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応用アトラクションA2 神戸魔術
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塗膜乾燥における相関モデルの応用 (ダウンロードPDF)
今駒博信
先端膜工学研究推進機構会員限定優先開示資料
下記文献は本文献の短縮版です。
塗膜乾燥における相関モデルの応用 SS
今駒博信
化学工学論文集 38巻1号pp.1-12(2012)
要 旨
本研究は,筆者らが主として化学工学論文集で公表してきた,バインダー乾燥偏析,材料温度変化法,乾燥特性モデルに関する諸研究の紹介と今後の展望を,「相関モデル」をキーワードとして,塗膜乾燥のモデル化に対する視点から試みたものである.
相関モデルとは,塗膜乾燥における複雑現象に対する研究成果を,生産へ迅速にフィードバックする目的で,筆者らが最近提案したものである.ここでの相関とは,物質とエネルギー収支式に基づいた現象内変数の相互関係を意味している.移動メカニズムと移動物性値の全容が明確でなければ利用できない予測モデルに対して,相関モデルでは,収支を行う領域を適切に変えることで,移動物性値の一部(a)または全部(b)が,極端な場合は移動メカニズム(c)が不要となるため,研究成果の生産への迅速なフィードバックが可能となる.
本研究では,(c)の例として湿り材料温度変化を用いて乾燥速度を推定する「材料温度変化法」,(a)と(b)の例として乾燥速度を用いて乾き材料内のバインダー偏析を推定する「バインダー乾燥偏析推定法」を紹介した.両方法ともに集中定数系モデルに基づいている.両方法を組み合わせることで材料温度変化データを用いたバインダー乾燥偏析の推定が期待できる.
キーワード: 塗膜乾燥,相関モデル,材料温度変化法,バインダー乾燥偏析推定法,集中定数系モデル
多孔体の対流乾燥におけるバインダー偏析モデルのスラリー平板への応用
今駒博信 ・坪田圭司・堀江孝史
化学工学論文集 37巻5号pp.432-440(2011)
要 旨
スラリー平板の対流乾燥におけるバインダー偏析を例として,従来の分散定数系モデルによる予測モデル(精密予測モデル)の対極として,研究成果の迅速なフィードバックを主目的とする直列集中定数系モデルによる相関モデル(簡易相関モデル)を位置づけ,その可能性に関して定量的検討を加えた.乾燥収縮を伴わない多孔体に対して筆者らが提案した既往の直列集中定数系モデルを,乾燥収縮を伴うスラリー平板に対して拡張して簡易相関モデルを提案した.この際,既往の実験的知見,とくに乾燥条件による表面での飽和バインダー層の形成の有無と吸着バインダーの影響を反映させた.
このモデルによる計算結果を既往の実験結果と比較検討することで,モデルの妥当性を検証した.限定された条件下ながら実験結果を再現できるモデルの提案に成功したことから,より汎用的で精度の高い簡易相関モデルの構築に関して,今後の展開に対する可能性が示唆された.
キーワード: 相関モデル,塗膜乾燥,グリーンシート,バインダー偏析,スラリー
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