共創のネットワーク

北海道 札幌北高等学校

概要紹介

 札幌北高等学校は、1902年開校の伝統を有する学校です。国立教育政策研究所教育課程研究指定校として、高等学校「総合的な探究の時間」の研究に取り組まれて、探究学習の先進的な指導を実践されています。校内の「SPARK委員会」という組織で、校内研修を積極的に行い、教員集団の意識や指導スキルを高める活動をされ、その中で探究学習を維持することができるように取り組んでおられます。

2023年度入試の進路実績は、1学年320名で、地元北海道大学101名合格をはじめ、公立大学224名の合格者を出されています。探究学習での学びが教科学習にも好影響を与え、進路実現にもつながっているとのことでした。

札幌北高校

教育実践例のリンク

進路指導について

◎進路実績、進路指導の実際について紹介されている。

 http://www.sapporokita.hokkaido-c.ed.jp/?page_id=19

課題研究・SSHの指導について

◎「SPARK委員会」を校内に独自で設置し、教員の研修を計画的、継続的に実施されている。

 http://www.sapporokita.hokkaido-c.ed.jp/?page_id=28

探究学習の指導について

 ◎国立教育政策研究所教育課程研究指定校事業として、高等学校の「総合的な探究の時間」の取り組みについて研究されて、その成果を公表されている。その中で、探究学習の指導に関する具体的で、詳細な取り組みの事例を紹介されている。

 http://www.sapporokita.hokkaido-c.ed.jp/?page_id=73

先生からのコメント

進路指導担当者:高桑先生(進路指導部長)

本校では長年にわたりAGE16と題した大学・学部研究を行っています。各自が自分の興味のある大学や学部を研究し、グループごとにまとめ上げたレポートをクラス内で発表するものです。興味のある分野を掘り下げて考えることは将来の進路選択にもつながります。また、様々な人の発表を聞くことで視野を拡大できる利点があると考えています。

 毎日の授業はもちろんのこと、夏期講習などの課外学習、教科で行われている添削指導など、最後まで生徒を手厚く支える指導は本校の伝統的な進路指導の柱となっています。また、豊富な進路資料が置かれた進路指導室、校内実力模試と連動した合格判定システムにより、生徒個々が自分にとって必要な課題を見つけ、主体的に取り組むことができるような環境づくりを進めています。

探究学習指導担当者:濱田先生

本校では平成28年度に、文部科学省の「教科等の本質的な学びを踏まえたアクティブ・ラーニングの視点からの学習・指導方法の改善に関する実践研究」の指定を受けた背景のもとで、令和2年度~令和3年度に、国立教育政策研究所の指定校事業として、「総合的な探究の時間」の取組を基盤とし、教科等の学びとの関連を意識した「主体的・対話的で深い学び」の実現に向けた授業改善、学習評価の在り方に関する研究を実践しました。

 学びへのアプローチとして、生徒が「なんとか理解しようと、熱心に考え、もがいている状態」=「ブレインズオン(brains-on)」を創り出すことを教員全体の共通認識とした上で、1学年から3学年にかけて計画的に生徒の資質・能力の育成を目指し本校の「総合的な探究の時間」が創造されました。

 1学年は探究基礎としてワールドカフェやポスターセッションを通じグループでの探究を通じ手法を学び、2学年は探究の実践としてポスターセッションも行うが個人レポートも作成し個人の課題解決に向けた思考力の育成を目指し、3学年には探究の深化として、教科横断的なテーマに対するゼミを実施することでより深い学びを促しています。この各学年における計画的な資質・能力の育成が、学習時間の増加など学びへの意欲に結びついています。

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