地域共生計画学研究室を目指す人へ

地域計画学に必要な学問

計画学は基礎科学と応用科学の上に立脚しており,価値や倫理とも密接に繋がる学問です.農村生活空間の計画においては,土木学,造園学,都市計画学,地理学など,様々な分野から接近が見られますが,当分野では食糧生産と資源・循環に特に着目した地域計画を行ないます.地域は様々な要素の総体ですから,これを正しく把握するためには,農学に限らず広い分野の知識が必要とされます.

様々な学問分野の中での計画学の位置付け

Max-Neef, M. A. (2005) Foundations of transdisciplinarity, Ecological Economics (53), 5-16  

研究ツール

環境情報の取得には現地観測や文献調査,衛星画像解析などを行ないます.情報の整理には地理情報システム(GIS)を多用します.人々の意識調査には聞き取り調査やアンケートを行ないます.近年は農業生産,制度,社会経済,環境のそれぞれの分野で計量的なモデルが利用可能です.これらをうまく組み合わせて使いこなせるよう,数理プログラミングや統計解析の知識があることが望ましいです.大学院での研究には英語力が必要なことは言うまでもありません.

教育方針

計画学は未来学ですから,綿密な現状分析のもと,比較的大胆な思考実験をする必要があります.創造力が大切です.教育では,自分の身体とパソコンさえあれば,ゼロから研究を始められるよう,論理的思考力のトレーニングを重視します.また,地域計画は人相手の仕事ですから,良い人間関係が築けるよう,礼節も重視します.研究テーマは希望進路に最適な職能を得られるよう,相談の上設定します.

将来の進路

国家公務員,地方公務員,シンクタンクなど,比較的長期的に地域計画を行なう仕事につきたい人にはお勧めの分野です.

民間企業
静岡鉄道、パスコ、キタイ設計、東洋ゴム、ニトリ
公務員
特許庁、兵庫県、京都府、奈良県(2)、広島県(2)、山口県、長崎県、神戸市(2)、明石市

推薦図書