各教科の特色

教科教育目標

(1)作成の目的
 平成21年4月に神戸大学附属中等教育学校が開設して以来,本校の目指す生徒像として「グローバルキャリア人」を掲げてきた。グローバルキャリア人を「主体的に自己の未来を切り拓くことのできる生徒」「国際的な視野を持ち,自他を認め合って行動できる生徒」「文化を創造する実践力を身につけた生徒」と定義し,あらゆる教育活動を通して「グローバルキャリア人」の育成に努めてきた。
 ただ,具体的な実践内容・方法は各教科に委ねられ,教科独自の手法で研究・実践が進められていった。そのため,教科間で「グローバルキャリア人」について語るとき,それぞれ異なる位相に基づいた意見であるために学校全体の共通項としてそれらの考えを共有できない側面があった。
 グローバル社会に対応する21世紀型市民を学校全体で育成するために,また教科教育目標を学校の特徴として発信するためには,それぞれの教科領域を超えた学校全体としての具体的な枠組が必要になってきた。そこで,今回,各教科教育目標を作成するうえで,また「グローバルキャリア人」の構成要素を同定するうえで共通の指標(観点)を策定することとした。

(2)作成までの経緯

 2009年度 
「グローバルキャリア人」の概念を策定 
 ・主体的に自己の未来を切り拓くことのできる生徒
 ・国際的な視野を持ち,自他を認め合って行動できる生徒
 ・文化を創造する実践力を身につけた生徒

2011~2012年度 
 教科ごとに育てたい生徒像および「グローバルキャリア人」としての資質・能力としての仮骨子を作成

2013年度~
 日本学術会議 (2010)の提言にある「学問知」「技法知」「実践知」「市民的教養」および「学校教育におけるグローバル人材育成(石川慎一郎, 2013)」で示されたデータを“共通の考え方”の基盤として,教科ごとの視点でグローバルキャリア人の構成要素,教科到達目標等を作成

2015年度
 SGH指定後,SGH申請書および文部科学省等による汎用的諸能力に関する学術研究をもとに領域ごと(「対話表現:国語,英語,芸術等」「数理探究:数学,理科,情報等」「生活環境:技術家庭,保健体育等」「地球市民:公民,地歴,理科等」)に再検討したものを作成

 
 一昨年度後半以降,具体的な共通の枠組の策定へ向けた取組が始まった。教科教育の指標としてきた日本学術会議「21世紀の教養と教養教育 (2010)」の提言で示されている「学問知「技法知」「実践知」「市民的教養」をベースに中等教育における本校の学力観をグローバルスタンダードの観点から再構築を図ることを目的に改訂作業を進めた。ただ,日本学術会議の提言は大学における教養教育の改善へ向けた理念を示したものである。そのため,中等教育においてこれらの理念を具体的な実践につなげるための視点が必要であった。
 そこで,日本における学習指導要領や国立教育政策研究所が示す4観点を考慮に入れながらもそれらの枠を超え,UNESCO(ASPnet)の教育目標やOECDのキーコンピテンシーなどで示されている21世紀のグローバル社会に必要とされる汎用性のある技能・能力を参考に,6年間で「グローバルキャリア人」をどのように育成していくかの具体的なロードマップつくりに寄与する本校の学力スタンダード(共通の枠組)を策定することを目指した。

(3)教科教育目標作成のための共通指標(観点)
 「理解力」「思考力」「運用能力」「課題探究力」「グローバルキャリア力(国際人的素養)」の5つを教科共通の領域とした。以下の表では従来の4観点と対比した形で示しているが,新しい枠組の作成過程の中で参照するための便宜的なものである。
 それぞれの領域における構成概念は,先述の21世紀型市民の資質・能力でグローバルスタンダードとして示されている要素を参考に考えたものである。特に本校の研究アドバイザーである石川慎一郎教授(神戸大学国際コミュニケーションセンター)からグローバル人材とは単に英語力が優れていることではなく,内面の国際化(グローバル化)が必要であるとの助言をいただいた。この点も考慮に入れた内容となっている。
 また,各教科で作成した教科教育目標は,「グローバルキャリア人」の育成へ向けた6年間の指導のロードマップを示すもので,各領域の諸要素について発達段階を考慮して配列したものである。また,具体的な単元例では発達段階に応じて特徴のあるものを掲載している。
 これらの教科教育目標は暫定版である。来年度以降,この暫定版をもとに具体的な実践計画を立て,効果的な学習形態や評価の方法についても検討していく予定である。

  グローバルキャリア人の教科指導実践における共通の構成要素(汎用的資質・能力)仮設定

分野  理解力
(≒知識,理解)
 思考力
(≒思考,判断)
 運用能力
(≒技能,表現)
 課題探究力
(≒関心,意欲)
 グローバルキャリア
(≒国際人的素養)
項目 異文化理解
自国文化理解
生活文化理解
地球課題理解
自然環境理解
自己他者理解
世界共通文化理解
批判的・創造的思考力
多元的思考力
論理的思考力
体系的思考力
 <リテラシー>
情報リテラシー   
メディアリテラシー
サイエンスリテラシー
数量的リテラシー
コミュニケーション力
デジタルコンピテンス
表現技法(アート) 
言語運用能力
(教科特有のスキル)
資料調査力,解釈力

興味関心→探究力
自立的課題設定
(自己との関係性)
(課題発見,解決)
創造的・協同的解決
自律協同探究学習
※個人と協同(共創)
人間関係形成力
自律的行動力
(主体性・積極性,協調性,責任感,リーダーシップ)
公共性・倫理観
※クリエイティブ・イマジネーション
備考 理解の多様性
と順次性
思考の多様性
と順次性
スキルとリテラシー,
コミュニケーション力の順次性
自己探究と協同探究,課題発見・解決能力 各教科との関係性の粗密


 先述したように,本年度は4つの領域「対話表現:国語,英語,芸術等」「数理探究:数学,理科,情報等」「生活環境:技術家庭,保健体育等」「地球市民:公民,地歴,理科等」)ごとに初めて上記一覧表をもとに作成した各教科教育目標を比較・検討した。その結果,各領域内においても教科によってグローバルキャリア人育成に対する捉え方に顕著な差異がみられる項目もあり,教科横断的な取組をするにはかなりの課題が残っている。今後の取組として,4つの領域ごとに各教科で共通する具体的なグローバルキャリア人の構成要素を抽出し,それに基づく具体的な各教科の授業実践および合科型の授業実践に取り組んでいく必要がある。
 本年度は,単元構想の中で,これらの汎用諸能力を意識した授業つくりを行っているが,これらのグローバルキャリア人の構成要素をどのように評価していくかについても来年度以降の大きな課題となっている。

1)教科教育目標
 今まで述べてきたような経緯で,本年度は4領域ごとの共通項目を意識しながらも,各教科のグローバルキャリア人育成に対する考え方をもとに記述している。

 教科名  6年間の教科教育目標
 国語 生きて働く国語の力の育成
 社会 社会の成り立ちがわかり,共生の精神と広い視野から物事を考察・判断し,社会参画できる生徒,地球規模の問題に対し,文化や価値観,政治体制等の様々な違いを理解し,尊重しながら解決していこうとする生徒の育成
 数学 数学的活動を通して,数理の普遍的な価値を見出し,多面的な見方や考え方で粘り強く真理を探究しようとする態度や力を持つ生徒の育成
 理科 サイエンスリテラシーの育成
 音楽 音楽の幅広い活動を通して,音楽に対する総合的な理解を深め,愛好する心情を育てるとともに,感性を高め,芸術の諸能力を伸ばし,豊かな情操の育成
 美術 自己理解や社会との関連によって成される表現(制作,鑑賞)を行うことによって,物事に存在する美しさや真理に対する探求心とそれらに対して感動する心の育成
 保健体育 ヘルスプロモーションに基づき,各ライフステージで健康をコントロールできる能力を獲得させ,積極的に社会や環境と関わりを持ち,健康づくりのための具体的行動を表出できる能力を育成する。基礎期は「体と対話する力」,充実期は「応用して体をコントロールする力」,発展期は「社会への積極的な行動」の育成
 技術・家庭 実践的・体験的な学習活動を通して,多様な価値観と社会の変化に主体的に対応できる能力と態度を習得し,実生活の場で活用できる能力の育成
 情報 情報社会を支える技術について理解する.情報化が社会や生活に及ぼす影響を知り,情報モラルの必要性について考える.情報機器やソフトウェアを活用し,問題の解決に必要となる知識・技術を習得する.これらの活動を通して,自ら課題を見つけ,その問題を解決する能力の育成
 食育 給食時間や食にかかわる様々な教育活動等の体験・実践活動を通して,食生活に主体的に関わり,望ましい食習慣を身につけようとする態度や食文化について理解する能力の育成
 英語 地球上に生きる人間として自律的に地球課題に関心を持ちながら,その解決へ向けて批判的,多面的,体系的に思考しながら行動できる生徒を育成する。その過程で,英語によるコミュニケーション能力を活用し,自分の足元から世界を見る視点を,同時に多様化が進む世界の動きの中で,人々と共生・共存しながら自分の生き方を選択し,地球的視野で考え行動できる資質・能力の育成


2)教科全体の研究概要
 各指導案の前に各教科が考える教科全体の研究概要を記載している。本年度は,全教科共通のグローバルキャリア人の構成要素を意識し,前述の21世紀型教養の定義,石川 慎一郎教授の助言および神戸大学との理念的関係性を考慮に入れながら,各教科領域の観点から研究を進めてきている。

  1. 育てたい生徒像
     各教科領域の観点から6年間で育てたい生徒の姿を記述している。ここでは,21世紀型教養の考え方を取り入れ,各教科が今までの実践を踏まえ,理想的生徒の姿をイメージしながら書いたものである。
  2. グローバルキャリア人の教科における構成要素および各教科研究テーマ
     グローバルキャリア人の構成要素としての汎用的資質・能力を記述している。グローバルキャリア人として必要な資質・能力とは何を表すかについて,グローバル社会と教科の特質の関係を鑑み,今後6年間カリキュラムを策定するうえでその土台となる内容としている。
  3. 教科の到達目標
     基礎期(1~2年),充実期(3~4年),発展期(5~6年)ごとに,到達目標を仮設定で記述している。
  4. 到達目標達成のための学習内容や方法例
     各教科領域が考えるグローバルキャリア人育成のための具体的学習内容および指導方法等について記述している。各教科独自に開発した手法や特徴的な学習内容についてのキーワードを示している。
  5. 評価方法例
     各教科領域が考えるグローバルキャリア人の育成に係る到達目標等について,評価の意義,考え方や具体的な達成状況を図る方法について記述している。

教科一覧

国語

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数学

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英語

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理科

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社会

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音楽

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美術

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技術家庭

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保健体育

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