屯鶴峯巡検
〜其の壱〜
2005年5月19日、屯鶴峯に行きました。
大阪府と奈良県の県境です。
私の受講していない授業の巡検ですが、お供させていただきました。
「鶴の屯する峯」という意味のある地名のようですが、
学術的には「ドンズルボー」と表記するようです。
屯鶴峯
今回の参加者は5名でした。
鎌田先生の運転する車(MT)で2時間半。
穴虫峠の空地に車を降ります。
小さな神社にでもありそうな階段を昇りきると、一面の白い世界が広がりました。
最初の露頭、と言うと変な気もしますが、着きました。
早速、今日最初のクイズが出題されます。
「ここは下部ドンズルボーですが、何が観察できますか?」
皆、歩き回ったりハンマーを使ったりで答えを探します。
足場は平行な層理なんですが、20−30°ぐらいは傾斜しています。
さらに砂利〜砂ぐらいの大きさの粒がまんべんなく積もっています。
砂を撒いたすべり台のように歩きづらかったです。
答えその1。
火砕サージの堆積物。
火山豆石が詰まっています。
火山灰層が異様にクッキリと見えます。
これは火山灰が水底で堆積したため。
陸上に積もったものではここまで綺麗に残らないそうです。
答えその2。
泥流の堆積物が陸上で乾燥してひび割れたもの。
用語はサン…
忘れた。
屯鶴峯には日本じゃないような風景が広がっていました。

移動中の一コマ。

道なき道を進む。
宅地造成(?)のお陰で出てきた露頭。
崖が削られてドンズルボー層の断面が見えるようになっている。
谷の中心からは外れているので、層厚は薄くなっている。
明らかな水成層が見える。
この後、近くの喫茶店で日替わり定食を食しました。
鎌田先生、ごちそうさまでした。

元来た道を戻る。
自破砕溶岩。
普通の流紋岩なら全体の流理がほぼ揃う。
これは部分によって流理の方向がまちまち。
a bomb sug
火山岩塊の跡。
この辺りには黒曜石が沢山ありました。
大きな柘榴石が入っていれば木綿豆腐さんへの
お土産にしようと、皆で割りまくりました。
1mm程度のものばかりでした。
後で木綿豆腐さんに聞いたのですが、斜長石などと共存していなければ高圧相の証拠です。
斜長石は普通に入っていました。
斜交層理が見えます。
火砕サージ堆積物は普通斜交層理をもつそうですが、ドンズルボーでは異様に水平性が良いのだそうです。
この後、
二上山博物館に行きました。
館内は撮影禁止ではなかったのですが、手続きが必要でした。
写真がないのは、申請するのを面倒がったからです。
軟骨さんとEさんは許可を貰って撮影していました。
二上山がサヌキトイドを噴出していたこと、それを縄文人が石器に利用していたことなど、
面白い内容が多かったです。
館内上映のモグ君(モグラ)と博士のやりとりは最高でした。
ご注意
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