活動情報
第83回定例会を開催しました

日時:令和5年9月第2水曜日 午後18時から
場所:オンライン

発表者:養父市長 広瀬栄
テーマ:「”やぶ2050~居空間(いくうかん)構想~”実現に向けた養父市の挑戦」

第82回定例会を開催しました

日時:令和5年8月第2水曜日 午後18時から
場所:オンライン

発表者:株式会社双日 サスティナビリティ推進室 専門部長 小林正幸氏
テーマ:「鈴木商店の歴史を地方活性化に」

第81回定例会を開催しました

日時:令和5年7月第2水曜日 午後18時から
場所:オンライン

発表者:神戸市経済観光局 経済政策課 経済政策フェロー 中沢久氏 
テーマ:「神戸市と民間の新たな連携による産業振興」

第80回定例会を開催しました

日時:令和5年6月第2水曜日 午後18時から
場所:オンライン

発表者:神戸大学計算社会科学研究センター・特命助教 陳訓泉
テーマ:「深層学習を用いた構音障がい者の音声支援技術の研究」

第79回定例会を開催しました

日時:令和5年5月第2水曜日 午後18時から
場所:オンライン

発表者:医学研究科 未来医学講座 分子疫学分野 篠原正和 片岡葵 西森誠
テーマ:「(公衆衛生的な視点から、各市区町村の環境要因・街造りと、地域住民の健康状態について)」

第78回定例会を開催しました

日時:令和5年4月第2水曜日 午後18時から
場所:オンライン

発表者:神戸大学 バリュースクール 祗園景子
テーマ:「「レジリエント社会の構築を牽引する起業家精神育成プログラム」実施報告」 」

第77回定例会を開催しました

日時:令和5年3月第2水曜日 午後18時から
場所:オンライン

発表者:神戸大学デジタルイノベーション推進センター 榑林特命教授
テーマ:「神戸市ビッグデータを利用した要介護リスク予測AIの開発」

第76回定例会を開催しました

日時:令和5年2月第2水曜日 午後18時から
場所:オンライン

発表者:三菱地所レジデンス株式会社 経営企画部 サステナビリティ推進グループ 三輪氏 澤野氏
テーマ:「いざという時に”自ら動く”ことを目指した防災の取組み」

第75回定例会を開催しました

日時:令和5年1月第2水曜日 午後18時から
場所:オンライン

発表者:京都大学医学部フィールド医学・救急専門医・平山貴一
テーマ:「(フィールド医学という分野からの話題提供)」

第74回定例会を開催しました

日時:令和4年12月第2水曜日 午後18時から
場所:オンライン

発表者:神戸大学大学院医学研究科 小児科学分野 造血幹細胞医療創成学特命教授 宮西正憲
テーマ:「(産婦人科医師が考える未来の防災)」
【概要】
・話題(74-1):宮西氏は造血幹細胞の基礎研究と老化メカニズムの解明、造血幹細胞移植の副作用削減技術開発について取り組んでいる。造血幹細胞移植に関して、治療効果はありつつ副作用もあり、その副作用をなくす技術を開発し、子どもたちを支援する技術を目指す。未来医療において、再生医療が主要な流れになると考えており、体の細胞の特性を包括的に理解する必要がある。細胞の寿命は異なり、血液など一部の組織は日々細胞の入れ替わりがある。この入れ替わりをコントロールするのが造血幹細胞である。研究の焦点は、長期的に生き続ける造血幹細胞を用いて、永続的な治療の効果を得ることである。
・話題(74-2):骨髄移植における課題は、少子高齢化による高齢者の需要増加と骨髄ドナーバンクの不足が挙げられる。少子高齢化により、移植を必要とする患者数が増加しているが、ドナーが不足しており、その問題が今後悪化する可能性がある。現在、骨髄ドナーバンクの登録者は高齢者が多く、その中からドナーを見つけることが難しい。臍帯血が新たな細胞ソースとして使えるが、出生率の減少に伴い臍帯血のバンクも減少している。造血幹細胞を用いた医療が世界的に勃興している中で、日本が遅れている状況が危機的であり、社会構造の変革が必要である。出生率の上昇を促進し、子供に関する関連予算を増やすことが重要で、政策変革を待つだけでなく、民間レベルでの取り組みが必要であり、子供支援のためのアイディアや知恵を求めている。
ー質疑:少子化というのは災害に匹敵する惨事であるが、社会はそうは認識していない。そのことについてどう考えているか。
→今の出生率を劇的に変えることは不可能だと思っている。そのような状況で国力を維持するためには、効率的な技術によって一人当たりの生産力を増やすしかないのではないかと考えている。私たちにできる唯一のことは、次の世代の人たちの食が継続するような新しい産業の基盤をつくることにあるのではないか。社会は少子化をまだ自分自身の問題として捉えられていないので、メッセージを投げかけ続けるしかないと思っている。
・話題(74-3):まちづくりの観点から、人を中心としたアプローチが重要であると考えている。人体の構造とまちづくりには共通点があり、エネルギー供給や交通網、災害対策、情報のやり取りなどが類似している。人体の構造とまちづくりの双方において、適切なバランスと活性化の制御が重要である。子どもたちが多様性を持ち、自由な環境で成長する社会が、健全でバランスの取れたまちづくりにつながると考えている。
ー質疑:元気のある造血幹細胞や元気のない造血幹細胞のような、細胞による違いはあるのか。
→定義では一生涯生きるという夢を持っているが、老化とともに機能は低下していく。この問題点が社会構造と同じで、ストレスをかけすぎると本来は機能が下がらない段階でも下がってしまう。今の子どもたちが夢を持たない傾向になったのは、社会構造が悪いからで、これはストレスがかかった状態の造血幹細胞とそっくりである。

第73回定例会を開催しました

日時:令和4年11月第2水曜日 午後18時から
場所:オンライン

発表者:日本赤十字大森病院東京都大田区・災害医療 松本医師
テーマ:「(大田区災害医療コーディネーターの活動について)」
【概要】
・話題(73-1)東京都大田区は東京都の南部に位置し、23区内で面積第1位、人口は第3位の地域である。大田区は都市南部直下地震の被害リスクが高いことが示されており、震度6強以上の地域に該当し、建物被害や死者の想定が出されている。災害時には初期の急性期72時間は特に重要で、災害拠点や病院拠点連携病院、緊急医療救護所などを設置して住民を保護する体制を整えている。大田区では、病院の前や学校の周辺に19ヶ所の緊急医療救護施設が設置予定である。災害時に患者の状態に応じて適切な振り分けを行い、緊急医療救護施ではトリアージや軽症者の治療を行い、病院を重症患者に専念させることが役割となっている。
ー質問:病院の機能を分担すると、医師の当日の配置も変えたりすることがあるのか。
→基本的には自分の病院を守るという想定にしているが、病院の外来に関しては登録している開業医の先生に駆けつけてもらうという形になっている。
・話題(73-2) 大田区の災害医療コーディネーターである松本氏は、地域の医療関係者や住民向けに行われる訓練や研修を行なっている。開業医や診療所の先生に対する訓練では避難患者や傷病者に関する実践的なトレーニングが行われている。医療関係者や行政職員向けの研修会では、災害時における医療体制や連携の大切さが指摘され。実際の講義や実技を通じて対応力の向上を図っている。またWeb配信を活用することで制約がある中でも知識の共有や学びの機会を提供している。
ー質問:こうした取り組みは先進的なのか。もし他の地域でも行う場合、誰が主導となるべきか?
→他の23区では行なっておらず、大田区の先進的な取り組みである。主導となるのは保健所である。普段から医療従事者や医師会長と関わりがあり、病院がどこにあるのか知っているので災害時に動きやすい。

第72回定例会を開催しました

日時:令和4年10月第2水曜日 午後18時から
場所:オンライン

発表者:株式会社天地人 COO百束氏/事業開発・技術エンジニア 相原氏
テーマ:「人工衛星データの防災分野への活用関して」
【概要】
・話題(72-1) 百束氏は、JAXAスタートアップとして株式会社天地人を設立し、宇宙開発の成果を社会実装することに取り組んでいる。以前はJAXAで人工衛星の開発に携わっており、雨を観測する衛星であるCPM衛生や、二酸化炭素を観測する衛星であるやぶき2号などさまざまな人工衛星の開発に関わってきた。百束氏は、宇宙の視点から防災について考える必要性を主張しており、手法として人工衛星からの広域のビジュアルデータを用いることで、季節や気象、地域のリスクを把握できることを述べた。
・話題(72-2) 赤外線カメラのようなものを搭載した人工衛星では、温度の情報をサーモグラフィーのような情報で見ることができる。ここで取得できるのは「気温」ではなく、「地表面温度」である。地表面温度(LST:Land Surface Temperature)は、人に関する観点では、熱中症のリスクの判断に使われるケースもあり、農作物に関する観点では、高温で枯れてしまったり、実のつきが悪くなるといったことを判断することに用いられる。国内だとアメダスがあるが、アフリカや東南アジアなどの地域観測インフラがないところでは、人工衛星の観測網が唯一の気象情報を知る方法になっているのではないかと述べている。
ー質疑1: 都市内であれば場所ごとに温度が大きく違ってくると思うが、温度に関してどれくらいの解像度でわかるのか?
→年々メッシュが小さくなっており、過去から現時点での温度の情報は、1kmメッシュから250mメッシュ程度である。直近の状況では、新しい人工衛星が民間企業でもかなり増えてきており、80mから50mメッシュ程度までの温度の情報を取得できる。
ー質疑2:アメダスのデータと比べると人工衛星のデータの精度はどうなのか。
→アメダスの情報は気温である。だから人工衛星では地表面温度のデータを取得しているため、データの物理量が違う。気温と地表面温度との関係はもちろんあるが、地表面温度のデータでは、都市部のヒートアイランド現象のような情報がより鮮明になるのではないかと思う。
・話題(72-3)  ロケットのコストが低下し、人工衛星の打ち上げが容易なることで、データの取得と 価格の面でも変革が進んでおり、民間企業による衛星データの提供が増えている。衛星データには様々な情報が含まれており、画像や温度情報、材質の分類、地表の成分の解析などが可能である。これによって、データをどう活用するかと言うことが議論になっている。こうした背景があり、衛星製造や打ち上げだけでなく、データ収集、分析、提供までをカバーするサービスへのニーズが集まっている。宇宙産業の経済規模は小さいが、データの活用によって多くの分野で重要なインサイトを提供できる可能性がある。
ー質疑:データを使う際に、そのデータのソースをユーザー側は得ることができるのか。
→ケースバイケースではあるが、多くの場合知ることができる。アメリカやヨーロッパの研究も商用利用も含めてオープンフリーになっているので、どの衛星から得られたデータかと言うことは簡単に出すことができる。

第71回定例会を開催しました

日時:令和4年9月第2水曜日 午後18時から
場所:オンライン

発表者①:神戸大学都市安全研究センター教授 都市丸ごとのシミュレーション技術研究組合代表理事 飯塚敦
テーマ:「都市丸ごとのシミュレーション技術研究組合の取り組みに関して」

発表者②:関西電力送配電株式会社 防災業務マネジャー 西内安仁
テーマ:「関西電力グループの災害対応体制について/電気をお届けする流れと停電復旧について/大規模災害に備えた各種対策」
【概要】
西内氏が所属する関西電力送配電株式会社では、災害が発生する恐れがある場合警戒本部を、災害が発生した、もしくはする恐れがある場合には関西電力と関西電力送配電が一体となって非常災害対策の総本部を立ち上げる。台風の場合、上陸する恐れがある段階で警戒本部を、直撃することがほぼ間違いない段階では非常災害対策の総本部を立ち上げる。大地震が発生した場合では、即時に総本部を立ち上げる。
・話題(71-2-2): 停電の早期復旧のための手法として、配電自動化システムを導入している。このシステムでは、配電用変電所から各建物への送電を自動的にコントロールしている。電線に異常があった際には変電所のスイッチが自動的に切れる。その後、区間ごとに試送電を繰り返し、電線に異常のある区間を特定する。その後作業員が現場へ向かい、どこが壊れているのか、損傷しているのか、木が倒れているのかといったことを調査する。そして、その区間での送電を切り、電圧の高い電線を優先的に作業を行う。
ー質疑1:配電自動化システムは昔から考えられていた形なのか、もしくは比較的最近になって改善されたのか。 →結構前から利用されている。2000年以降くらいからはこのシステムで動いている。
ー質疑2:電線の地中化という話が以前からあるが、復旧のしやすさから考えるとどうなのか。 →災害に対する停電の起こりやすさという観点では、地中設備の方が明らかに発生確率が低い。一方で、復旧という観点においては、圧倒的に地上の設備の方が復旧しやすい。特に水害などに関しては影響を受けやすい。

第70回定例会を開催しました

日時:令和4年8月第2水曜日 午後18時から
場所:オンライン

発表者①:群馬大学 大学院理工学府 電子情報部門 教授/次世代モビリティ社会実装研究センター長 太田直哉/同副センター長 天谷賢児
テーマ:「スローモビリティの活用と地域連携活動等に関して」
【概要】
・話題(70の1-1):太田氏、天谷氏が在籍するCRANTSでは、自動運転技術やスローモビリティといった、新しい交通手段を開発することがミッションの一つであるが、それだけに留まらず、こういった交通手段を用いてどのようなまちづくりをしていくかということにも取り組んでいる。交通手段というものはあくまでも手段であり、道具なので、その道具をどう使うかを考えることで効果的、実践的な利用が図れるのではないかと考えている。
・話題(70の1-2):スローモビリティプロジェクトは、CRANTSのプロジェクトの1つである。このプロジェクトは温暖化対策として低炭素な移動手段を提供することを目指して2008年に始まった。スローモビリティのバスは時速20km以下で走行する。死亡事故率が非常に低くなることや衝突実験の結果などからこの速度の設定されている。また、スローモビリティは単なる移動手段以上の意味を持ち、人々の外出、コミュニケーション、笑顔などの機会の増加に貢献していることが利用者アンケートにより示され、地域社会での交流と幸福感の向上に寄与していることが明らかになった。
ー質疑1:地方地域において高齢化が進む中で、交通手段が減少し、運転手不足などの問題が生じている状況で、解決策として、スローモビリティのような低速移動手段が考えられるが、採算をとるにはどのようなことが重要であるか?
→地域の交通手段を提供する際には住民の関与が重要であり、有料ボランティアや、自治体、地元住民の運転手のOBなどが運行に関与して、自立して運用していくことで、地域の活性化や交通の持続可能性が高まるのではないかと考えている。
ー質疑2:神戸大学は非常に高低差が激しい土地で、車椅子の生徒が移動しにくいという問題がある中で、スローモビリティは20km/h以下のものであれば、公道も私道も問題なく走ることができるのか?
→普通の道を走ることができる。1日フル充電で走れるのが平地で40,50kmなので、電池を交換する必要はあるが、12度くらいの傾斜までであれば走行可能である。

発表者②:三木市役所 総合政策部縁結び課長 主幹兼地域創生係長 清水暁彦
テーマ:「三木市の郊外住宅団地の再生に関して」
【概要】
・話題(70の2-1):兵庫県三木市では都市部への通勤可能場所に位置し、核家族化とともに子ども世代の流出による人口減少と高齢化が進行している中で、産官学民が連携して持続可能な解決策に向けて取り組んでいる。交流型の地域互助や健康寿命の延伸などを目的として、自動運転の実証実験や、クラウドワーキングなどの新しい仕事スタイルを模索している。
ー質疑:こういった問題は日本のほとんどの自治体が直面している問題だと思うが、参考にしているケースや、これをやったら失敗するなというような知見があれば教えていただきたい。
→参考になる全国の事例は、調べて自分で行くようにしている。失敗するなというものは、行政だけでやろうとするものである。専門分野を掛け合わせることで、新たな展開が生まれていき、持続可能なまちづくりに繋がるのではないかと考えている。
・話題(70の2-2):プロジェクトの目的の一つは、戸建住宅地内で、住民のライフステージの変化に対応し、持続可能なまちづくりを実現することである。新たなエリアの開発を通じて、住むエリア、働くエリア、交流エリア、ケア付き住宅エリアを設け、住民が死ぬまで継続的に暮らせる環境を作ろうとしている。住民のライフステージに合わせた住居提案を通じて、若い世代を呼び込む一方で、老年層が暮らし続けるための適切な環境も提供し、地域全体が活性化するようなまちづくりを目指している。
ー質疑:高齢者が住まなくなった場所に若い人々を住まわせて、ある種循環させていこうということだと思うが、それを実現するには概ねどの程度の若い世帯が入ってくる必要があるのか?
→全件を埋めるのは不可能だと思うが、現在の行政全体の課題として、空き家になったところが、無法化されて、誰も住んでいないまま相続人がいっぱいいて、どうにもできない状況になることを防ぎたいと考えている。空き家になる前の段階から手をつけるという、今までになかった仕組みを作っていきたい。
・話題(70の2-3):まちづくりにデジタル技術活用してまちの魅力の創出や課題解決に取り組み、未来を見据えた「デジタル田園都市構想」を掲げている。具体的には、データの見える化を通じて健康や医療の領域において、新しいサービスを提供し、住民が持続的に暮らせる環境を創造することを目指している。例として、スローモビリティの活用や、フレイル予防に繋がるようなサービスが考えられている。
ー質疑:いざというときの医療機関との連携、特に若い方を呼び込むということであれば、小児科救急との連携が重要だと思うが、自治体としてどのようなことが考えられているか?
→北播磨総合医療センターというところでは、子供を産める施設もある。またオンライン診療などで簡単に受診できるようにすることも考えている。

第69回定例会を開催しました

日時:令和4年7月第2水曜日 午後18時から
場所:オンライン

発表者①:神戸大学農学研究科教授 田中丸治哉
テーマ:「ため池事前放流による洪水軽減と流域治水への貢献」
【概要】
・話題(69-1):兵庫県のため池事情。平成24年に総合治水条例を出し、「利水ダム、ため池、その他雨水を貯留し、利用目的で設置された貯留施設の管理者は、大雨が来るのがわかったら、事前に貯留量を減らして大雨に備えるべし」と記載されている。兵庫県南部は瀬戸内気候で降水量が少ないのでため池が多い。2021年データでは全国一位のため池数。そのうち、農業用水の水源の5割がため池である。ため池を治水に活用しようとすると以下の矛盾が生じる。農業水利目的であれば渇水に備え水位を保っておきたいが、治水目であれば空にしておきたい。すなわち、営農に支障がでないようなため池の営災活用を考えなくてはいけない。そこで、総合治水会の検討会で、水稲栽培をする時期は小雨に備えて水位を高く保ち、台風時期は洪水に備えて水位を低く保つといった、1年間でのため池の水位制御を提案した。
→質疑①:兵庫県のため池が多いのは、地形的な由来?
 瀬戸内側で年間降水量が1000〜1200mmであり、日本平均の年間降水量が1700mmであることから、降水量が少ないため農業用水としてため池が作られた背景。
・話題(69-1):ため池の洪水軽減効果。①洪水前の空き容量による雨水貯留。越流が起こる前の状態まで水位を保っておくことで洪水を防ぐ。②洪水吐きの切り欠き。洪水時に水を排出する口の横に、水位を意図的に下げた箇所を設けて、常時基準値から一定値水位が下がった状態で保つことができる。今は、放流管や洪水吹き切り欠きなどの施設整備のコストや手間を考慮すると、事前放流による洪水軽減効果が大きいため池から優先的に整備すべきと考えている。そのためには、どこが最も効果が大きいかを知る必要があるので、シミュレーションなどで、ため池の満水面積や総貯留量、堤高などを与え、算定することを行なっている。
→質疑②:ため池に上記のような方式を導入しようとする際、何らかの地域に対して貢献をしたいこと自体がインセンティブという理解か?
 ため池管理者にある手当を出すというのも生のインセンティブになるが、地域全体としてメリットになることも重要。農林施設の治水利用は有力な流域治水の指標と考える。

発表者②:デロイト トーマツ グループ パブリックセクター・コンサルタント 太田 遥香 福嶋 勇太
テーマ:「気候変動レジリエンス向上に向けた弊社の取組のご紹介」
【概要】
・話題(69-1):日本において平均気温が1.24℃上昇しており、世界平均を上回るペースで温暖化が進行している。気候変動に伴い、災害はますます激甚化、頻発化している。それに伴うインパクトを行政、企業、地域に分けて考える。まず、行政は常に自演し続けられなくなり、財源の枯渇、大災害不景気の混乱の対応の緊迫等が考えられる。次に企業は、特に製造業のサプライチェーンが寸断される。地域は避難生活の長期化やライフラインの途絶、長期化が起こる。気候変動リスクへの対応状況を評価する取り組みとして、TCFDが挙げられる。気候変動に伴う金融システムの不安定化の背景から設立されたタスクフォース。積極的にTCFDを開示することで、投資家とのコミュニケーションも円滑になる。
→質疑①:TCFDに地震リスクが含まれていないが、どのように扱うのか?
 確かに現段階で地震の観点でTCFDを評価するのはできていない。ただ、基本的にリスクを脱炭素・低炭素経済に移行する時のリスクと、気候変動による物理的リスクに分けて検討しているので、地震が起きた時にサプライチェーンが切迫する状況のリスクを踏まえることがある。
・話題(69-2):TCFDの開示の検討ステップ。①ガバナンスの整理。リスク評価をしていくにあたって、土台の整理を行うこと。②リスク重要度の評価。リスクの取捨選択を行い、それぞれについてシナリオを考えていく。③プランの開示とフィードバックをもとに再構築を繰り返していく。
→質疑②:気候変動のシナリオは具体的にどんなシナリオになるのか?  
気候変動時代の可能性というよりかは、気候変動によって引き起こされる多岐の可能性を踏まえるもの。例えば、炭素排出の制約がかかって、需要側のニーズも変わってきたり分散したりすることもある。その中で、各工程でどのような変化がまず想定されるのか、その中でリスクとして感知されるのはどういったものかを挙げていくイメージ。
・話題(69-3):地域のレジリエンス向上を目的としたアプローチと分散型エネルギーシステムの導入について。特に災害時の水素のアプリケーションの活用が重要と考える。脱炭素の災害時のエネルギー供給システム、長期保存が可能、電気だけでなく熱エネルギーの需要にも対応可能なてんが魅力。

第68回定例会を開催しました

日時:令和4年6月第2水曜日 午後18時から
場所:オンライン

発表者①:株式会社構造計画研究所 社会デザイン・マーケティング部 公共企画室 小野晋太郎、 北上靖大
テーマ:「(社会シミュレーションの取組)」
【概要】
・話題(68-1):社会をデータ分析であったり、シミュレーションの対象としたりすることで一人ひとりがどのいった価値観でどういった判断をして行動しているのか、社会で集まった時にどういったことが起きるのか、その時にどういった制度や施策があれば良いかを解明し、企業や自治体の意思決定を支援する業務を行なっている。社会シミュレーションの手法としては、マルチエージェントシミュレーションを中心に行なっている。例えば、津波の避難シミュレーションによる地域課題の施策評価。実際にその地域の住民が避難するためにどのくらいの時間がかかるのか、また、発生の際に他地方からの観光客がいる場合に状況はどのように変わるのかなどの考慮を、津波の解析シミュレーションと人の行動を同時に評価することを行なっている。
→質疑①:シミュレーションの際に、ある特定の情報データが必要ならば、それをAPIを用いて作成し、読み込んではいけないのか?
 地域課題によって異なるのでデータ整備の標準化はなかなか難しい。地域ごとにその都度データを整備している。
・話題(68-2):シミュレーションの社会応用における最近の動向と現場の課題。個人の行動、ミクロなデータと、マクロな現象というものの間にどのような関係が成り立っているのかを検討するのが主題であり、最近では、センサーなどで大規模なデータを取得し、それを用いて行動ルールを学習したり、大量にシミュレーションを実行したりして、シナリオの組み合わせによって条件の重ね合わせに対応できるようにしている。

発表者②:株式会社IHI 戦略技術統括本部 企画調査部 松野伸介
テーマ:「(IHIの次世代防災への取組)」

第67回定例会を開催しました

日時:令和4年5月第2水曜日 午後18時から
場所:オンライン

発表者①:神戸大学人間発達環境学研究科教授 近藤徳彦
テーマ:「ヒトの進化に関連する体温調節機構の巧みさー汗に着目してー」
【概要】
・話題(67-1):人は恒温動物であり、調節系として行動することで体温を維持する行動性調節と行動を伴わず体温調節する自律性調節の両方が備わっている特異な生き物である。近年、長時間特に暑いような環境下での運動能力は地球上で人間が最も長けているのではと言われている。この能力は古来のハンティングに発揮されていたとされ、これが脳の発達、人間の進化に寄与していたとされる。汗はその上で、体温を調節する重要な役割をになっていた。運動の際、消費エネルギーのうち20%が運動に、80%が熱になり、この熱を外に放出する手段が汗による蒸発である。
・話題(67-2):人間の汗の特徴。皮膚圧反射。ある部位を圧迫すると上半身の半分の汗が抑制される。これは着物をきた女性が帯をグッと締めると顔や上半身にあまり汗をかかないことがわかっている。汗をかく部位は背中の脊椎沿いが多い。
→質疑①:建築分野において室内における光や風を制御して快適性をあげる話が流行っているが、汗や皮膚の研究でもそのような考えとの関連を考慮していたりするのか?
 体温が少し上がっても皮膚の温度を下げてあげると、騙され快適に感じるみたい。そのため、皮膚温度と室温、湿度との対応は研究されている。汗に関しては、暑くないとでないのであまり話には上がらないが、額の汗は歳をとっても残るので、指標とはされている。
→質疑②:汗をかいた方が皮膚にも良いということ?
 皮膚がカサカサになってはいけないので、汗をかいて健康に保つのは有効。体毛が少なくなるほど、汗をかきやすくなっているデータもある。
→質疑③:老化に伴って汗を出す機能低下や、汗腺の数も減ってくると思うが、そうならないようなトレーニングはあるのか?
 汗腺の数は3歳くらいに決まるので、変わらない。しかし、1個の汗腺から出せる能力はトレーニングによって大幅に増やすこともできる。

発表者②:全日本青少年eスポーツ協会 /Gameic (ゲーミック)小川淑生
テーマ:「(eスポーツの紹介と防災分野への活用)」
【概要】
・話題(67-1):1種目の大会でオフラインで5万人、オンラインで2億人という大規模であるが、ここまで市場が拡大した理由が高校である。若者が受け入れやすい広告をゲームの画面中に入れ込むことで、若者にサービスや商品ブランドを訴求していく。オンラインの特性を活かしたコミュニティ市場の形成が他のスポーツと異なる点で面白い。eスポーツの市場としては視聴者も含めると世界中で約5億人で大会の市場規模で1013億円、売り上げも含めると7〜8兆円。日本での市場も右肩上がりで、去年ドコモが賞金総額3億円の大会を開催し、さらに出場した選手全員の年収を保証するものをおこなった。
・話題(67-2):SDGsにも力を入れている。ゲーミックに所属しているプレイヤーの8割が20才以下のため、将来を担っていく若手世代に対してSDGs社会貢献に対する教育を行っている。具体的には、カーボンオフセットを活用した環境貢献の取り組みをしており、eスポーツ大会に1人プレイヤーが参加すると10kgCO2がカーボンリセットされるという枠組みを作っている。
→質疑①:eスポーツのデータは研究(教育や心理学、社会科学、コミュティ形成等)利用しやすいものなのか?
 eスポーツがなしうる1つの大きな可能性は、日本の国益を作ること。市場を1兆円規模まで成長させて経済面で貢献することと、義務教育を育成しきれない人材を育てるのでこれによって人材面で日本を支えていくことの2点が国益として考えられる。その上でネックとなるのが、世間からの認知のギャップ。これを大学での研究やテレビ報道などで緩和していけないか。
→質疑②:eスポーツに関して、どういった人材が優秀とみなされるのか?
 2種類ある。1つは、ITリテラシー。パソコンでプレイをするため、エラーのたびに解決方法を調べるので、プログラミングに対して抵抗がなくなる。2つが、ホワイトハッカーの育成につながる。義務教育では決して学べない与えられた情報のみから穴を見つけ出す力が養われる。

第66回定例会を開催しました

日時:令和4年4月第2水曜日 午後18時から
場所:オンライン

発表者:シティネット横浜(現・シティネット神戸事務局長) 平田ケンドラ
テーマ:「アジア太平洋地域での都市間協力事業」

第65回定例会を開催しました

日時:令和4年3月第2水曜日 午後18時から
場所:オンライン

発表者:兵庫県立大学大学院 情報科学研究科 教授 井上寛康
テーマ:「大規模データに基づくコロナ禍経済シミュレーション」

第64回定例会を開催しました

日時:令和4年2月第2水曜日 午後18時から
場所:オンライン

発表者①:株式会社taliki CEO 中村多伽
テーマ:「(社会課題を解決する人をエンパワーする事業紹介)」
【概要】
・話題(64-1):人を幸せにすることと社会の課題を解決することは包含される部分もあるが、イコールではないということ。従来の寄付モデルで持続可能な解決は難しく、問題が細分化していく中で圧倒的に解決リソースが不足している。そのため、非営利セクター行政センターに頼っている現状もあるが、それ以外で対処するためのリソースを生んでいく必要がある。talikiでは、上記の意味合いで活動している事業者を増やしたり、彼らの力を最大限活かすための活動をしている。
→質疑①:活動の具体例は?
 貧困家庭を含む高校生のキャリア支援を行っているNPOの立ち上げの支援。気候変動や食肉の生産過程において、CO2や温室効果ガスに課題を持った方が、ビーガンのライフスタイルを日常に取り入れやすくするサービスを展開されているのを手伝うことなど。
・話題(64-2):貧困問題や人権問題などどうしてもビジネスにならない領域が存在する。しかし、頑張ったらビジネスになる領域も存在する。そこに持ってくる手段は2つある。1つ目は、顧客セグメントのなかで、購買能力の高い人に最初に届けてそのキャッシュフローで裾を広げること(奨学金モデル)。2つ目は、課題共有者とは別の第二の受益者を発掘し、そこへの価値提供も併せて行うこと。
→質疑②:上記のESGに対する取り組みモデルに関して、若者が将来本当にやっていくかの保証は取れないと思うが、その点考えていることはあるか?
 若い人たちの方が、社会貢献性が高いと言われている。仮説が2つある。1つ目は、気候変動など自らの実体験を通して、課題解決者自身が当事者という意識で、活動するエネルギーになる。2つ目は、20年世代の日本人は、頑張ったら成長するみたいな感覚がなく悲観的な悟り世代と言われる。その価値観を持っている中でも、やはりどうして行こうかという社会課題解決をすること自体が自分たちの存在意義になる。人との繋がりの中で世の中への貢献を間接的に獲得していく。

発表者②:産業技術総合研究所 人工知能研究センター 社会知能研究チーム長 大西正輝
テーマ:「人工知能を用いた大規模空間における群集行動分析」
【概要】
・話題(64-1):人工知能技術で人間の行動や環境の状態を理解して、空間の移動や資源の配分で大規模の実社会を最適化することを目指している。例えば、スタジアムにおける避難訓練や花火大会における混雑のモデル化。その際、カメラやレーザーだけでなく、GPSを用いることで、実際の混雑の状態をモデルとして再現し、帰宅の最適誘導経路の提案や事故の防止を図る。実際は、コンピュータが出した提案をそのまま実行すると事故が起きた時に責任を誰が負うかという問題が生じるので、コンピュータからの提案を判断する人を挟むようにしている。
・話題(64-2):スタジアムにおけるマスク着用率を深層学習で8Kの画像をスタジアムでリアルに撮り、リアルタイムで処理し、%で割り出すことで、スタジアムのリスク評価を可能にしている。
→質疑①:これらはエージェントシミュレーション?
 はい。エージェントに与える特性を多様に変えることで、観測される実現象がよくシミュレーションされているか検証も兼ねることができる。例えば、人でも、車椅子の利用者や高齢者などを区別している。それでも条件分岐が山のようにあるので、ある程度は均一のパラメータで近似している。

第63回定例会を開催しました

日時:令和4年1月第2水曜日 午後18時から
場所:オンライン

発表者:神戸大学計算社会科学研究センター 特命講師 小代薫
テーマ:「公民学連携プロジェクトのご紹介」

第62回定例会を開催しました

日時:令和3年12月第2水曜日 午後18時から
場所:オンライン

発表者:神戸大学大学院経営学研究科 教授 保田隆明
テーマ:「日本企業でESG/SDGsが求められるマクロ要因」

第61回定例会を開催しました

日時:令和3年11月第2水曜日 午後18時から
場所:オンライン

発表者:大和総研 経営コンサルティング第一部 吉川 英徳
テーマ:「日本企業のESG対応の近時動向」
【概要】
・話題(61-1):サステナビリティ経営の概要について。日本で、サステナブル経営が注目された背景は、2006年ごろにリーマンショックの影響で短期投資に対する反省から長期的な投資を推進する動きが起き、その際にESGが1つの長期的な軸として考えられ、資本市場(年金基金)にESGが登場し出した。2010年代から、EとSとGそれぞれに論点を置いて企業価値に直結するような議論を行うようになった。例えば、E(環境)なら、二酸化炭素の排出削減、炭素税の導入など気候変動対応、燃費がいいのは本当は何かといった省エネ要素を考慮しているか否か。
→質疑①:自然災害が猛威を振るってサプライチェーンの破壊が考えられる上で、サプライチェーンをいかに強靭に維持するかというのはESGにとって、死活問題では?
 調達先を選ぶ際の1つの要素として、安定供給を項目として入れている。災害があった場合にきちんとバックアップを持っているかをみている。調達先の余剰や重複に配慮。
・話題(61-2):2014年あたりから日本政府(経産省)のESG投資、サステナビリティに対する動きが急速に高まってきた。最近では、カーボンニュートラル宣言のような政界全体で前向きな動き。政府が提言しているカーボンニュートラルについては現場で様々行っていく必要があるし、逆に機関投資家経由からもきちんとそこに向けた対応に対する改良を行っていくことが求められている。
・話題(61-3):投資家向けの規範がスチュワードシップコードなのに対して、上場会社向けの規範がコーポレートガバナンスコードである。この両者も昨年改定され、サステナビリティに関する文言が含まれた。
→質疑②:SDGsのビジネスとは具体的にどのようなものがあるのか?
 例えば、広告代理店では、新聞広告や雑誌広告、テレビCMなどでSDGsをアピールするもの。海外と比較し日本では特にこの事業が多くみられ、一種のバブルのようになっている。

第60回定例会を開催しました

日時:令和3年10月第2水曜日 午後18時から
場所:オンライン

(運営会議のみ)

第59回定例会を開催しました

日時:令和3年9月第2水曜日 午後18時から
場所:オンライン

発表者①:神戸大学キャリアセンター 特命講師 松本奈何
テーマ:「多様性のある居住区における社会関係と協働の可能性」

発表者②:大和ハウス工業株式会社 大阪都市開発部 開発部 リブネスタウン推進グループ 藤岡正
テーマ:「三木市緑が丘、青山での取り組み進捗」

第58回定例会を開催しました

日時:令和3年月第2水曜日 午後18時から
場所:オンライン

発表者:神戸大学大学院工学研究科市民工学専攻 教授 小池淳司
テーマ:「権利と法律のストック効果」

第57回定例会を開催しました

日時:令和3年7月第2水曜日 午後18時から
場所:オンライン

発表者:神戸大学大学院工学研究科市民工学専攻 教授 織田澤利守
テーマ:「(土木計画学に関して)」

第56回定例会を開催しました

日時:令和3年6月第2水曜日 午後18時から
場所:オンライン

発表者:神戸大学大学院人文学研究科 教授 長坂一郎
テーマ:「(デザインに関して)」
【概要】

第55回定例会を開催しました

日時:令和3年5月第2水曜日 午後18時から
場所:オンライン

発表者:神戸大学大学院医学系研究科 准教授 大路剛
テーマ:「新型コロナ感染症最新情報」

第54回定例会を開催しました

日時:令和3年4月第2水曜日 午後18時から
場所:オンライン

発表者:シャープグループ 株式会社AIoTクラウド プラットフォーム事業部 プラットフォーム開発部長 重田大助
テーマ:「(HEMSやECHONET Liteを導入したスマートホームについて」
【概要】
・話題(54-1):便利や快適という面でスマート化したご自宅のご紹介。スマートホームとはどういう物なのか。スマートフォンのように、様々な快適、便利なアプリケーションが家の中で動いているものと捉えた。太陽光発電、蓄電池、燃料電池、分電盤、家の電気器具等全てHEMSで繋がっている。分電盤で、電流が30系統ほどに分かれており、各家電の稼働が探知でき、電力を制御できる。ネットワーク構成(LAN構成)は、サブネット5つ。家電の領域やネットの使い手に合わせて、区別している。玄関部の監視カメラは動体検出により適宜写真を送ってくれる。
→質疑①:動体センサーは何に反応するのか?
 1つは赤外線センサー、2つは画像フレーム間の差分を抽出して変化量が大きいと反応するもの。
→質疑2:発電方法は?
 ダブル発電で、ガスを引いてきてエネファームで発電するものと、太陽光を利用した蓄電池。これによって、外から電気を買わなくてもいい。災害時に強い。
・話題(54-2):家から離れている時や、一度に情報を多く見るためにタイムラインに集約させるプログラムを作成した。これによって、ネットワーク下にあるデバイスを検出して、そこで得られた情報をタイムライン上に流すことができる。これは、家の中だけでなく、温湿度、雨量などの外の情報も取得可能である。
→質疑③:インフラに対して、こういう機能があったらもっと良くなるのにといった意見はあるか?
 比較的どの家にもついている監視カメラによって、ある程度地域の情報が得られるのではないか。これをうまく使えば、小学生の見守り隊の代わりなど公共性の高いサービスをシェアできるのではないか。

第53回定例会を開催しました

日時:令和3年3月第2水曜日 午後18時から
場所:オンライン

発表者:神戸大学大学院医学系研究科 准教授 大路剛
テーマ:「新型コロナ感染症最新情報」

第52回定例会を開催しました

日時:令和3年2月第2水曜日 午後18時から
場所:オンライン

発表者:神戸大学都市安全研究センター 教授 飯塚敦
テーマ:「都市デジタルツイン技術による災害リスクの定量化」
【概要】
・話題(52-1):都市デジタルツイン技術とは、都市の地図データや設計CADデータを自動で読み取りスキャンし、3次元の建物を自動で構築する技術で、現在はその内部での検索機能や計測機能、各種のシミュレーション(地震津波風水害等)、ミクロ経済を統合的に見る試みが為されている。これが叶うと、都市の機能の変化、都市を構成する地盤やインフラ構造物、都市のふるまい、人や物の動きが複合して現れ、様々なリスクの空間的時間的定量化が可能になる。今後は、インフラデータプラットフォーム、国土交通データプラットフォームの整備とデータ連携を確保、ユーザー視点に立ったデータ連携が必要。また、都市デジタルツイン技術の社会実装、民間企業にこの技術の移転の進行。世のニーズESGに絡めた災害リスクの非財務指標の提案。最後にこれら技術を担う技術者教育の発展とロードマップが引かれている。
→質疑①:都市丸ごとシミュレーションが多くの情報を抱えるため、人々は自身の守れるだけの個人情報を提供するだけでいい?
 その通り。災害が起きた後に国がいろいろ助けるのではなく、起きても大乗なように皆が行動できるような十分な情報をシミュレーションできる環境を提供する。企業自らが災害等の環境変化にも柔軟できるように。

第51回定例会を開催しました

日時:令和3年1月第2水曜日 午後18時から
場所:オンライン

発表者:大阪ガス株式会社 中央保安指令部 防災・供給チーム 梅田慎也
テーマ:「大阪ガスの防災対策」
【概要】
・話題(51-1):人々の安全確保を前提に、ガスによる二次災害を防止した上で、ライフラインの復旧を同時並行で進める。その上で3つの柱があり、設備を地震や津波に対して耐える強靭なものにすること、迅速にガスの供給を止めること、その上でライフラインの補給をすることである。コロナ禍における都市ガスの復旧に影響を与えるのは、3蜜を避けつつ復旧をお客様と適切な距離で対応すること。そのため、zoomの利用を進めている。
・話題(51-2):台風と豪雨による都市ガスへの影響も考えられる。そこで、河川の氾濫予測システムを構築し、事前処置(ガス供給停止など)をとっている。それらをマップで示し、一般の人々にもわかりやすく情報を提示する。
→質疑①:タイムラインを作成しているのか?
 災害後の手順やネットワークを組んでいる。国交省とのつながりが深くはないので、災害や非常事態が発生時に情報の伝達が多少遅れる可能性がある。自社独自の地震や津波を感知し、被害地域を予測するシステムがある。→リスクヘッジの取り方が重要
→質疑②:自社で得た情報をどのように活用するのか
 浸水範囲を早期に把握し、人々の保安とガスの制御、復旧の対策まで図る。複数の情報を取りまとめて、取捨選択をして発信するシステムは現在検討中。

MIRAI BOSAI 2021 
科学者やエンジニアと共に事業構想する場をつくる防災減災国際連続ワークショップ

日時:2021年3月26日(金)、27日(土)
場所:オンライン
主催:神⼾⼤学高等研究院未来世紀都市学研究アライアンス
共催:PEER およびPEER 連携機関会
協賛:阪急電鉄株式会社、大阪ガス株式会社、オムロンソーシアルソリューションズ株式会社
協力:JR 西日本、株式会社サンテレビジョン、株式会社バイオーム、株式会社ケルン、シャープグループ 株式会社AIoTクラウド
後援:日本経済新聞社
→公式ウェブサイト

第50回定例会を開催しました

日時:令和2年12月第2水曜日 午後18時から
場所:オンライン

発表者:阪急電鉄株式会社 総務部長 小原一泰
テーマ:「ESG志向の世界的動向とそれに対する取り組み②」
【概要】
・話題(50-1):阪急阪神ホールディングスで現在保有している発行済みの株式総数が2億5400万株であり、そのうちGPIFが自主的に持っている国内株式は2000万株ほど。これを全て売却するとなると、今の株価が3分の1、4分の1になるほどの大影響。ESGの取り組みが急務。ESGの評価指標4つあり、総合的な基準としてFTSEとMSCI、女性活躍を図るS&P、そしてGPIF(世界では600くらいの指標があるがこの中から4つ選んで重点を置いている)。これらの指標をもとに、投資家、機関投資家に対して指示や依頼をしている。企業としては、それらの開示や基づく事業運営が求められるが、全てに対応でいていないのが現状。
→質疑①:FTSEやMSCIは誰が評価しているのか?
 運営機関がある。アンケートがくるパターンのところと統合報告書やホームページ等を勝手に見て評価している。
→質疑②:防災減災に対するリスクを小さくする活動は、上記の指標でどこに当たるのか?
 環境系のところが多い。TCFDのような長期的な視点での防災の取り組みの内容。
話題(50-2):機構関連財務情報開示タスクフォース(TCFD)があり、環境問題を単なるCO2の問題ではなく、企業の課題として先々重要なものであるという認識を求め、それをしっかり取り込んだ開示をして企業活動を行う仕組みである。この情報の開示にはリスクと機会があり、リスクには物理的リスクと移行リスクがある。
→質疑③:ビジネスコンティンジェンジープランのことを言っているのか?
 それに近いもの。災害リスクとしては、その想定とか規模みたいなのを、これは4度シナリオとか2度シナリオとかいうが、CO2の排出で4度平均気温が上がった時に、どんな災害があってどんな被害が出ますみたいなのを、自社でシナリオを書いてそれに向けてどういうリスクを想定する。

第49回定例会を開催しました

日時:令和2年11月第2水曜日 午後18時から
場所:オンライン

発表者:阪急電鉄株式会社 総務部長 小原一泰
テーマ:「ESG志向の世界的動向とそれに対する取り組み①」
【概要】
・話題(49-1):TCFD(地球温暖化で気温が上昇した時にどのような事業にどのような影響があり、リスクはどのようなものがあるのかまで考え、それを開示していく仕組み)があり、その情報開示次第では、投資家の投資行動(ESG投資・サステナブル投資)が変わるため、模索している状況。
→質疑①:バーチャルシンガポールや神戸まるごとシミュレーションはご存知か?  ダッソーシステムに依存して、シンガポール丸ごと仮想空間内に再構築して、そこに色々な外的なアクション(災害等)を与えた時に、人々がどのように動くか、風がどう吹くのかなどのシミュレーションをして、投資家に対する1つの情報源として提供するもの。そういった技術と投資家の融合分野が今後急速に展開していくのではないか。
→質疑②:society5.0に対する貢献については?  国土交通省が国土交通データプラットフォームを提供しており、そこにIDPというインフラの施設全てをデジタル空間上で整備したものを組み込むことで、災害が起こった時にどうなるかという予想を個々の構造物に対して行うことを試みている。

第48回定例会を開催しました

日時:令和2年10月第2水曜日 午後18時から
場所:オンライン

発表者:神戸大学大学院医学系研究科 准教授 大路剛
テーマ:「新型コロナ感染症最新情報」
【概要】
話題(48-1):ポストコロナ時代に求められる社会像の部分が研究開発をする価値を有する新たな目標を策定することを目的にJSTから目標検討のためのビジョン公募が開始された。現在までにグローバルの終焉を迎え地方単位で完結できる医療防護具供給制の確立と、地域振興経済の両立、医療現場における自己診断補助プログラムの確立による診断エラーの排除等が提案されている。
→質疑①:例は?
 診断に関して、0から、何かの訴えがある場合にそれに応じて1から1000まででてきて現時点で自分自身が患者サイドからの情報源を3種類に分類し、条件に応じて、ハイポセシスを上下させることで、最終的に可能性を個々に算出する。
話題(48-2):コンピュータの性能が向上しており、データのハイポセシスを更新することができるなら、それを診断に活用できるのではないか。例えば、コロナでもそうであったが、医療防護具の不足を解消したい。
→質疑②:元々使えるデータはあるのか?
 それぞれの情報の感度特異度がある程度診断名ごとに紐づいている。それを組み合わせることによって、この情報が取れる場合には鑑別診断という、仮設1仮設2とあげる一ステムがある。(人が医者がしていることを全部ある程度補助することで、置き換えるところを置き換えていく感じのイメージ。)

第47回定例会を開催しました

日時:令和2年9月第2水曜日 午後18時から
場所:オンライン

発表者:ダイワハウス工業 大阪都市開発部 開発部長 脇浜直樹
テーマ:「三木市で進める団地再耕プロジェクトの紹介」
【概要】
話題(47-1):郊外の団地で人が減ってきたのは、一つは人口が減少して地価も下がったということで、通勤圏が縮小していったから。その考え方から言うと、いわゆる高度成長期にギリギリのところでできていた郊外の住宅団地の部分は、今なかなか若い人が通勤をしない、流入するってなかなか難しい。そうすると、そういう団地は今、暮らしている高齢者の方とか、通勤をする必要はないファミリーの方が暮らし続けられるような何か工夫をしなきゃいけない。それに対して、鉄道沿線で駅に直結しているような団地や、近くの駅でバス便のところ、いわゆる通勤圏に入ってるような場所は、工夫すれば若い人が入ってくるだろうと思う。こういうエリアにある団地は、多世代が暮らせるような工夫を考える必要があったというふうに考えまして、三木の緑が丘っていうのは、こちらの多世代型でいけるんじゃないかということで今やっております。
ー質疑:某鉄道会社さんが駅の真上に作るということを10年ぐらい前からやっていらっしゃると思うんですよね。なんでそんなことしてんのってお聞きしたときに、「お医者さんが近くて買い物も近い駅近エリアがニーズが高いので、そこへマンションを供給しているんだ」と。そうなると、そこには若い人たちも入ってこられる、つまり、供給が駅の真上ぐらいにできちゃって、今のようなサテライトになってる郊外へなかなか人が行かなくなってるっていうふうに、その辺の現状の認識はどんな感じなんでしょう。 →結局ある種、金銭的に非常に余裕のある方はそういうところに乗っかっていくことができると思うんですね。それと、団地の中にある中心地の駅の上に行く方々というのは、コミュニティ内で暮らし続けるということで選択をしてるんですよね。本当に関係ない都心部のマンションに行く方はいらっしゃるんですけども、実は本当に希望してるかどうかっていうのは、ちょっとわからないと。この団地でアンケートをとったら、ほとんどの方が4、50年の付き合いのある友達がいるからこの団地で住み続けたいという答えが返ってきた。都会の方に出ていく方っていうのは、もうやむなく出ていっているっていうパターンがやっぱ多いように思う。

第46回定例会を開催しました

日時:令和2年8月第2水曜日 午後18時から
場所:オンライン

(運営会議のみ)

第45回定例会を開催しました

日時:令和2年7月第2水曜日 午後18時から
場所:オンライン

発表者:神戸大学計算社会科学研究センター 教授 上東貴志
テーマ:「包括的な金融財政政策のリスクマネジメント、金融危機から国際関係災害リスクまで」の研究計画の検討

第44回定例会を開催しました

日時:令和2年6月第2水曜日 午後18時から
場所:オンライン

発表者:神戸大学計算社会科学研究センター 教授 上東貴志
テーマ:「新型コロナウイルス感染症の感染拡大について、ベイズ推定を用いた新たなモデルを開発」
【概要】
話題(44-1):国内発症者の感染者全体に対する割合なんですけれども、これもこのような分布になっていて、平均で見ると800倍ぐらいになるんですかね。逆に、1000倍より、ちょっと小さいぐらいになりそうですから、1人発症したら何百人が街中に感染者がいるんじゃないかっていうふうに考えることができます。
ー質疑:これは検査で陽性だとわかった人がいたら、800人いるぞと思いなさいと、そういう結果だとということですか。 →そうですね、そういう考えと整合的な結果ということです。実際はわからないのですけれども。(スライドを見せながら)これが海外からの輸入感染ケース、実際の輸入感染ケースの推定値になっています。平均だけ見ると、ここが0.0028でさっきの方が0.0013なので、海外で感染した人の方が拘束率が倍ぐらいあるんじゃないかというふうに推測することができます。
話題(44-2):現在進行中の研究の今後やりたいことでもあるんですけれども、一体どの時点で行動の変化が多くてですね、どれぐらいの大きな変化が起きたのかっていうのを次に計算したいというふうに考えております。考えていた素朴な疑問には自分として僕なりには大体納得のできる回答を得られたかなと思っていて、入国規制は早い段階からしてもあんまりいいことなかった。特に超初期でやってしまった場合には感染爆発に近いことが起きた可能性があるというふうに考えられる。非常事態宣言をするという判断は、宣言前までのデータで見た場合仕方がなかったのかなと思う。感染爆発に向かってるというのが、モデルから推測されることなので妥当な判断だったかなと。ただ、パラメータを正確に推定できてないので、この結果だけ見ると色々なことを断言するってのは非常に難しかったかなと思います。
ー質疑:このモデルは一様に感染者が分布するという仮定に基づいているわけですけれど、例えば、都道府県をまたぐなっていう話がありますよね。あれがどういうふうな効果を持つのかというような問題とか、地域別に、都道府県レベルで結構大変だとわかってるんですけど、都道府県レベルのモデルにした場合にどういうふうな可能性がありますか?。 →陽性確定者のデータが都道府県別に公表されてますので、それを使って県ごとにパラメータ推定して、各県の相互依存関係を推定できる可能性はあると思います。ただ、海外からの感染輸入をストップしてもあまり良いことなかったんで、移動の制限をかけるのは良いことがないかもしれない。海外でも非常事態宣言したことによって死亡者が減ったかというとそうなっていない。むしろ増えたんじゃないかという話もある。

第43回定例会を開催しました

日時:令和2年5月第2水曜日 午後18時から
場所:オンライン

発表者:神戸大学大学院医学系研究科 准教授 大路剛
テーマ:「新型コロナ感染症に関して」

第42回定例会を開催しました

日時:令和2年4月第2水曜日 午後18時から
場所:オンライン

(運営会議のみ)

第41回定例会(令和2年3月第2水曜日)はお休みです

第40回定例会を開催しました

日時:令和2年2月第2水曜日 午後18時から
場所:オンライン

(運営会議のみ)

第39回定例会を開催しました

日時:令和2年1月第2水曜日 午後18時から
場所:オンライン

(運営会議のみ)

第38回定例会を開催しました

日時:令和元年12月第2水曜日 午後18時から
場所:都市安全研究センター2階会議室

(運営会議のみ)

第37回定例会を開催しました

日時:令和元年11月第2水曜日 午後18時から
場所:都市安全研究センター2階会議室

発表者:神戸大学大学院医学系研究科 准教授 大路剛
テーマ:「新型コロナ感染症に関して」

第36回定例会を開催しました

日時:令和元年10月第2水曜日 午後18時から
場所:都市安全研究センター2階会議室

発表者:神戸大学計算社会科学研究センター 特命講師 楳本大悟
テーマ:「(研究活動に関して)」
【概要】
話題(36-1):雲底が低くなる理由としてはいきなり海があって山が迫ってるのでここで大気がすぐに持ち上げられてあっという間にしめった大気が一気に持ち上げられると、もくもくと入道雲ができてしまうんですね。それこそが雷雲なわけで、その冬季雷雲は非常にエネルギーが高いとしてよく知られている。それだけたくさん活発に雷雲ができてるにも関わらず、γ線があまり受からないというのは不思議なのですが、その条件は実はわからないのです。それを明らかにしようとしている研究ではあるけども、まだよくわかってない。
ー質疑:気象のほうの雷のことやってるんですけど、10の5乗ぐらいのオーダーで雷になってしまうから重度の6乗ボルトまでいかないんじゃないかと。 →おっしゃっる通り。それが非常に難しい話でもっと制限があってですね、本当は電子って大中で加速されるとか言うけど大気分子に当たるじゃないですか。あたると減速するんですね。その分どうなっているのかという話があって、謎なんですよ。
話題(36-2):落雷はプラスとマイナス表現する2種類ある。もしマイナスが下にあったりすると、そこは電子を加速できませんので上向きに加速しちゃうんですよ。そうなると、DGFって言われてる現象があって宇宙空間で衛星がそのガンマ線を受けるという現象にならないとおかしい。とは言ってもなかなか難しくて、あれって放電と同時に起きるんですよ。電化が大きく変動するときに生じてるわけなので、ロングバーストがその下向きに出るっていうような状況は、頭上にマイナスのプラス電荷があってその上にマイナスがあるような所がないと難しい。だからコード結構重要ということですよね。そのラインの電場の分布みたいな。
ー質疑:一般的な雷雲構造を説明されたと思うんですが、日本の冬季の高度は非常に低くて全部コードっていう複雑というか、特殊な形をしていたので一般的な雷雨モデルは当てはまるのかなっていう疑問だったですけど電場とかを同時に測れるんですか。 →まったく無理です。これをちゃんと再生するのはもう気象系の人とかに聞いても無理って言うので難しいです。一応、あまりオーソライズされないんですけどもレーダーで劣化構造を作ってます。

第35回定例会を開催しました

日時:令和元年9月第2水曜日 午後18時から
場所:都市安全研究センター2階会議室

(運営会議のみ)

第34回定例会(令和元年8月第2水曜日)はお休みです

第33回定例会を開催しました

日時:令和元年7月第2水曜日 午後18時から
場所:都市安全研究センター2階会議室

発表者:神戸大学都市安全研究センター 特命准教授 銭谷誠司
テーマ:「(研究活動に関して)」
【概要】
話題(33-1):磁力による地下をたどった仮想的な線のことを磁力線と言い、この磁力線があるところで逆向きの磁力線が繋ぎ変わって左右に飛んでいくという現象が磁気リコネクションという現象です。これが地表の大気の中ではなくて、宇宙空間のプラズマの中で起きています。(ムービーを見ながら)ここに見えているループ上、こういった細いのが磁力線です。
ー質疑:いつもこの形で出るんですか? →(ムービーを見ながら)このようなループの形は割と多い。これが磁気リコネクションとどう関わってるかといいますと、その太陽の表面を上から見てるんですけど、これが横から見た図で、下が太陽表面で上の方になっていて、下から上に磁力線が引き伸ばされている。引き伸ばされた先っぽで磁力線の向きが逆になって、ここで磁力線が繋ぎ替わる磁気リコネクションが起きていると想像されています。
話題(33-2):太陽の表面で起きる磁気リコネクション、フレアというものは、表面からすごいプラズマを吐き出して、それが地球の磁気圏にぶつかってくると、地球の磁気圏には大きな擾乱が起きるわけなんです。こういった大きな擾乱は、我々の生活にも被害が及ぼすことがあるわけなんですね。
ー質疑:電力線のネットワーク構造など地盤の地下の電気伝導度の構造という境界条件を仮定して入れてみたらどれぐらい影響が出るか分かる? →巨大な太陽フレアに伴う災害に対して、都市がどれくらい強いかっていうことを、シミュレーションである程度は調べていけるんじゃないかなと思います。真の都市丸ごとシミュレーションは宇宙も考えなければならないというのが私の主張です。

第32回定例会を開催しました

日時:令和元年6月第2水曜日 午後18時から
場所:都市安全研究センター2階会議室

発表者:神戸大学計算社会科学研究センター 特命講師 楳本大悟
テーマ:「(研究活動に関して)」
【概要】
話題(32-1):車の速度が前の車両の有無に応じて変わるといった関係性は分かっているものの、それらを都市スケールで見たときにどのような交通状況が発生しているのかはよくわかっていない。そこで神戸市の交通シミュレーションを行った。
ー質疑:シミュレーションには阪神高速も入っているのか? →入っている。高速道路が混んでる場合は北の太い道がすいており、高速がすいていれば北の道をみんな使ってるような、そういう現実で観測されるような特徴がシミュレーションにも現れる。
話題(32-2):シミュレーションを行ったときに何かの分布を書いてやる。時々道でおじいちゃんが座って、車がこの交差点を何台通ったかカチャカチャと記録している光景がある。あの調査したデータから得られる基本的な分布っていうのをまず書いてみましょうっていうことをスタートとしてやっていた。縦と横に対数軸をとった、べき分布をシミュレーションでは用いている。
ー質疑:べき分布にこだわられてる理由って何があるんですか? →物理で普遍的に出てくる不思議な分布で、都市の効率というものを考えたときに、こういう分布が出てくる。(図を見せて)この辺の道ってものすごく使用頻度高くて事故が大量に発生しうる分布なわけじゃないですか。それってある種不公平性みたいなものを表していてよろしくない。だから、これをフラットな形に近づけるような何かを作れたら非常に理想効率は高くなると考えている。

第回31定例会を開催しました

日時:令和元年5月第2水曜日 午後18時から
場所:都市安全研究センター2階会議室

(運営会議のみ)

第30回定例会を開催しました

日時:平成31年4月第2水曜日 午後18時から
場所:都市安全研究センター2階会議室

発表者:神戸大学人間発達環境学研究科 准教授 原田和弘
テーマ:「(研究活動に関して)」
【概要】
話題(30-1):高齢者の健康上、社会的ネットワークが重要だというのは分かってきているが、どうしたらその高齢者の社会的ネットワークを高めることができるのかという方法論についてはいまだ研究が少ない。大学の資源を活用した地域イベントを行うことで高齢者の社会的ネットワークを高めることができるかということを検証した。
ー質疑:社会的ネットワークの向上というのは、何をもって向上と呼ぶのか? →困ったとするときに助け合える住民が何人いるか、その人数の増加を社会的ネットワークの向上と定義。地域イベントに参加し交流する前と後で、共助の関係にある人数をアンケートで聞き取る。自分自身の感覚として困ったときに助けてもらう人数を、あくまでも主観で回答してもらい、差分をとって前と後で比較する。
話題(30-2):イベントに参加した人と参加しなかった人で、困ったときに助け合える住民の人数がどう変わったかを分析をした。イベントに参加しなかった人たちは、人数がち少し落ちた。一方で、参加した方たちは、困ったときに助け合える人数が約0.7人増えたという結果になった。この結果での解釈としては、この0.7人ぐらい増えたのが多いのか少ないのかなかなかの解釈がわかれるところかもしれませんが、私自身としては多いんじゃないのかなと。
ー質疑:イベント不参加者の困ったとするときに助け合える住民人数が減ってるっていうのは、要するに頼りにしてた人がいなくなったとか、頼りにならなくなったとかいうことを意味してるのか? →年をとると段々こういった社会的ネットワークは落ちてくると言われているため、1年少しで落ちてるというのは、そういったことと理にかなった結果なのではないかと考察。不参加者と参加者で年齢層が違う可能性があるため、年齢階層で差別化されたりすると要因がクリアになるかと考える。

第29回定例会を開催しました

日時:平成31年3月第2水曜日 午後18時から
場所:都市安全研究センター2階会議室

発表者:神戸大学計算社会科学研究センター 特命講師 内種岳詞
テーマ:「(研究活動に関して)」

第28回定例会を開催しました

日時:平成31年2月第2水曜日 午後18時から
場所:都市安全研究センター2階会議室

発表者:神戸大学大学院経済学研究科 教授 萩原 泰治
テーマ:「(研究活動に関して)」

第27回定例会を開催しました

日時:平成31年1月第2水曜日 午後18時から
場所:都市安全研究センター2階会議室

発表者:神戸大学都市安全研究センター特命助教 山浦剛
テーマ:「(研究活動に関して)」

第26回定例会を開催しました

日時:平成30年12月第2水曜日 午後18時から
場所:都市安全研究センター2階会議室

発表者:神戸大学工学研究科 教授(市民工学) 織田澤利守
テーマ:「(研究活動に関して)」

兵庫の防災・地域連携フォーラム II

日時:平成31年3月16日(土)14:00-17:00
場所:共催 ひょうご神⼾プラットフォーム協議会
主催:神⼾⼤学都市安全研究センター/神⼾⼤学減災デザインセンター/神⼾⼤学未来世紀都市学研究ユニット
共催:ひょうご神⼾プラットフォーム協議会
→チラシ

第25回定例会を開催しました

日時:平成30年11月第2水曜日 午後18時から
場所:都市安全研究センター2階会議室

発表者:神戸大学都市安全研究センター 教授(地盤工学) 橘伸也
テーマ:「(研究活動に関して)」

第24回定例会を開催しました

日時:平成30年10月第2水曜日 午後18時から
場所:都市安全研究センター2階会議室

発表者:神戸大学大学院システム情報学研究科 教授 太田能
テーマ:「(研究活動に関して)」

第23回定例会を開催しました

日時:平成30年9月第2水曜日 午後18時から
場所:都市安全研究センター2階会議室

発表者:神戸大学大学院海事科学研究科 教授 クリストファー ゴメス
テーマ:「(研究活動に関して)」

第22回定例会を開催しました

日時:平成30年8月第2水曜日 午後18時から
場所:都市安全研究センター2階会議室

発表者:神戸大学 産業イノベーション創造本部 客員教授 信時正人
テーマ:「(研究活動に関して)」
【概要】
・話題(22-1):温暖化対策は全庁的にCO2対策をしなければならなず,政策や財政,総務全てで取り組むべきである.特に建築や道路,港湾,都市整備などのハード面が一番CO2を排出しているため,ここを何とかしなければならない.

第21回定例会を開催しました

日時:平成30年7月第2水曜日 午後18時から
場所:都市安全研究センター2階会議室

発表者:奈良先端大学 先端科学技術研究科 助教授 樫原茂
テーマ:「(研究活動に関して)」
【概要】
・話題(21-1):ドローンを用いた罹災状況収集.災害発生事態が予測困難で,避難訓練を行うことは大事だが,想定通りに災害が発生することはまず無い.そのため災害時,地方公共団体の急所活動の際に,罹災状況の把握に加えて避難行動要支援者の把握ができるべきであり,それをドローンを活用しようということを考えている.研究内容としては ,避難行動要支援者の存在確認の情報を空撮と合わせて上空からやるということである.
ー質疑:飛行中に動画像に加えて,センシング情報やスマートフォンの無線LANの電波の取得によって位置を特定するとのことだが,災害時,土石流で土の中に埋まった人が持っているような状態の携帯の情報も拾えるのか. →開発時はオープンな環境で置いているだけの携帯から取得したため,土石流や建物の中からの取得はわかっていない.ただ今後予算が取れたのでその辺りの実験を行う予定.
・話題(21-2):ドローンの現状と課題.現状としては様々な分野で期待されていたり,墜落や不適切な使用により事件が増加したりしている.そのため法整備が活発になり,いろいろな方向が規制された.これによって実験の環境やその構築自体が大変厳しくなってきたというのが実情.しかし,ドローンの脅威は単に墜落ではなく,盗撮や情報の盗聴や物理的な攻撃である.例えば2年前のものでも,室内が明るければホワイトボード上のパスワードなどもくっきりと見えるほどの性能があり,途中で気づいても逃げられるだけで何もできないのである.現在はこういったドローンを探知し,警報・防御・排除するために,電波の受信だけでなく,映像や熱,音といった情報から捉えられないかということをやっている.
ー質疑:こういった探知はどれくらいの精度で可能なのか. →映像,熱では鳥との区別ができなかったり,音では他のノイズによって人間の耳では聞き取れなかったりと,環境によって探知が困難になる.一方でWi-Fiのような電波を使うとある程度の探知は可能であるが,電波が暗号化されていると見えなくなったり,デザリングしたスマートフォンとの見分けが難しかったりといった課題もある.

第回20定例会を開催しました

日時:平成30年6月第2水曜日 午後18時から
場所:都市安全研究センター2階会議室

(運営会議のみ)

第19回定例会を開催しました

日時:平成30年4月第2水曜日 午後18時から
場所:都市安全研究センター2階会議室

発表者:神戸大学 地域連携推進本部 特命准教授(歴史学) 松下正和
テーマ:「(研究活動に関して)」

第回18定例会を開催しました

日時:平成30年月第2水曜日 午後18時から
場所:都市安全研究センター2階会議室

(運営会議のみ)

第17回定例会を開催しました

日時:平成30年3月第2水曜日 午後18時から
場所:都市安全研究センター2階会議室

発表者:神戸大学大学院医学系研究科 准教授 大路剛
テーマ:「(研究活動に関して)」

第16回定例会を開催しました

日時:平成30年2月第2水曜日 午後18時から
場所:都市安全研究センター2階会議室

発表者:神戸大学システム情報学研究科 教授 滝口哲也
テーマ:「(研究活動に関して)」

第15回定例会を開催しました

日時:平成30年1月第2水曜日 午後18時から
場所:都市安全研究センター2階会議室

発表者:シャープ株式会社 重田大助
テーマ:「(研究活動に関して)」

第14回定例会を開催しました

日時:平成29年12月第2水曜日 午後18時から
場所:都市安全研究センター2階会議室

発表者:神戸大学大学院工学研究科 教授 藤谷秀雄
テーマ:「(研究活動に関して)」
【概要】
・話題(14-1):一般的に地震に対して建物の構造として,耐震構造と振動制御構造とあるが,振動制御構造における制御方法にパッシブ制御,アクティブ制御,セミアクティブ制御と三種類あって,主にセミアクティブ制御の研究をしている.これは,減衰力を得るダンパーが適宜スイッチを切り替えることで建物の都合のいいように力を発揮できるような制御方法で,私の研究では磁気粘性流体で可変ダンパーを作っていた.油の中に鉄粉が入っていて,揺れによって流体が流れる流路に電磁石で磁場を作用させることで,磁場を作用させる時だけ硬化して粘度が上がり,制振効果を発揮する.
ー質疑①:地震の時に電気が切れたら効果能力が発揮されないのではないか.→それほど大きな電力量は必要なくて,停電時にも使えるUPSで賄える.
ー質疑②:原理的には電気がなくても地震で発生される磁場を利用できるのでは.→細かい変化を想定しなければ,制御力を高めようというときに永久磁石が作用してくれるような仕組みを作ればいいが,実際には1周期揺れる間にも1/4周期ごとに細かく強さをコントロールしたくて,そう言った場合には今のところ電気の方がやりやすい.
ー質疑③:電流を変えた時にダンパーの強度が変わるという強度のレンジは,今制御したいエネルギーの範囲で十分に得られているのか. →ダンパーを大き口する数を増やすか,また電磁石を強くするかといった方法でやっていくと思う.正直,免震構造に必要なダンパーをMRダンパーというものでやると,全然追いつかない.基本的なパッシブのダンパーをそれなりに備えた上で,可変部分をセミアクティブのダンパーで持たせるという方法でうまくいくと考えている.
ー質疑④:外力を与えれば,そのエネルギーは基本的に熱に変換されているため,柔らかくなってしまう.そのため外力を与え続けると抵抗力が落ちてしまう.ダンパーに使用されている流体自体は,エネルギー吸収に対してどのくらい熱に変化してしまうのか. →指摘の通り温度が高くなると抵抗は下がっていく.東北の地震だと10分くらいかと.10分くらい続けて大きな電流を与え続けると,2~30度くらい温度が上がると思う.

第13回定例会を開催しました

日時:平成29年11月第2水曜日 午後18時から
場所:都市安全研究センター2階会議室

発表者:神戸大学 社会システムイノベーションセンター 教授(国際協力・法学) 金子由芳
テーマ:「(研究活動に関して②)」
【概要】
話題(13-1):アメリカのロースクールの中心に法と経済学という分野があり災害を大きなテーマとしている。裁判官の経験に基づく判決に対して別の客観的根拠を求めようとするもので,社会便益と予防効果で議論を進める。予防できる人為的ミスは不法行為法が適応でき賠償責任を負う。しかし、防ぎようのない自然災害は国家が賠償する責任はないという発想になる。日本など国家賠償法を持っている国からするとかみ合わない議論になるのだ。また、手厚い公助はモラルハザードを起こす可能性があり、災害対応は保険制度でやればいいというシナリオになることが多い。
質疑①:災害補償は保険制度でうまくいくのか。→ うまくいかない。途上国では災害保険制度を世界銀行からやれと言われて破綻しているところが多い。先進国でもアメリカの地震保険はその都度破綻している。ニュージーランドのクライストチャーチの例でも土壌の保障ができてないのはニュージランドの金融街に決定権がなく国際的な災害保険会社に拒否されたため。
話題(13-2):阪神淡路大震災の後に家屋被害額を4倍するという手法が開発されており、東日本大震災ではそれをもとに復興予算が決まり、復興計画が決まった。自治体は復興基本方針を作って上げていこうとしていたが、国はこれらをどう切り捨てるか、何らかの線引をしたいという方向である。住民参加は一切行われず復興特区法ができて行政の単独決定で進められるようになり、ブッラクボックスの中で予算が決まって住民に押し付けられるという事になっている。

第12回定例会を開催しました

日時:平成29年10月第2水曜日 午後18時から
場所:都市安全研究センター2階会議室

発表者:神戸大学 社会システムイノベーションセンター 教授(国際協力・法学) 金子由芳
テーマ:「(研究活動に関して①)」
【概要】
話題(12-1):東北の復興では,大規模災害復興法が出来て災害時は住民参加のプロセスはサスペンドされ,行政内部の意思決定が優先されるスタイルになった。しかしうまくいってない例のほうが多い。住民アンケートの結果は,迅速でない,安全でない,暮らしが成り立たない,と示す。阪神以降に積み重ねてきたものを生かし皆が満足いくようなものとするための法制度作りを考えている。
・質疑①:復興が開発に転化というが,例えば現状でコンテナがカーブを切れない港湾をもとに戻すということが行われる。ビルドバックベターをしっかりやったほうがいいのではないか。 →それは否定しないが,それを誰が定義づけていくのか,皆で考えたほうがいい時がある。でないと復興とは何かとなっていく。
話題(12-2):高台移転という方法で安全を確保したい住民に対して,東海クラスの津波には対応しないレベルⅠ対応の防潮堤の建設が計画された地区がある。背後に国の賠償責任を最小にしたいという発想や,高台移転と防潮堤のコストの比較,土地収用に関わる行政的問題を嫌ったところもあったよう。世代が変わると海の近くに住むようになるという言い方も誇張された部分もある。
・質疑①:世代が変わって海に近づいてくるのならばトータルで考えれば,レベル1対応の防潮堤のほうが安全かもしれない。 →それは哲学的な話になっていく。高台の人が全員助かった例や,ここから先家を建てるなという石碑の言伝えを守り助かった例もある。
・質疑②:データに基づかない安全は感情ではないのか。 →住民側が早くから津波シミュレーションを見ていた大槌町赤浜では,住民一致で防潮堤建設を避けて16メートルの土盛りを選んだ。
・質疑③:感覚的な合意形成になっているのが気になる。→この局面では一般の人のファジーな価値判断のほうが本当の安全に近いのでは?
・質疑④:それは個人の判断だろうと思う。理系は合意を得るために数値を使う。
・質疑⑤:安全か安全でないかそれぞれの条件にあわせて,ここはこういう方針がいいというのは,実践をする人の知恵があるので,それが一番いいとなることは結果的にあると思う。なので一般論ですべて押し並べることはできないし,地域の特性を考えてやるというのが必要になってくる。
・質疑⑥:計量法学という分野がある。 →人の思いをいかに数値化するかというテーマは次回に。

第11回定例会を開催しました

日時:平成29年9月第2水曜日 午後18時から
場所:都市安全研究センター2階会議室

発表者:神戸大学海事科学部 教授(交通工学) 竹林幹雄
テーマ:「(研究活動に関して)」
【概要】
・話題(11-1):航空の世界が高速鉄道とどうやって共存するのかって言うのが世界的なテーマになっている.日本は1997年にスカイマークが入ってくるまでは飛行機と新幹線はなんの関係もない,と言うことを国はずっと説明してたんですけど,事実上共存してるんです.それはヨーロッパでもう実証されてしまってて,これを中国も今,エイトバイエイトと言うタイプのより細かいハイスピードのネットワークに変わるんです.それがどういう影響を与えるかって言うのは,国家プロジェクトレベルで動いてます.
ー質疑:ヨーロッパ,日本,中国だけでなく,ベトナムやアメリカ,ブラジルにも新幹線が入るというが. →ネットワーク上で,新幹線は非常に強力な輸送能力を持っているので,災害輸送といった分類だとこれを通じて動かさないとなかなかうまくいかないと言うのが,大体の了解ごとなんです.
・話題(11-2):ストリートモデルを中心にモデリングをしていて,交通のモデリングをマーケットの世界に入れて研究してます.飛行機とか新幹線の運営側は何かしないと,利客になってしまう.そのため自分達が供給しているサービスがわかっていないと,マーケットを動かせずにほとんど参入できない.このように輸送の世界は供給主導で市場が動くので,基本的なモデリングでは,キャリアサイドとユーザーサイドと言う形でやります.これは一対一ではなくマルチ対マルチと言う点で特殊な問題で,キャリア側がどんなことをやりたいか,チャージをどうするか,着陸路をどうするのか,と言ったようなものを数学の用語で言う,均衡制約付き最適化問題になっている.

第10回定例会を開催しました

日時:平成29年8月第2水曜日 午後18時から
場所:都市安全研究センター2階会議室

発表者:神戸大学大学院人間発達環境学研究科 教授 松岡広路
テーマ:「(研究活動に関して)」
【概要】
話題(10-1):コミュニティの観点から,住民のまちづくり活動への主体的参加とその実践コミュニティの良好な形成に都市(地域)のレジリエンス性能の向上があると捉え,その支援と方法論の研究を行っている。まちづくりの現場でプロフェッションと住民は水と油の関係になることが多く。また住民にとって土木,建築,都市といったプロ同士の対立や,行政の複雑な組織がマイナスに働いている。
・質疑①:プロから見ると自分たちのやっていることをなかなか理解してくれないのがコミュニティ。偏った報道もある。住民のしたいことがレジリエン性能向上となるのか。 →民間のコンサルのほうがうまくまとめる。新しい街を作っていくという機運が高まっていくことを減災と考えていいのでは?長期的に色んな角度からその効果を検証してみたい。
・質疑②:我々の社会は複雑さと高度化で成り立つ。その配置の仕方に問題があるというのは理解できる。レジリエンス性能といえば弾性限界を高めることを想定するので,必ずしも下からの積み上げのロジックがレジリエンスとはならない。 →事前に合意形成に基づいた復興案(次に高台移転する場所が決まっているというような)を考えておくというは減災のうちに入ると思う。総務省あたりが漠然といっている「人と人のつながり」,「地域を知ろう」というメッセージに対して長期的に町を復興させていくための方法論の提言を考えている。
・質疑③:都市機能ではなくて人に求める減災というのがテーマか。 →災害が起こった後に,実際にまちを再生し生活を再建していくときに必要な実践コミュニティの形成に関して提言が必要と考えている。

第9回定例会(平成29年7月第2水曜日)はお休みです

第8回定例会を開催しました

日時:平成29年6月第2水曜日 午後18時から
場所:都市安全研究センター2階会議室

発表者:神戸大学都市安全研究センター 特命講師 吉田龍二(現 米国NOAA ESRL)
テーマ:「(研究活動に関して)」
【概要】
話題(8-1):シミュレーションを使った台風発生メカニズムの研究
・質疑①:この気象モデルは交通機関のディレイリカバリーの問題に使えるのではないかと思った。例えば飛行機が遅延する。飛行機はその一カ所だけが遅延するのではなくて,全部のネットワークに影響して,徐々に破壊していく。そして,あるところにギューッとディレイがひどくなって,そこから徐々に収束していくという仕組みをもっていて,それが台風の壊れ方とよく似ていると思った。だからそのコントロールができるのなら,これは物流なのでデターミスティックに解ける問題となる →気象では,ここに低気圧があって高気圧があるから,低気圧に風がながれる。そこの勾配がこれくらいだから,これくらいの強さで流れるという拠り所をもっている。渋滞のようなところはまだ落とし込めていない。
話題(8-2):詳細な解析に向けて,シミュレーションの高解像度化と精緻化(まだまだモデルの中に入っていない物理法則がある)が求められる。そのためには今ある計算機でより性能を発揮できるように工夫(計算科学)することも必要。
話題(8-3):メッシュの切り方の違いによる全球モデルの性能比較。計算性能に差は見られない。高解像度化のポテンシャルに差が現れた。
話題(8-4):低解像度で広域を計算し,境界条件を次に渡していって高解像度で狭い領域を計算するドメインネスティングという方法がある。「CONeP」と名を付けた新手法で約20%計算時間を短縮できた。
・質疑①:荒いものから細かいのにもっていくときに境界条件を移している。そうするとステップとしては必ず一つ遅れることになる。そうすると計算としては前進型の計算になる。そうすると数学的には必ず発散じゃないのか。どこかにイタレーションが入っているのか。 →陽解法でやらずに陰解法を使う場合もある。例えば鉛直方向というのは陰解法を使っている。エネルギー的によりバランスする方向でやりたいというのと,鉛直方向は重力波といって音波に近い早い波が飛んでいて,その時間ステップでオイラーでやると,この水平格子間隔でも非常に小さいdtしかとれなくなる。なので鉛直方向には陰解法を使って水平方向の時間発展を陽解法でやる。そうすることである程度dtを稼ぐということをやっている。

第7回定例会を開催しました

日時:平成29年5月第2水曜日 午後18時から
場所:都市安全研究センター2階会議室

発表者:神戸大学経済学研究科 准教授(経済学) 堀江進也
テーマ:「(研究活動に関して)」
【概要】
・話題(7-1):リスク評価と情報に対する批判的態度の関係を学術的に切り取る(数値化する)ことに関心。ここでは飲料水の備蓄行動におけるクラウディング・アウト効果を調べた。自治体の公的備蓄が1リットル上昇すると,だいたい5%の確率で個人が水を備蓄しない確率が上昇することがわかった。情報の出し方に気をつけなくてはいけない。ある いは被災後にちゃんと備蓄がある状態を公共財と考えたときに,必要量を担保するために,備蓄税を取るという考え方もある。情報に対する批判的態度,事実誤認の話を備蓄行動に発展させて,実際のどれくらいの備蓄が必要なのかを推計しなければと考えている。
・質疑①:持ち運べる水かどうかの違いによってその人の意識の違いが分かる。
・質疑②:災害の場所と規模によって状況が大きく変わるので,そもそも必要備蓄量を試算できるか。
・質疑③:災害規模が大きくなるとリニアに死者数が増えるわけではなく,どこかでジャンプする。それを見つけるための計算はあると思う。
・質疑④:個人と政府,つまり自助,公助の他にコミュニティが主体になる共助の部分がある。自治会で備蓄している場合など,コミュニティ単位のビヘイビアもあるはず。
・質疑⑤:72時間を基準として決定論的にやるのでは無くて,一週間取ってみてもいいし,色んな形で関数を組み込む方がよいのでは。地震シミュレーションで空間上にどういう震度出るかは確率で出る。この話とリンクさせることができる。
・質疑⑥:最近は,マンションの中に防災倉庫を義務設置というのが増えてきて,個人の経済行動を予測しても,政策には意味が無くなってくるような気がする。マンションなり高台なりはそれぞれで常備するものがある。そこにいる限りはそれを使う。しかしそうじゃ無い想定の時に,別の所に行く可能性もあったりする。そういう可能性を個人レベルとしてどれだけ心づもりして備えているかという話が課題になると思う。

第6回定例会を開催しました

日時:平成29年4月第2水曜日 午後18時から
場所:都市安全研究センター2階会議室

発表者:神戸大学人文学研究科 教授(歴史学) 奥村弘
テーマ:「(研究活動に関して)」
【概要】
話題(6-1):研究経歴の紹介。近代の地域社会,権力,国家を考えるのが本業。震災後は歴史資料ネットワークに。歴史資料の救出,災害研究の基礎となる資料を残し活用すること考える。これらを実用的問題から市民社会を作る上での基礎学として歴史学を考えるというテーマで科研Sを2回。また現在は神戸大学人文学研究科と東北大学の災害科学国際研究所と人間文化機構の3拠点を結んで,歴史文化資料の保全の大学共同利用機関ネットワークを作っていこうとしている。人間文化研究機構でも未来社会の問題を捉えるような文理融合的な研究の推進が行われている。
話題(6-2):いま日本の地域は非常に困難を起こしてきて現状として人口減に。その中で地域文化の継承と発展というのは本当に出来るのか。過去の歴史的な事実を踏まえて災害に強い文化が出来るのか。さらには一番基礎になるそこに生きている人たちの生存をどのように考えるのか。その辺りを考え展開するような研究の仕方が必要でしょうと最近提議をしたりしている。こういう観点から未来をどう考えていくかを考えてここに参加させて頂いている。

Innovation Design Management

日時:平成29年1月13日、27日、2月10日、24日、3月10日、24日(金)18:00-21:00
場所:神戸大学統合研究拠点アネックス棟3階セミナー室
主催:神戸大学大学院科学技術イノベーション研究科
プログラム提供:神戸大学学術・産業イノベーション創造本部、神戸大学大学院工学研究科道場「未来社会創造研究会」
(平成27年度- 科学技術振興機構 世界に誇る地域発研究開発・実証拠点(リサーチコンプレックス)推進プログラム「健康“生き活き”羅針盤リサーチコンプレックス」の一環)

第5回定例会を開催しました

日時:平成29年3月第2水曜日 午後18時から
場所:都市安全研究センター2階会議室

発表者:神戸大学経済経営研究所 研究支援推進員(建築史都市史) 小代薫
テーマ:「(研究活動に関して)」

Asia-Pacific Design Thinking Seminar for Youth Fellows

日時:平成29年3月19日(日)-21日(火)
場所:Japan-America Institute of Management Science(アメリカ、ホノルル)、神戸大学ホノルル拠点
主催:神戸大学大学院工学研究科道場「未来社会創造研究会」、富士通JAIMS

第4回定例会を開催しました

日時:平成29年2月第2水曜日 午後18時から
場所:都市安全研究センター2階会議室

発表者:神戸大学都市安全研究センター 教授(気象学) 梶川義幸
テーマ:「(研究活動に関して)」
【概要】
話題(4-1):季節進行が年を追うごとに早くなっていることをメカニズムも含めて明らかにした研究。
・質疑①:春秋が短くなり夏が長くなるのか? 春の後に夏がすぐ来るという体感に現れているか? →降水量や気温という話はこれくらいの空間スケールではあまり統計的に有意ではない。都市内だけで見ると,地面がコンクリになってビルが建っているので,どんどん気温は上昇してきていと思う。これはそういう話をではなくて空間スケールの大きな話。また季節の感じ方は,桜が咲いたから春とか,植物とか周りの生態系を見て季節を感じている部分もかなりあると思う。年変動の方が大きい部分もあるのでその辺りの議論は必要。
話題(4-2):解像度を極限まで高めて京コンピューターでしか出来ない大規模計算をやってその中の雲の様子を探ろうというシミュレーション研究。
・質疑①:詳細な初期値が得られれば予測に使えるのか? →(詳細な初期値を得る観測技術はない)。また予報に使おうとする研究ではなくて,積乱雲の情報をとにかくいっぱい集めて,統計的に解析しようという研究。実際に予報に使うためには気象モデルの放射収支,地球の中の短波放射,長波放射とか,いろいろあわせないといけない。そういうのはセカンダリーに置いた実験。
・質疑②:モデルの妥当性はどのように検証されているのか? →昔はパラメタリゼーションと言って経験則だったが,いまは基本的に物理過程を全部解く。つまりそれぞれは別コンポーネントになっていてスキームごとに論文があってセオリーが出来ている。
・質疑③:非線形だと本質的に解が複数個出るとか,分岐するとかという性質を持っているはず。それを何らかの形で線形化してコンピューターの中で解かしていると,常に安定した解しか出さない。でも実現象が非線形だったら,どこかで分岐してとんでもないところに行くということがある。それはいくら頑張ってもシミュレーションできないのでは。例えば座屈現象など。 →気候学ではティッピングポイントとかを見つける研究が流行っている。気象庁の気象予測では初期値を少しずつ変えた27本のデータでそれぞれ予測を出しそのばらつき具合によって台風だったら予報円が決まる。何割かが右方向とか何割かが左方向に進むとかというポイントは出てくる。予報と研究とではなかなかやっていることが違うこともあるので難しいところもある。
話題(4-3):ダウンスケーリングというのをここ1,2年やっている。つまりグローバルな気候モデルで得られた結果を境界条件にして狭い領域でモデルを走らせるということをしている。未来都市ではグローバルな気候変動から領域気候変動まで落としていき,実際に集中豪雨の回数がどうなるか,という方向のことをしようとしている。
・質疑①:土砂災害の予測もできるのでは? →それが起こるかもしれない降雨の予測をしたい。土砂災害がどうかというのは,河川流量や下水管の状況などいろいろなことが影響すると思う。
・質疑②:外の境界のデータだけで領域内を再現しているのか。 →そう。それで解像度が上がってくると一番問題になるのは,地面付近をどうするか。地形が影響してくる。山があるときにどういう形で山を与えるかとかが大変。

共通教育総合教養科目「企業社会論B」

日時:平成29年度 第1クオーター 木曜日5限
場所:神戸大学国際文化学部K棟K601
担当:神戸大学学術・産業イノベーション創造本部、神戸大学大学院工学研究科道場「未来社会創造研究会」

第3回定例会を開催しました

日時:平成29年1月第2水曜日 午後18時から
場所:都市安全研究センター2階会議室
発表者:神戸大学V School 助教 祇園景子
テーマ:「(V Schoolの活動に関して)」

第2回定例会を開催しました

日時:平成28年12月第2水曜日 午後18時から
場所:都市安全研究センター2階会議室

発表者①:神戸大学 都市安全研究センター 教授(地盤工学) 飯塚敦
テーマ:「(研究活動に関して)」
【概要】
話題(2-1):地盤に関して、経験式では予測出来ない現象を力学モデルを使って予測しようとしている。(前回既出)
話題(2-2):広域液状化評価(前回既出)
話題(2-3):放射性廃棄物の地層処分

発表者②:神戸大学 都市安全研究センター 教授(気象災害) 大石哲
テーマ:「(研究活動に関して)」
【概要】
話題(2-4):雨粒の分布が立体的に分かるようになり精度の高い降雨予測が出来るようになった。これを生かし気象災害がゼロになる社会を作る
・質疑①:気象現象は人の住む場所や移動に影響を与えていると思う。降雨量の履歴が残っているならば不動産価格に影響を与えるのではないか。 →やはり地形特性があるようだということは分かってきている。(地形と降雨量の関係に注目するなどの観点で)解析すればそういうことも分かってくる。公共交通の運用などにつながればと思う。

発表者③:神戸大学計算社会科学研究センター 特命講師(情報学) 内種岳詞
テーマ:「(研究活動に関して)」
【概要】
話題(2-5):社会シミュレーションは人の意思決定を容易に取り入れられるところに期待できる。大規模シミュレーションの例として神戸市中心部の交通シミュレーションをした。ある道が混めば他の道も混む,あるいは,ある道が混めばある道が空いているという関係性が出てくる。
話題(2-6):橋の崩落と道の遮断の組み合わせを一例として2の22乗通り考え,避難時間と頻度のヒストグラムを得る。正規分布はせずに,8割ぐらいの頻度で一定の時間前後という結果に。分散分析の結果,避難場所である山に近いところが通れなくなると困るという結果を得た。重回帰分析の結果,避難時間に大きな影響を与える特定の橋や道が分かった。どの道を必ず通れるように補修しておかなければならないかを知ることが出来る。
・質疑①:具体的な災害を考えた場合のものの処理の仕方と,より普遍的なものをめざす話とは分けて議論していかないといけないのでは。
・質疑②:地震シミュレーションにより地形的要因からどこが破断するかは分かっている。そこに地域の人口や属性データを反映させてエージェントシミュレーションすれば,かなりリアルな結果が得られるはず。
・質疑③:具体的な属性を反映させる前に,このような抽象的な計算をしておくことによって,気付かなかったような相関関係も見えてくる。

第1回定例会を開催しました

日時:平成28年11月第2水曜日 午後18時から
場所:都市安全研究センター2階会議室

発表者①:神戸大学都市安全研究センター 教授(地盤工学) 橘伸也
テーマ:「(広域液状化シミュレーションに関して)」
【概要】
話題(1-1):パラメーターを自動決定することで可能になる広域液状化シミュレーション
・質疑①:中世の尼崎は砂浜が堆積したような地層で砂丘の上にできたような街。砂丘と砂丘の間を埋めて今の工業地帯がある。このような地形の影響をこのシミュレーションを使って市民に伝えることができるか。→まだ各地点での判定なので、地形のような平面的性質の反映は全体を一度解く必要がある。ただ液状化に関しては各地点の判定の方が有効ではある。
・質疑②:ハザードマップになるものか、建物の基礎の設計とかに使う情報になるものか。 →ボーリングデータのないところを含めた都市全体の広域の評価に使うもの。厳密な判定はその地点をボーリングする。
話題(1-2):深海底表層地盤の安定性評価
話題(1-3):プレート境界型地震が起こるメカニズムの把握
話題(1-4):ベイズ推定による被災規模の早期予測。液状化や震度の空間分布とあわせれば、救助活動の配置の判断材料になる。
・質疑①:災害はそれぞれ空間条件が違う。ベイズ推定に使う供試データを作れるのか。
・質疑②:大体の傾向は出ているのではないか。
・質疑③:この振れ幅ならば、経験的にわかってしまうのでは。60時間後の意思決定では遅いのでは。
・質疑④:精度ならばセンサーをまく方向のほうがよいのではないか。
・質疑⑤:発災の時間帯によっても人の分布が大きく異なる。
・質疑⑥:時間空間的にシミュレートしようとすると相当精度の高い供試データがいる。

発表者②:神戸大学人文学研究科 教授 奥村弘
テーマ:「地域歴史文化拠点としての大学の役割―人文科学研究科地域連携センターの活動から―」
【概要】
話題(1-5):コミュニティレベルのリアリティをもって、いかに災害の記憶、記録を継承し、地域で共有していけるかが、矛盾のない復興につながり、早期の機能回復につながる。例えば、空襲時に排泄物の処理に困った避難所の記憶、現場の地域の人は同じことが二度起こることは避けたいと強く思ったという。震災時には早急に対応できた。社会知の構築。
・質疑②:社会知とは、どれくらいのスケールからアプローチしどういう展開があるのか. →コミュニティレベルが持っている蓄積がないと災害時の対応が十分できないと思わせる事例がとても多く、意味があると判断。モデル化できれば公民館とかに頑張ってもらいたい。地域を超えた企業同士のつながりというのも当然ある。
話題(1-6):災害時に、現地に残された鳥居、狛犬、お墓などのモノ、古文書や自治会の記録などをどう残すかにも取り組む。カビとの戦いはガンマ線を当てて対応するシステムを考えている。また都市部では関連施設の経営状況によって歴史資料が消えていくことが圧倒的に多い。また非歴史的な歴史という問題、つまり売りとなる歴史だけが残されてそれ以外が伝わらなくなる。これでは地域の知は構築できない。
・質疑①:災害に関する情報収集における取捨選択はどうしているのか? →災害直後のヒアリングは、他分野の協力を得ながらかなり絞ったかたちで準備している。また最近の特徴として家族の写真などを残すようになった。DMATのお医者さんが残した医療カルテも隅にいろんな情報が記録されている。取捨選択は研究者が行うが、一方で地域のひとが残したいものをちゃんと残してあげられるように。
話題(1-7):これらを地域の中で日常化するためのシステムづくりをしている。分野横断的な対応が求められている。模型を前にヒアリングするとその場その場の土地の記憶が積み立てられて次の世代の子供にも一緒に見てもらえる。リアルに社会をつかむことで前はどうだったかがよく分かるようになり、都市のレジリエンス性能の向上につながる。

ワークショップ「ポスト『京』がつくる健康・長寿」

日時:平成28年6月29日(水)13:30-17:00
場所:神戸大学統合研究拠点4階ラウンジ
主催:神戸大学学術・産業イノベーション創造本部、神戸大学大学院工学研究科道場「未来社会創造研究会」、理化学研究所計算科学研究機構
(平成27-28年度 理化学研究所計算科学研究機構との共同研究「ポスト『京』の社会的インパクトとその社会的受容性に関する調査研究」の一環)

ワークショップ「防災・減災を考える」

日時:平成28年6月1日(水)13:30-17:00
場所:神戸大学統合研究拠点4階ラウンジ
主催:神戸大学学術・産業イノベーション創造本部、神戸大学大学院工学研究科道場「未来社会創造研究会」、理化学研究所計算科学研究機構
(平成27-28年度 理化学研究所計算科学研究機構との共同研究「ポスト『京』の社会的インパクトとその社会的受容性に関する調査研究」の一環)

篠山イノベーターズスクール「システム・デザイン思考」

日時:平成28年10月12日、11月2日、9日、30日、12月10日、24日(水)19:40-21:10
場所:篠山農村イノベーションラボ
主催:篠山市
運営:一般社団法人EKILAB
協力:神戸大学・篠山市農村イノベーションラボ
プログラム提供:神戸大学学術・産業イノベーション創造本部、神戸大学大学院工学研究科道場「未来社会創造研究会」

ワークショップ「予測の先にあるもの」

日時:平成27年12月12日(土)9:00-17:00、13日(日)9:00-12:00
場所:ニチイ学館ポートアイランドセンター会議室1・2
主催:神戸大学連携創造本部WITS
(平成27-28年度 理化学研究所計算科学研究機構との共同研究「ポスト『京』の社会的インパクトとその社会的受容性に関する調査研究」の一環)

ワークショップ「ポスト『京』のバリュープロポジション」

日時:平成27年11月26日(木)14:00-17:00
場所:神戸大学統合研究拠点アネックス棟3階セミナー室
主催:神戸大学連携創造本部WITS
(平成27-28年度 理化学研究所計算科学研究機構との共同研究「ポスト『京』の社会的インパクトとその社会的受容性に関する調査研究」の一環)


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