先進的なハードウェアシステムに関する教育研究を通じて、「セキュリティとセイフティ」、「ハードウェアとソフトウェア」、 そして「アナログとデジタル」を融合する幅広い知識と経験を育み、持続可能な社会を支えるユビキタスな情報通信技術(ICT)の弛みない革新を牽引する人材の輩出を目指しています。 卒業研究から修士・博士課程を通じて、大規模集積回路システム(VLSI)の設計と評価、電磁環境両立性(EMC)の獲得と評価、 情報データの真正性や秘匿性の確保と評価、等についての技術開発を推進する能力や実践的な技能を修得することも目的としています。
情報システム教育研究分野は 科学技術イノベーション研究科 と システム情報学研究科 が共同で運営します。 永田研究室に所属する学生は、どちらの研究科に所属していても、多様な研究トピックを選択でき、産業界や国内外の研究パートナーを交えた研究チームの一員として研究活動に従事できます。
最先端ICT分野やIoT技術の発展に伴い、高度な秘匿性の求められる情報データを、安全かつ高速に通信・情報処理する技術の必要性が高まっています。 本研究開発では、セキュリティを担うハードウェアの真正性の確保、情報データを高機能かつ高速に暗号化・復号する技術、悪意ある覗き見や攻撃を見破り防御する機能、など、 ハードウェアセキュリティに関する新技術を広範かつ体系的に創出します。
現実のハードウェアシステムは、社会の様々な場所に物理的に配置されるため、周囲環境の影響、とりわけ、目に見えない電磁波(電波)にさらされています。 極めて微弱な電力で大量のデータを送受するワイヤレス通信、自動車の運行を安全にする車々間や路車間通信および車載エレクトロニクス、 先端医療や健康維持を助けるエレクトロニクス機器、の核となるハードウェアのセイフティ(安全性、信頼性、頑強性)を高度に確立する新技術を広範かつ体系的に創出します。
LTE世代の移動体通信端末におけるノイズ問題について、RF回路を搭載したシステムオンチップ(SoC)から携帯端末向けの実装ボードまで、具現化技術に関する分野を横断して取り組んでいます。 このトピックでは、SoC内部におけるノイズに着目し、とくにシリコン基板を伝播するノイズをオンチップで観測する技術と、 これを用いたノイズ感度の高いアナログ/RF回路における基板ノイズ応答の評価手法について研究しています。
アナログ基本回路における「ばらつきとノイズ感度」のその場評価技術の開発、このモデリング解析手法の確立、 またトランジスタばらつきと基板ノイズ感度ばらつきを同時に考慮した最適設計手法の提案を目的としています。
SoCにおけるオンチップモニタ搭載ガイドライン及び搭載フローの確立、実用的なモデルの提供を目的としています。 モニタ要素回路やデータ処理系の設計資産化、モニタ搭載ガイドラインの導出のほか、アナログ雑音感度評価やミックストシグナル診断のモデルケース実証を行っています。