特別講義「沈み込み帯のテクトニクス」

非常勤講師   木村 学 (東京大学)

Special Lecture: Tectonics of subduction zones

Prof. Gaku Kimura (University of Tokyo)

===目的・方針  ================================

プレート沈み込み帯,衝突帯について、その一般的特徴、最新の研究を学ぶ

===内容  ================================

1.       現在のプレート沈み込み帯の特徴

総延長4万キロに及ぶ、地球の海溝域を俯瞰し、その一般的特徴、地域的特徴を認識する。

2.       造構性浸食作用と付加作用

  沈み込み帯を2分する、造構性浸食作用と付加作用について、その認識

  方法、それがもたらすテクトニクスへの影響について、考察する。

3.       付加体の地質変形と流体移動

付加体を構成する地質について学ぶ。特に変形と流体移動について、これまで解明されてきたこと、残されている重要問題について検討する。

4.       プレート沈み込み帯の地震と地質

地震発生帯のプレート境界を構成する岩石の破壊およびその伝搬過程と地震発生との関係を考察する。

5.       南海トラフ地震発生帯掘削計画

2006年以降、実施されることとなった国際統合深海掘削計画による、南海トラフ地震発生帯掘削の科学目標、期待される成果について紹介する。

6.       大陸および島弧衝突帯の特徴

最近のアルプス、ヒマラヤ地域における研究から、衝突帯テクトニクスをめぐる最新の研究を紹介する。

7.       プレート収束帯研究と地球科学の未来まとめ

=== テキスト  ================================

木村学著「プレート収束帯のテクトニクス学」東京大学出版会

=== 履修要件 ================================

  デスクトップコンピュータ所有者は持参のこと。ppt講義資料配布予定。