住宅金融公庫発行の『公庫融資利用者調査報告』により,持家を購入した世帯の実態と購入住宅について分析を行う.バブル崩壊後,都市圏を中心に資産価値の下落が起こっており,それによるキャピタルロスがどのように表れているのかを明らかにする.
バブルの影響は,戸建住宅よりもマンションにあらわれる.マンションの価格下落は1991年に東京圏に起こり,順に大阪圏,名古屋圏に移行していく.都市圏を中心に価格変動が起こっており,地域によって価格,規模,時期にずれが存在する.
次にマンションに発生したキャピタルロスについて述べる.バブル期の購入価格にはピーク時に1戸あたり約2000万円(全国平均)のキャピタルロスが発生している.

単価では,バブル崩壊時に東京圏,大阪圏,名古屋圏においてそれぞれ43万円,32万円,34万円のキャピタルロスが生じており,評価額は半額以下となっている.持家にこれだけのキャピタルロスが発生したのは住宅史上初めての現象である.