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その他の研究論文
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非親水性多孔平板の減率乾燥における乾き圏の水蒸気移動 S
伊與田浩志,今駒博信
化学工学論文集 33巻6号pp.506-518(2007)
要 旨
非親水性多孔平板の減率乾燥期間で生じる蒸発面後退で現れる乾き圏内の水蒸気移動を,水蒸気−空気2成分系の非等全圧一方拡散式に基づいて理論的に考察した.考察は,熱風乾燥および空気漏れを考慮した過熱水蒸気乾燥と真空乾燥に対応した条件について行った.その結果,微分形式でのみ知られていた厳密式を近似積分して非等全圧一方拡散近似式を得ることに成功した.この式およびKnudsen流れを考慮した等全圧一方拡散式,水蒸気流れ式,考慮しない両式の計5つの近似式を,厳密式による結果と比較検討し,乾燥速度と内部全圧上昇に対して近似式の適用範囲を考察した.非等全圧一方拡散式は厳密式と広範囲において良く一致した.全圧上昇の小さいミクロンサイズ以上の細孔内では等全圧一方拡散式が,高温熱風乾燥,過熱水蒸気乾燥,真空乾燥で細孔内が水蒸気のみで満たされると近似できる場合は水蒸気流れ式が有効だった.全圧上昇が無視できないサブミクロンサイズ以下の細孔で共存空気の存在も無視できない場合は非等全圧一方拡散式のみが有効だった.
キーワード:一方拡散,多孔平板,過熱水蒸気乾燥,真空乾燥,水蒸気流れ
表面物質移動抵抗をもつ多孔平板のregular regimeと乾燥特性関数
今駒博信・吉田正道・宮原 稔・大村直人
化学工学論文集 30巻3号pp.368-371(2004)
要 旨
材料表面に移動抵抗をもつ親水性多孔平板の等材料温度乾燥においてregular regime (RR) 曲線が現れる可能性に関して,数値実験的,理論的検討を行った.その結果,第1に抵抗値一定では抵抗のない場合と同じ描き方でRR曲線が現れたのに対して,抵抗値が乾燥とともに増加する場合には現れなかった.第2に水分移動係数の含水率依存性が既知のとき,流束比較法に基づいた乾燥特性関数で,移動抵抗をもつ場合の乾燥速度と平均含水率の関係を良好に推定できた.
キーワード:乾燥速度,regular regime,乾燥特性関数,流束比較法,多孔平板.
吸着量依存型拡散係数を有する平板材料への吸着速度の推定
今駒博信・吉田正道・宮原 稔・大村直人
化学工学論文集 30巻2号pp.243-245(2004)
要 旨
等材料温度乾燥速度曲線から材料内水分移動係数の含水率依存性を推定する方法のひとつである「流束比較法」を吸着過程に応用した.吸着量依存性として一般的な指数型拡散係数を用いたシミュレーションを,境膜物質移動抵抗が無視小の平板材料の吸着過程に対して行い,吸着速度と平均吸着量の関係を求めた.吸着過程のある時刻において,そのときの平均吸着量と等しい吸着量を持つ定常系での流束が,非定常過程の流束に比例すると仮定してこれを推定する「流束比較法」を用いて,拡散係数から吸着速度と平均吸着量の関係を推定する近似代数方程式(吸着特性関数)を提案した.推定式はシミュレーション結果を良好に再現した.
キーワード:吸着,regular regime,拡散係数,平板,乾燥
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