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2021年度授業内容
今年は前期の授業はオンラインで、後期の授業は対面で行いました。
 
 前期は、今年度のテーマである「自由主義」についての文献を読み、各文献につき3,4人が担当してその内容をまとめて発表を行いました。担当者は文献を読む中で生じた疑問点や感想を述べ、それについてグループに分かれて議論を行いました。代表者は疑問点について考えを述べます。担当者はそれらに応答し、最後に飯田先生からコメントや論点についての掘り下げをいただきます。


(写真:前期オンライン授業の様子です)

こちらは、今年度扱った文献のラインナップです。
・アイザィア・バーリン『歴史の必然性』
FA・ハイエク『隷属への道』
・エーリッヒ・フロム『自由からの逃走』
・ジョン・ロック『市民政府論』
・イマヌエル・カント『道徳形而上学原論』
・ジョン・ロールズ『正義論』
・ロバート・ノージック『アナーキー・国家・ユートピア』
・アマルティア・セン『不平等の再検討 潜在能力と自由』
・ハンナ・アレント『革命について』
・ミルトン・フリードマン『選択の自由 自立社会への挑戦』
・キャス・R・サンスタイン『選択しないという選択:ビックデータで変わる「自由」のかたち』
・ジェレミー・ウォルドロン『ヘイト・スピーチという危害』

 中ではカント『道徳形而上学原論』のような難しい本もあれば、フリードマン『選択の自由 自立社会への挑戦』のような読みやすい本もあります。教材が難解でみんなが頭をかかえながら話し合うこともありますが、文献を読む力がついていくので、最初は消極的であった3年生も、次第に自分の意見をしっかりと述べられるようになっていきます。

 後期では前期で学んだ内容を踏まえ、自分が興味のあるテーマについて研究し、中間発表の後、論文を作成します。テーマに関する決まりはありませんので、みんなが自由な研究ができます。

 後期に入ると、授業の進め方は少し変わります。担当者が作成した資料を参照しながら進められます。このときに疑問点などが発表され、その後グループに分かれてディスカッションを行います。ディスカッションが終了すると、各グループの代表者が討論の結果を発表していきます。発表内容に基づき、担当者はそれらに応答し、最後に飯田先生から議論をまとめていただきます。回答が出なかった疑問点への返答や、他に足りない点、さらに読んでほしい本などを色々教えていただきます。


 (写真担当者が全体で発表を行っている場面です。)

全体の印象:
 3回生は初めて本格的にレジュメを作成していました。初めてなので、文章のまとめ方や、レジュメを作り方など色々大変でしたが、先輩たちのレジュメを参考し、徐々に自ら考え、それを相手に分かりやすく簡潔に伝えることができるようになりました。このおかげで、案外難しいことを経験として積むことができたと思います。
 最後は何より自由な勉強環境です。飯田先生は時々お菓子を渡してくれて(写真)、とても優しい先生です。授業中に緊張の張りつめた雰囲気は全くなく、安心して授業が受けられます。また、ゼミでは先生から公務員試験に関する内容がたくさん出たので、公務員志望の方にはお得かもしれません。
 またゼミの特徴として、議論を3回生と4回生に分かれることなく行うということや、他のゼミと比べてゼミ時間外で時間を拘束されることが少ないということがあります。そのため、就活・勉強・部活などと両立がしやすいです。

 飯田ゼミは、以上のように、政治学に関する文献を読み、議論を通して理解を深め、論文を書くという活動を和気あいあいと行っているゼミです。

(写真:ゼミ全体の写真です。写真撮影のため、マスクを一時的に外しました。)