理学研究科生物学専攻 受験案内

生物学専攻からのメッセージ

  最近人類の諸活動が地球規模になるにつれ、生態系の破壊とか環境の保全あるいは生物の多様性といった話題が日常生活にも登場する機会が多くなってきまし た。実際この地球上には、目に見える大型の動物や植物を始め、肉眼では見ることのできない微細な体制をもつ細菌やカビなどの微生物に至るまで、膨大な種類 の生物がお互いに複雑な関係を保ちながら生存しています。これらの生物を構成する器官や組織や細胞の構造や機能、あるいはこれらの生物の生活の仕組みや環 境との関わり、などをいろいろな側面から明らかにしようというのが生物学です。ですから一口に生物学と言ってもその研究内容や研究方法はかなり異なってお り、分子レベルで生物活性をもつタンパク質の構造と機能の関連を追及している研究グループもあれば、広大な自然界を相手に生態系のマクロな変動を追うこと に情熱を燃やしているグループもあります。したがってその対象となる生物も極めて多様です。

 このような理由から生物学専攻で は、多彩なバックグラウンドをもつ人材を受け入れています。つまり理学部出身者のみならず、生物学に関連する教育を受けている農学部や工学部あるいは教育 学部(理系)などの出身者も大歓迎です。またこれまで生物学とは直接関係のない分野の教育を受けてきて、自分の得た知識や技術を生物学に応用してみたいと いう人も歓迎します。大切なことは、生物学という基礎科学の分野で真理の追究をしてみたい、生物に関してもう少し基礎的な研究をやってみたい、あるいはそ れを将来の応用的研究をやる上での基礎にしたい、という意欲をもっていることです。大学院に入り、少しでも生物学の研究に情熱を燃やしたいという人は是非 受験して下さい。