタンパク質分子などに比べ、規則構造をとらない分子集合系では原子間力顕微鏡が強力な武器となる。ここでは、分子集合系としての光合成膜タンパク質および脂質ー核酸複合体を取り上げ、前者では光合成の初期過程における膜タンパク質集合系の観察、後者では核酸送達キャリアーとしての構造変化の観察から、分子集合系での構造と機能相関について最近得られた結果を述べる。

光合成膜タンパク質を含む平面脂質膜の構築とAFM観察
角野歩氏(京都大学エネルギー理工学研究所大学院生)15:00-15:20

近年、光合成膜中での膜タンパク質(LH2, LH1-RC)の集合状態と機能との相関に関心が寄せられている。膜タンパク質配列の機能解明のために、基板上へ光合成膜タンパク質含有人工平面膜を構築し、膜タンパク質集合体をAFMによって分子レベルで観察した。

AFMによる生体膜表面の微細構造観察
杉原知紀氏(神戸大学理学研究科大学院生)15:25-15:40

アフリカツメガエル卵に由来する細胞膜をAFMで観察した。受精の機構解明において、アフリカツメガエルの卵は、発生の進行の早さと同調性の良さなどか標準試料である。卵の細胞膜にはコレステロール含量の高いマイクロドメイン(ラフト)が存在し、受精成立に深く関わっていると考えられている。受精によりチロシンリン酸化を受ける膜タンパク質Xenopus egg uroplakinⅢ(xUPⅢ)
がラフトに存在することは示されているが、細胞膜に埋まっている状態での構造は明らかでない。本研究では膜表面でのxUPⅢの識別を試みた。

ご来聴を歓迎いたします     

PageTop