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派遣
フィールドトリップ
神戸大学からのフィールドトリップ
保健学研究科
オウマポン・チャンタマートさん
津波・高潮ステーションを訪問する機会を得た。津波がもたらす潜在的なリスクから住民を守るための取り組みや戦略に焦点を当て、大阪市の防災への取り組みについて貴重な知見を得ることができた。
本レポートでは、津波・高潮ステーションの視察の概要を紹介し、大阪市の防災力強化において津波・高潮ステーションが果たす役割について明らかにするとともに、視察で得られたデータや知見について掘り下げ、ステーションの対策や技術を理解する。
最も印象に残ったことのひとつとして、津波の防災について学ぶ機会を得たことを挙げる。私の母国であるタイは2004年に壊滅的な津波を経験し、この悲劇的な出来事は私たちの国に深い衝撃を残したからだ。
津波・高潮ステーションを訪問した際、私は地震や津波の多い日本が、どのようにこれらの災害を効果的に管理しているかを理解することに強い関心を持った。ここでは、この驚くべき施設と防災における役割から学んだことを紹介したい。
1.総合的な教育と意識向上 :この施設では、災害への備えにおける一般市民の教育と意識の重要性を強調していた。インタラクティブな展示物や教材があり、砂浜の背後にある科学、警報システム、避難手順についてよく分かった。
2.最先端技術: この施設では、津波の早期発見と監視に使用される最先端の技術が展示されていた。特に、迅速な対応や住民への正確な情報発信を可能にする高度なセンサーと通信システムが設置されていることに感銘を受けた。
津波の疑似体験 :この施設で最も衝撃的だった体験のひとつは、津波のシミュレーションだった。この没入型シミュレーションでは、津波の威力と破壊力を目の当たりにすることができた。津波への備えの重要性が強調され、早期警報システムの必要性が強く感じられた。
4.地域社会の参加: この施設では、防災におけるコミュニティの関与の重要性を強調していた。訓練やワークショップ、迅速で組織的な避難のためのコミュニティ・リーダーの役割など、地域に根ざした取り組みが成功している。
国際協力 :防災に関する知識やベストプラクティスの共有を目的とした、国際機関やイニシアティブとの日本の協力についても学んだ。防災に関するこのようなグローバルな視点は興味深く、脅威に対処するための協力の重要性を浮き彫りにした。
津波・高潮ステーションを訪問したことで、津波防災についての理解が深まっただけでなく、災害への備え全体について貴重な洞察を得ることができた。住民を訓練し、先端技術を導入し、地域社会の回復力を育む日本の献身的な姿勢は、私の心に深く刻まれた。学んだ教訓を振り返りながら、これらの経験が自国だけでなく世界の災害管理努力の向上に貢献することを期待している。


