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授業紹介(神戸大学でのロシア語科目)

神戸大学では、学部1年生の1年間、ドイツ語・フランス語・中国語・ロシア語の4言語から1つを選択し、その言語を週に2回、1年間かけて学修することになります。
このページでは、ロシア語のカリキュラムを紹介するとともに、ロシア語の授業がどのような雰囲気なのか、実際に授業を担当されている先生の文章を紹介しておきます。


ロシア語は誰もが大学に入ってから初めて習う言語です。文字から勉強するので、他の第二外国語とは違い、スタートがみんな一緒。

知らない、わからないのは当たり前。高校までは外国語学習が苦手だったという先輩の中にも、ロシア語にすっかりなじんで語学が楽しかった、という人が多いです。

でも、逆に言えば、自分がちゃんと勉強したかどうか、はっきり出てしまいます。きちんと授業に出て説明を聞く。復習をしっかりする。

大学でのロシア語学習は、急だけれど低い山のようなもの。最初こそ大変ですが、一歩一歩進んでいけば必ずできるようになります。とくに変化と単語を覚えてしまえば、読んだり話したり、かなりできるようになります。

科目一覧と概要

ベーシック科目(必修):1回生対象(入門編)

毎週、次の2種類の授業が開かれます。

授業科目 授業内容
ロシア語初級A 文法クラス(ロシア語を知る・読む):1年生第1Q~第4Q
基礎文法をしっかり身につけましょう。教科書は、青島陽子/シュラトフ・ヤロスラブ /中野悠希著『ロシア語の世界へ!』(朝日出版社)です。ネイティヴによる音声と単語帳付き。

【学習のコツ】
「聞けば覚える!⇔ 覚えれば聞こえる!」音声を繰り返しなんどでも聞きましょう!
「便利!巻末に文法の変化表があります!」わからなくなったら繰り返し調べましょう!
ロシア語初級B 実践クラス(ロシア語を使ってみる):1年生第1Q~第4Q
学んだ文法を使いながら、ロシア語を読み書き話す総合的な練習をします。教科書はA1・A2、A3・A4と同じで、テキストの部分を使ってさらに理解を深めます。習ったフレーズを使って自分で表現してみましょう。シチュエーションをさまざまに変えながら、ロシア語に慣れます。想像力を働かせて、問題を解き、照れずにしっかり声を出して練習することが大事です。

アドバンスト科目(選択):2年生からのロシア語案内

継続こそ、語学力UPの王道です!文法をひととおり終えたら、これから語学を楽しみましょう!選択授業で表現をブラッシュアップして、英語、日本語、神戸弁+ロ シア語の“マルチリンガル”を目指しましょう。ネイティヴの先生の授業もあります。

授業科目 授業内容
2年次のロシア語(選択) ロシア語中級C1・C2(前期)、外国語セミナー(ロシア語)A・B(後期)
ロシア語初級A4・B4の続きです。文法をひととおり勉強したところで、いよいよロシア語の世界に飛び込んで見ましょう!簡単なエッセーや笑いを誘うひとくち話(анекдот アネクドート)などをはじめ、さまざまなテーマのテキストを読みながら、ロシア語の感覚を磨きます。せっかく勉強したロシア語を使ってみましょう。
3年次以降のロシア語(選択・高度教養科目) ・外国語セミナー(ロシア語)C・D・E・F
2年生の選択の授業に続けて、3年生でもまだまだロシア語が続けて学べます。映画やアニメなどを教材に、ロシア語を楽しみましょう。検定の上級やドストエフスキーの作品にもトライ???

ロシア語:授業紹介 ロシア語とつきあう 髙田 映介(国際文化学研究科・講師)


1.ロシア語の世界へ(1年生のロシア語)

初級ロシア語では、なんといっても文字からして違うところがハードルの高さですが、それを乗り越えてしまうと、ほかの人が読めない、暗号の解読みたいな楽しさがあります。最初の授業で文字をすべて学びますので、すぐに自分の名前をロシア語の文字で書くことができるようになります。きっと、自分の名前もとても新鮮に感じると思いますよ。ロシア語は3つ4つの発音規則を覚えれば、アクセント記号を手がかりに音読することは難しくありません。名詞も形容詞も韻を踏むように変化するので、音読をしてみると、とても綺麗な響きであることが分かります。また、動詞や時制の考え方も独特です。なぜこんな表現の仕方をするのかな?と考えるだけでも、世界の捉え方の多様性が理解できると思います。ロシア語の先生方は皆、図像や映像、音などを駆使して工夫しながら、皆さんをロシア語の世界へといざなっていきます。その入り口に立ってみては?


2.上級のロシア語への挑戦

1年生の初級のロシア語が終わったら、上級クラスに挑戦してみましょう。ロシア語中級 C1C2・外国語 セミナーAB・CD・EFが開講されています。各授業ではテキストの読解やネイティヴによる会話など、色々なスキルの向上が目指されます。基本的に授業は比較的少人数でアットホーム。気軽に参加してみてください。授業のメニューは参加される学生さんによって変化しますが、例えば、あるクラスでは、『星の王子さま』について、日本語(新訳・旧訳)・英語・ロシア語の訳語を比べてみました。それぞれの言語で印象が異なり、皆で楽しく読み比べました。また、ロシアの大学とスカイプで合同授業(「カンファレンス」)を行い、双方でロシア語でのプレゼンをしたあと、英語で意見を交換する授業を行ったこともあります。神戸大学に交換留学で来ている留学生の皆さんや、先方の学生さんたちがロシア語の作成を助けてくれたおかげもあり、皆、とても立派に報告と意見交換ができました。


3.さらに上を目指してみよう

ロシア語には検定があります。1~2年のロシア語学習で3級や4級の合格を目指すことが可能です。是非、トライしてみましょう。また、1年生から全学の学生が参加できるモスクワ大学短期研修があります。ロシア語学習だけではなく、ロシア文化の研究も皆で行います。皆で集中的に学ぶと楽しいだけでなく、効果的。是非、参加してみてください。さらに、神戸大学では、ペテルブルク大学とウラル連邦大学との協定に基づいて、長期留学する道も開かれています。道を開いてくれた先輩たちに続いて、ロシアでの生活にもトライしてみましょう。歴史的な建造物、文化と芸術、最近どんどん増えてきた洒落たカフェとレストランに囲まれて、多くの挑戦と学びがあると思いますよ!

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