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2004年10月12日更新

四次ラマン分光法による色素溶液表面の界面選択的観測

藤芳暁(ふじよしさとる)

分子構造総合討論会は1000名を越す分子科学の研究者が日本中から集う大規模な研究集会です。優れた研究成果をあげた若手研究者を奨励する目的で奨励賞が設定されて3年目となります。物理化学分野の登竜門として認知された表彰であり、腕におぼえのある若者がエントリーします。本年9月に広島で開催された討論会において9人の応募者が20分ずつ講演し、審査員の合議の結果2名が受賞しました。

藤芳暁は理学部化学科の大西洋教授の研究室に所属する研究員です。科学技術振興機構によるCRESTプロジェクト(研究代表者:中嶋敦慶応大学教授)の支援をうけて、フェムト秒レーザーを駆使した界面分光研究を展開しています。

受賞業績は、ラマン過程を利用して界面に存在する分子だけの振動を検出する画期的な計測法を開発したことです。これまで計測できなかった低波数の分子振動や、水中に埋没した界面の分子レベル評価に威力を発揮する新手法として注目を集めています。


研究内容の詳細はこちらの論文をご覧下さい。
Journal of Physical Chemistry B (Letter) 108 (2004) 10636. full text

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