ブランドショップの集積と都市再生

名越 麻里



不況が続き、ものが売れない時代に、売上げを伸ばし、店舗を増やしてきたのが高級ブランドである。それらは、高価格にもかかわらず数多くの商品を売るという新たな消費形態を確立した。高級ブランドの売上げは飛躍的に伸びており、大都市にはブランドショップが次々と現れている。かつては一流企業のオフィスが占めていた一等地には、現在ブランドショップが立ち並んでいる。

これらのブランドショップの出現は都市の外観を大きく変化させた。ここ数年に建設された路面店は、ブランドのイメージを反映した斬新なデザインのものばかりであり、それらを手がけるのは世界でもトップクラスの建築家たちである。ジャック・ヘルツォークとピエール・ド・ムーロンによって設計されたプラダ ブティック青山店は2005年に日本建築学会賞を受賞しており、ブランド店の建築は正式に評価されるレベルにまで達した。また、建築家にとっても、ブランドショップの設計は自らの評価を高める大きなチャンスとなっている。

さらに、ブランドショップはその建築だけでなく、その周辺の地域の外観をも変化させている。銀座では、ブランドショップが集積する地区の歩道は舗装され、街灯には、女性の肌を美しく見せるメタルハイドロランプが使用されている。

このように、ブランドショップは、高級なイメージやおしゃれなイメージを持つ場所に店舗を出すことでそのブランド自体のイメージの向上を図る。一方で、ブランドショップの進出が、周辺地域の外観を変えるきっかけを与え、その場所のイメージを高めることもある。

ブランドショップが進出・集積することで場所はどのようなイメージを帯び、都市はどのように姿を変えるのだろうか。また、地代の高い一等地において、ブランドショップが成立する仕組みはどういったものなのだろうか。

本研究では、ブランドショップの立地、建築及びその周りの外観を調べることで、ブランドショップの進出が都市の姿をどのように変化させ、その場所のイメージをどのように変えるのかを明らかにすることを目的とし、以下の調査を行う。



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