現在、主な研究課題として、根寄生雑草とストライゴラクトンについて取り組んでいます。この二つの課題は密接に関連しています。大学院修士課程を修了し民間企業に研究員として8年間勤務した後、ご縁があって、1992年に前職場である鳥取大学乾燥地研究センターにお世話になりました。生物有機化学を専門とする私にとって、乾燥地に関する研究課題を設定することは試行錯誤の連続でした。その中の一つが、1994年に客員教授として着任したAbdel Gabar Babiker教授との共同研究をきっかけに開始した、アフリカの半乾燥地で猛威を奮っている根寄生雑草ストライガの生活環の解明でした。その後、近縁の根寄生雑草であるオロバンキやフェリパンキも研究対象に含めて現在に至っています。様々な機会に寄稿してきた和文総説から断片を拾い、組み合わせ、加筆訂正し、研究の経緯や内容をまとめ直してみました。
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