さて本書は大阪梅田の紀伊国屋で見つけたのだが、そこにはパソコン関係の外国雑誌が米国、英国を問わず多数あった。本書はなんといっても安い。3.95ドルだから、400円程度である。それが日本に来ると1420円と3倍以上にもなるのは、あまり納得がいかない。そこで、ここでは内外価格差に注目したい。
2年前に米国コンパック社が、日本市場に参入して、日本のパソコン界はそれこそ黒船到来のごとくゆれた。それ以前のパソコン江戸時代には日本のパソコン会社は「高い、遅い、(画面が)狭い」パソコンを消費者に提供することで、安逸の夢を貪っていた。それがコンパック、デル、DECなどの米国勢、それに群小の台湾勢が乱入して、「安い、速い、広い」パソコンを投入したので、正に価格破壊が起きたのだ。日本のパソコンもそれにつられて、価格性能比が劇的に向上した。
現状の内外価格差はどうだろうか。たとえばデルの同じモデルで比較しよう。ミニタワー型の最上位機が45万6千円のところ、この雑誌では3899ドルで、かつ17インチモニターと、NECの3倍速CDつきである。これまで入れると日本での価格は60万円にはなろう。内外価格差は1.5倍で、雑誌ほどではないが、米国の会社といえど、なかなかエグイことをやってくれる。もっとも最新のノートパソコンでは、日本で44.8万が米国では3399ドルで、これは1.3倍でしかない。
興味深いのはNEC、エプソン、シャープといった日本の会社も、米国でパソコンを売っていることである。これらの会社も内外価格差という点では、同罪である。NECは国内では販売していないIBMコンパチ機を米国では売っていることも興味深いであろう。ただハードディスクのような部品になると、日本の安売りパソコンショツプの方が安い場合もあることは驚きだ。おおいに「勉強」(大阪弁で割り引くこと)してほしい。