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Field Trip

神戸大学からのフィールドトリップ

保健学研究科

パリチャット・ケオマルンさん

 10月に、リスクマネジメントの授業の一環で、大阪の津波高潮防災ステーションを訪れる機会がありました。この施設は、津波・高潮に特化した防災教育を行うもので、進んだ防災技術を備えた建物、展示ホールで構成されていました。この訪問で、災害に脆弱な出身国タイなどにも応用可能な防災戦略についての貴重な洞察を得ることができました。

 見学では、災害への備えについて貴重な教訓を得られました。この施設は、海面下に位置して洪水や高潮に見舞われやすい、大阪の地理的な脆弱性を浮き彫りにしていました。壊滅的な被害をもたらした1934年の室戸台風などの主要な台風も紹介されていました。他にも印象的な展示がいくつもあり、衝撃的でした。中でも津波・高潮シミュレーションルームが印象に残っています。津波の影響を再現しており、大規模な波浪災害の強さと威力を体験することができました。津波を検知するためのリアルタイム・モニタリング・システムや早期警報技術を紹介するインタラクティブな展示も注目に値しました。

 洪水防止壁、避難経路の詳細なモデル、過去の災害の歴史的記録は、総合的な災害への備えの重要性をさらに明確にしました。このフィールドトリップを通して学んだことは、災害の予防と対策、教育、地域社会の関与の重要性です。また、効果的な防災には、政府当局、地域社会、専門家の協力が不可欠であることも学びました。また、自然災害を認識し、訓練や教育プログラムに積極的に参加することで地域社会が自然災害によりよく対応し、復興する力を養うという考え方も強く持ちました。

 出身国のタイは洪水や津波など、自然災害に関する独自の課題に直面してきました。大阪での現地視察で得た教訓は、タイの防災・復興に活かせる貴重な知見となりました。このフィールドトリップを通じて、防災の取り組みへ感謝するとともに、地域社会の安全性と回復力に対する責任感を感じました。

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