ロシア語:授業紹介 ロシア語とつきあう 髙田 映介(国際文化学研究科・講師)
1.ロシア語の世界へ(1年生のロシア語)
初級ロシア語では、なんといっても文字からして違うところがハードルの高さですが、それを乗り越えてしまうと、ほかの人が読めない、暗号の解読みたいな楽しさがあります。最初の授業で文字をすべて学びますので、すぐに自分の名前をロシア語の文字で書くことができるようになります。きっと、自分の名前もとても新鮮に感じると思いますよ。ロシア語は3つ4つの発音規則を覚えれば、アクセント記号を手がかりに音読することは難しくありません。名詞も形容詞も韻を踏むように変化するので、音読をしてみると、とても綺麗な響きであることが分かります。また、動詞や時制の考え方も独特です。なぜこんな表現の仕方をするのかな?と考えるだけでも、世界の捉え方の多様性が理解できると思います。ロシア語の先生方は皆、図像や映像、音などを駆使して工夫しながら、皆さんをロシア語の世界へといざなっていきます。その入り口に立ってみては?
2.上級のロシア語への挑戦
1年生の初級のロシア語が終わったら、上級クラスに挑戦してみましょう。ロシア語中級 C1C2・外国語 セミナーAB・CD・EFが開講されています。各授業ではテキストの読解やネイティヴによる会話など、色々なスキルの向上が目指されます。基本的に授業は比較的少人数でアットホーム。気軽に参加してみてください。授業のメニューは参加される学生さんによって変化しますが、例えば、あるクラスでは、『星の王子さま』について、日本語(新訳・旧訳)・英語・ロシア語の訳語を比べてみました。それぞれの言語で印象が異なり、皆で楽しく読み比べました。また、ロシアの大学とスカイプで合同授業(「カンファレンス」)を行い、双方でロシア語でのプレゼンをしたあと、英語で意見を交換する授業を行ったこともあります。神戸大学に交換留学で来ている留学生の皆さんや、先方の学生さんたちがロシア語の作成を助けてくれたおかげもあり、皆、とても立派に報告と意見交換ができました。
3.さらに上を目指してみよう
ロシア語には検定があります。1~2年のロシア語学習で3級や4級の合格を目指すことが可能です。是非、トライしてみましょう。また、1年生から全学の学生が参加できるモスクワ大学短期研修があります。ロシア語学習だけではなく、ロシア文化の研究も皆で行います。皆で集中的に学ぶと楽しいだけでなく、効果的。是非、参加してみてください。さらに、神戸大学では、ペテルブルク大学とウラル連邦大学との協定に基づいて、長期留学する道も開かれています。道を開いてくれた先輩たちに続いて、ロシアでの生活にもトライしてみましょう。歴史的な建造物、文化と芸術、最近どんどん増えてきた洒落たカフェとレストランに囲まれて、多くの挑戦と学びがあると思いますよ!