環境経済学
Environmental Economics


科目区分:専門科目

学部・後期・月曜日・4時限 (B403)



授業目的
  世界の人々にとって、地球の温暖化を防止するための取り組みは緊急の課題で
  あるにも関わらず、なぜ実効的な対策について国際的な合意が成立しないので
  しょうか。技術的には解決可能な問題であっても、国際間の利害対立が、問題の
  解決を困難にしている現実があります。解決のための有効策はあるのか、現実
  的な視点から考察します。

教育目標
  (1)所得効果が環境評価に与える影響を理解すること。
  (2)公共財としての環境資源の意味と機能を理解すること。
  (3)所得効果と公共財機能が合意形成に与える影響を理解すること。

授業の概要
  この講義では、環境問題の解決を阻害する基本的な要因として、「所得効果」
  と「公共財」の2つを取り上げ、それらが問題の解決をどのように阻害するのか、
  解決のための有効策はあるのか、などについて考えていきます。

授業内容
  1. 経済成長と環境問題(1)
  2. 経済成長と環境問題(2)
  3. 環境クズネッツ曲線
  4. 無差別曲線と汚染のコスト
  5. 回帰分析
  6. 環境クズネッツ曲線の実証分析
  7. 最適汚染モデル
  8. 最適汚染のシミュレーション(1)
  9. 最適汚染のシミュレーション(2)
  10. 公共財としての環境財(1)
  11. 公共財としての環境財(2)
  12. 私的財と公共財
  13. 受益者負担原則
  14. 公共財の私的供給
  15. ただ乗りと環境問題

成績評価方法
  成績は受講状況と学期末試験によって評価します。

履修上の注意
  2008年度生は「環境経済学」
  2007〜2004年度生は「環境経済学入門」
  2003年度生は「経済リテラシー入門」

学生へのメッセージ
  映像教材を併用して最近の環境問題について学習するとともに,現実
  問題へアプローチするための考え方を学びます。

テキスト、参考書など
  (プリント) 授業中に配布します。
  (参考書)
   大木 浩 『きれいな地球は日本から 環境外交と国際会議』 原書房